エリア1
エリア1。
チュートリアルを受けたマップと同じものを使用していた。
見渡す限り、薄暗いジャングルが広がっている。
ゲームを開始時の初期地点が町じゃなくて、ジャングルに放り出されるのか。
結構不親切じゃないか、このゲーム。
とにかく、今の俺は初期状態だからアイテムなんかを何にも持っていない。
少しでも強いモンスターにであったらそれだけで終わりだ。
そのため一刻も早く、最初の町を探さないといけない。
そう考えて、町を探すためにダッシュで森を駆け抜ける。
このゲームはキャラクターの移動速度を、実際の走れるスピードそのままを反映されている。
スタミナだけは別に管理されていて、SPというゲージが存在する。
これはチュートリアルで説明されていたが、実際のスタミナやスキルを使ったときに消費されるものだ。
ゆっくりとしか回復しないらしいから、このゲージには常に注意しないと。
ジャングルを抜ける途中、緑色をしたスライムを見つけた。
一応の初モンスターだったので、俺は戦うことにした。
しかし、攻撃方法がダークショットしかない現状、凄く戦いずらい。
スキルツリーを見てみると、ダークショット以外の攻撃魔法は暫く無いことがわかった。
剣スキルすらない。
当たり前だけどこのゲーム、ターン制ではないので相手は避けてくる。
それどころか、ダークショットの射程が短すぎて当たっていない。
全く届いてないじゃないか・・・・・・
こうなったら、イメージオーダーでMPは多く使ってもいいから、射程と速度を上げるように放つ。
すると、ようやく命中してダメージが入った。
それで倒せる筈がないので、結局は物理でぶん殴ってやって無理矢理たおした。
今にした思うと、初回の戦闘は結構ほんとに酷かったな。
あの後スキルツリーを見て、補助スキルで敵に見つかっていないときに、攻撃すると威力が上がる不意。
最初に攻撃した、技の威力を上げる初撃を取得した。
その後の戦闘ではこの二つのスキルを最大限発揮できるよう、相手に見つからないように行動する。
そして、射程と威力を上げたダークショットを使う。
そうすることで、ようやくグリーンスライムを一撃で倒せるようになった。
それから、20分はたっただろうか。
このゲームの戦闘に慣れ始めた頃には、ジャングルを走り抜け、草原地帯に入っていた。
少し進むと、直ぐ目の前にさほど大きくはないが町があった。
ようやく見つけた・・・・・・
ずっと走っていたから宿屋的なのがあったら休憩したい。
その町の側に近付くと、まだ発売直後だからか、何十人かのプレイヤーが町を出入りしているのが見えた。
恐らくこの町にもプレイヤーが購入できる建物があると思うけど、どうせ全て埋まってるだろうな。
そもそも、まともに町を歩けるのだろうか?
そんなことを考えながら、中に入る。
しかし想像以上に町の中は広く、プレイヤー同士で大渋滞してるのではという考えは杞憂だった。
まずは道具屋に行こう。
回復アイテムなんかは絶対に欲しい。
初期装備になぜか剣がなかったので、剣も買いたい。
それとスキルショップという店があるというのをマップを見ていて発見した。
そちらは後で訪れるこにした。
とにかく、町に入って落ち着けたのでメニューを開く。
そこで気付いたのだが、このゲームはもともと最初に生存して町に入るような設定ではなさそうだ。
メールの項目に1通。
運営から来ていた。
「生存おめでとう!」
て感じのメッセージとともに、ボーナスのスキルが手に入っていた。
これは後で知ったのだが、HPが全損すると、そのエリアの冒険者協会と呼ばれる場所に飛ばされる。
そこで最初のやつとは別のチュートリアルがある。
運営から、もらえていたスキルは生存。
町以外で町から結構離れた場所で使用することができて、一定時間ステータスをほんの少し上昇させる無色のスキルだ。
オウレリア・アーキテクトはステータスを成長で伸ばすことは不可能だ。
自分自身の身体能力がそのままステータスとなっている。
このステータスを直接操作できるこのスキルは、かなり貴重なものだとすぐにわかった。
ここにきた理由でもある道具屋に入り、回復アイテム。
間に合わせの剣を購入。
道具屋に行く途中に武器屋があったのでそっちにも寄ったのだが、お金が足りなくて何も買えなかった。
道具屋に置いてあった回復アイテムは、自動回復するようなタイプしかなかった。
即時回復のやつは見つからなかった。
道具屋の次は、向かい側にあるスキルショップだ。
どうやらここはスキルや魔法を販売していてるようだ。
それを購入するだけで、そのスキルや魔法を取得することができる。
重要な場所だ。
NPCが売っているもの以外にも、他プレイヤーが売っているものもあった。
しかし、値段が高すぎやしませんかね。
NPCが売っているスキルや魔法の値段と比べて桁が3つ以上違ってるものがあった。
多分レアなスキルや、上位のエリアのスキルなのだろうけど・・・・・・あ、"生存"もある。
とりあえずNPCが売ってる、前に踏み込んで攻撃する無色の攻撃スキルのスラッシュ。
発動中のスキルや魔法を強制停止させる無色の特殊スキルのキャンセルを買うことにした。
キャンセルはアイコンオーダー専用のスキル。
これの消費自体は0だがこれとは別にイメージオーダーで別スキルを同時に発動しないと不発に終わる。
難易度が異常に高いスキルだ。
こいつを使いこなせれば最強のスキルになる。
A2上位勢は絶対にこの技術は持っているはずだ。
前のゲームでも、こういうキャンセル技術はあった。
一通り町を巡った後、宿屋に入って本格的に休息を取りつつ、次のエリアに行くための条件を確認する。
この最初のマップ、エリア1は真ん中にジャングルがり、その外周に小さな草原地帯が存在している。
この町以外に、別の町が2つある。
3つの町は、上から見ると大体正三角形の頂点の位置関係にある。
エリア2を解放するには、その全ての町に入ることが条件だ。
マップを見ると、草原地帯をつたって他の町には行けないようになっている。
つまり他の町にいくには、モンスター蔓延っているジャングルを横断しないといけない。
そのせいで一見、難易度は高そうにみえる。
しかし、道具屋には転移書というアイテムも売っている。
それで移動することでも良い。
案外、転移書はそこまで高くない。
草原地帯にはグリーンスライムよりも弱い魔物が徘徊している。
そのため、お金を集める事もそこまで苦労しないだろう。
それに、解放条件の説明にも転移書を使うと良いと書いている。
運営もそっちを推奨している。
しかし、さっき運営が送ってきたあのメール。
あの内容からして、転移書アイテムを一切使わないでエリア2を解放したら・・・・・・
また、ボーナスがもらえる可能性が高い。
生存はかなり優秀なスキルだと思うし、また優秀なスキルがもらえるかもしれない。
宿屋で暫くの休息を取った後、俺は転移書アイテムを一切使わないで解放することを決めた。
実は転移書アイテムを使わないでエリア2を解放したプレイヤーや最初に生存して町にたどり着いたプレイヤーは殆どいない。
その理由を、まだ俺は知っていない。
最初に生存出来たのは本当に運が良かっただけだったのだ。




