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オウレリア・アーキテクト  作者: 伝令 鮗
ギルド攻防篇
18/32

セブン


 学校から帰宅し、ただいまの一言も言わず真っ先に自室へと向かう。


「たしか、キャラクターの髪は黄色だと言っていたっけ」


 そんなことを口ずさみつつ、VRゲームハードを操作してオウレリア・アーキテクトの世界へダイブした。








 エリア50はフィールドが存在しない。

 ダンジョンがあるエリア8とも違い、こちらはダンジョンすらない。


 その代わり全エリア中もっとも町が広く、時代問わずさまざまな建物が建っている。

 まだ未実装なのか、殆ど空き地になっているけど。 


 竹田との待ち合い場所である、時計塔はこの町の中心部に建っている。

 

 "宇宙"に突撃しまくっていたので、俺の現在地は町のはずれになっている。

 既に、向こうは到着していると連絡が入っていたので町内テレポートを使ってさっさと移動することにする。


 これも、決闘システムが実装されたときに一緒に実装された要素だ。


 メニューを開いて、エリア50のマップをひらく。

 すると、マップの自分がいる位置に白いマーカーが表示されているので、自分の行きたい目的地にマーカーを動かすイメージをする。


 これは、町中であればどこを指定しても大丈夫だ。

 今回だったら、時計塔の近くのちょっとした広場にしよう。


 すると、黄色のマーカーがその場所に出現してそこへ町内テレポートするか確認される。

 なにもしなければ3秒後に一瞬視界が暗転し、次の瞬間には目的地の光景が目にはいる。



 町の中では殆どのスキルや魔法が使えなかったので便利になったものだ。


 とにかく、時計塔に近い広場という名のただの空き地に無事移動できたので早く竹田と合流してしまおう。

 ここからなら、時計塔まですぐそこだ。




 いたいた。

 時計塔前に着くと、聞いたとおりの見た目をしたプレイヤーを見つけた。

 セブンさんらしきプレイヤーもいる。


「竹田ー、きたよ」

「あ、ゆっきー。ほい、パーティー招待とフレ申請しといたよ。あとギルドの招待も」


 そう言いつつ手慣れた操作でパーティーとギルド招待、フレンド申請を俺に送ってきた。

 断る理由は当然無いため全て了承して、パーティー内通話に変更する。


 すると視界の左上、あまり目立たない位置にプレイヤー名であるTAK☆EDAとseven17が、そのしたにHPバーらしきものが表示された。


「ちゃんとパーティーに入れたっぽいね、あらためてよろしくゆっきー」

「ああ、それとセブンさんだよね?髪の色が前とは違うけど」


 セブンさんは前のゲームでは竹田と同じ黄色の髪のキャラクターを使っていたはず。

 髪型がウェーブのかかったロングなのは変わっていないけど、色が白になっている。


 俺や竹田と比べて一回り小さな身長。見た目も前と変わっていないから、多分セブンさんだと思うけど。


「私がセブンで大丈夫だよー。いま、この色なのはちょっと訳があってね。よろしくね!ゆーさん」

「こちらこそよろしく。セブンさん」

「んじゃあここでずっと話してるのもあれだし、俺たちのギルド拠点に移動するか。今インしてるのは俺たちしかいないし」

「そうね、リーダーお願い」



 セブンがそう言った瞬間、町中テレポートを使った時と同じように視界が一瞬暗転した。

 そして、気づけば木造の建物の一階らしき場所に移動してた。


 近くの丸いテーブルがある椅子にそれぞれ座る。


「テレポート系のやつは、パーティーメンバー全員に適応されるの知ってなかったでしょ?ゆっきー」


 座るときに、すこし自慢げにそう語る竹田。


「うっせ、いまのいままでずっとソロで攻略してたんだから知ってるわけないだろ」

「まぁ、ゆーさんの場合はそんなことしなくてもキャンセル技だけでここまで来れちゃう実力があるからねー」

「流石に単騎で"宇宙"は無理だったけどね」

「あー・・・・・・あそこは私達でも突破できなかったからねー」


 セブンの言葉に無言で何度も頷く竹田。


 今ここにいないヘクトアールさんやレットプリンさん、電さん、なゆさんを含めたここのギルドメンバー全員で挑んだらしい。


「結局マホジャマー要員の私がやられちゃってね。蘇生も間に合わずに壊滅しちゃったんだ」

「まった、マホジャマーは黒のはず。それにさっきからずっと疑問に思ってたんだが、なんでセブンさんの色は無色なんだ?」


 プロフィールを見て、セブンの色が無色だと気づいた。

 このゲームを始めるときに無色は選ぶことが出来なかったはずだ。


 それに、マホジャマーは黒色の中でも最上位に位置する魔法だ。

 NPCのスキルショップには当然売っていない代物だ。

 黒色以外のプレイヤーが、マホジャマーを持っているのは考えにくい。


「あー、ちょっとみててー」


 そんな俺の純粋な疑問が来ることが、セブンは分かっていたようだった。そういって椅子から立ち上がった。


「髪の色もこれには関係してて、折角だしゆーさんが全く見慣れてない赤とかにしようか・・・・・・チェンジ。レッド」


 セブンがそう言うと、さっきまで白色だった髪が一瞬にして赤色に染まる。


 まさかと思い、セブンのプロフィールを見てみると色の項目が無色から赤色に変化していた。


「自由自在っていう恐らくセブンさんしか持っていない超レアスキルで、自分の色をその名の通り自由自在に変化できるんだよね」

「その代わり、その色以外の色技は使えなくなるから大変。スキルツリーも5色分全部あるから、スキルポイントが全くたりなくてー・・・・・・チェンジ。カラーレス」


 そう言って、元の色に戻ったセブン。


「変化する色ごとに髪の色がかわって、赤青緑黒はそのまま。白は黄に、無は白にって感じで張と7色分対応してるんだよねー」

「なるほどなー・・・・・・ん?まてまてまて、いま7色って言ったか?」


 このゲームの色は赤青緑白黒無の6色じゃなかったのか!?


「ゆっきーが知らないのも無理はないぜ。実はこのゲーム、セブンって色が隠し要素として存在してるんだ。多分、自由自在のスキルの存在を知っている俺達しかしらない」


 竹田が言うには、セブンは5色全てに有利が取れる最強の色。

 "宇宙"のモンスターの情報に載っている色が不明のモンスターはセブンらしい。


「でもスキルも魔法も無いから使い物にならないんだよねー。それに、髪色がすごくダサくなるからもう使わないよー」

「一回ぐらいゆっきーにみせてあげろよ。あの色が順々に変化していくのは見ものだぜ」

「・・・・・・嫌に決まってるじゃん」


 しーんと、場の空気が静まる。


 セブンを使わざるを得ない時が来るまでは、なかなかみれそうにない雰囲気だな。




「・・・・・・ま、まぁ、そのうちでいいさ。よれより、今からどこか攻略しにいかない?あ、それとゆっきー」


 そんな空気を解消しようと、俺に声をかける竹田。


「せっかくだしどこかしらを攻略する前にさ、一度俺と決闘してみない?」


と。


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