表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
オウレリア・アーキテクト  作者: 伝令 鮗
エリア解放攻略篇
1/32

発売前


 オウレリア・アーキテクト(Aurelia Architect)。

 

 それは、とある有名な会社が手掛けているゲームで、明後日発売される予定の新作VRMMORPGである。

 

 50を超えるエリアがあり、それぞれに別マップを用意。

 そこにいるボスモンスターを討伐するなど各エリアごとの条件を満たすことで次のエリアが解放。

 大量のスキルと魔法が実装されていて、組み合わせは無限大。

 ギルドやクランの設立も当然可能。

 各エリアには町がいくつか生成されていて、運営が設置した建物をプレイヤー、ギルド、クランは購入か制圧をすることでその建物を手に入れる事が出来る。

 もちろん他のプレイヤー、ギルド、クランによって建物を制圧される可能性もあるので防衛も必須だ。

 総エリア数は不明、自分で確かめろ!



 そんなPVを見たのだろうか。

 発売される前、もっというとこのゲームが発表された直後から絶大な注目を浴びている


 2054年6月4日現在、ニュースにもなっている。

 "大注目!?明後日発売のVRMMORPG オウレリア・アーキテクトとは?"みたいな見出しのが毎日のように見かける。


 鬱陶しいぐらいに。



 しかし、実はこのゲームの盛り上がりとは裏腹に怪しげな噂が広まっていた。


 このゲームを購入しようと決めた人はまるで別人にたいに、それを狂信しだすようになるらしい。

 そして、まだ興味をもっていない人を対象にカルト的宗教団体から勧誘を受けたときと同じように勧誘しているそうだ。


 というか、実際2週間ほど前から毎日勧誘された。


「神楽!オウレリア・アーキテクトって知ってるか?俺も買うし、一緒に冒険しない?」

「ゆー君、A2やらないの?私もやってみたいから、やらない?」

「神楽君、こんどA2で部活動をする予定だから購入予約して先に買っておいたほうがいいよ。予約だと安いからね」

 

 A2というのはもちろんオウレリア・アーキテクトの略だ。

 Aurelia ArchitectだからA2、正直どうでもいい情報だが・・・・・・


 正直ものすごくうざい。


 新学期、地元の高校に通うようになって新しい生活が始まったのにだ。

 クラスメイトの中には初代面だった奴も多かったはずなのに。

 突然馴れ馴れしくあれの勧誘してくるようになった。


 それどころか、全然知らない他のクラスの女の子から突然"ゆー君"なんてセリフがでてきた時は流石にビビった。

 大体の中学の友達、知り合いの何人かもこのゲームを買おうとおもっているのか、性格がガラリと変わったように俺に勧めてくる。


 その中には、ゲームが嫌いな人もいた。



 今は現代社会の授業中。


「オウレリア・アーキテクトは皆予約したか?」


 すると、先生が授業の合間に勧めてきた。

 確か、あの先生は4日前まではスマートフォンは危険だとか、ゲームをするのは良くないとか、いってくる結構ムカつくじじいだったはずだ。

 約半数のクラスメイトはもう既にこの沼にはまっている。


「もちろん、予約しました。先生」


 と、皆同じような反応をする。

 この沼にはまっていない人は自分を含めて今は15人。


 オウレリア・アーキテクトを購入を決めていないからと、いじめが当然のように起きていてる。

 それで沼にはまった生徒もいた。

 いじめを止めようとした生徒もいつの間にか・・・・・・だ。


 授業のチャイムが鳴る。

 あぁ、ようやく家に帰れる。


「じゃあ次回は、オウレリア・アーキテクトが発売された後なので、全員購入してその感想を書いてくるように。それと、オウレリア・アーキテクトが今の社会にどのような影響を与えているか、実際にやって考えること」


 授業が終わるたびに、こんなことを言われていたら精神がどうにかなってしまいそうだ。


 終礼が終わったと同時に真っ先にその場から逃げるように立ち去り、一人で帰る。


 昨日みたいに、何十分も勧誘されるのはまっぴらごめんだ。


 ・・・・・・今ではこの道も一人で帰るようになってしまったな。




 家に帰宅し、さっさと2階にある自分の部屋へ向かう。


 幸い家族全員は、俺がオウレリア・アーキテクトを勧めていないからか全然興味を持っていない。

 テレビ等のニュースでこの話題を耳にした時も、そんなのが出るんだ程度だ。


 部屋でスマートフォンを取り出し、いつものようにSNSを確認する。

 どのユーザーもオウレリア・アーキテクトの話題ばかりで、常にトレンド上位に居座っている。

 

 こんなにも、世論があれを推しているのだ。


 いつの間にか俺は少しずつこのゲーム、オウレリア・アーキテクトに興味を持ち出していた。


 何故、このゲームはそこまで人気なのか。

 何故、ニュースにも取り上げられる位に話題になったのか。

 何故、このゲームにのめり込んでしまうのか。


 仮想空間に閉じ込められる、なんて事件はもうとっくの昔の話で、漫画やアニメだけの話だ。

 安全面に関しては全く問題ないはずだ。


 家には、VRゲームのハードはある。

 買おうと思えば買える。

 それに俺は、とあるVRMMORPGゲームではランカーの常連だった。

 きっと、このゲームも・・・・・・


 オウレリア・アーキテクトにはすべての人が惹かれる何かがある。

 オウレリア・アーキテクトには壮大な秘密が隠させているのでは。

 

 そう考え、購入を少しずつ検討し始めていった。







 そして、2054年6月6日土曜


 オウレリア・アーキテクトの発売日


 もう既に大量のユーザーがログインしていて、SNSや掲示板では情報が出回り始めていた。

 専用の攻略サイトが出来ており、最速攻略組はもう2桁エリアに到達しているらしい。



 そして俺もそんな情報が出回った頃に購入することを決意し、このゲームにログインするのだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ