夜明けのうた
明日が来ることを望む理由はなんだっていい。
「新しい日が楽しみ」なのか
「辛い今日を終わらせたい」のか。
それはそれぞれ思うことがあるでしょう。
明日が来ないことを望んだっていい。
見たくもない現実をこれ見よがしに見せつけて
何事もなかったかのように過ぎていく
そんな日があったっていい。
同情の余地はなく、
寄る辺もない、
一人ぼっちでふさぎ込んで、
紅く光る手首に見とれてたって。
僕は赦すから。
たとえ世界から嫌われても、
全人類を敵にまわしても、
僕を赦せるのは、僕だけだから。
そんな夜を過ごしても、
鬱陶しいくらいに、お節介で、
闇を掻き消すように、
差し込む光が勝手に怒鳴り込んでくる。