表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
不幸の檻  作者: みあ
お伽話とすべてのはじまり
9/62

質疑応答

「こいつが園田澪依華か。お前の死んだ妹にそっくりだな。そう思わないか。というより、だから拾ったのか。そうか、そうか。」


「…勝手に決めつけないでくださいよ。何も知らないんですから。それに、澪依華は…」


「殺させない、とでも言うつもりか。妹の時もそう言ったが、私達に無惨に殺された。そうだろう。いい加減諦めろ。どうせお前も私達に殺されるんだからな。」


はぁ、と溜息が出る。ここまで言われたら、今まではぐらかしていた話を澪依華にしなくちゃならない。面倒だ、と思う。それよりも、思い出したくない、の方が強いか。別に、全く覚えてないとか、忘れてしまったとかではなく、考えないようにしていた話だ。思い出せば思い出すほど、死んでしまいたくなるから。


「ねぇ…どういうこと…?どうして、お爺さんと秀は知り合いなの?どうして、秀はこのお爺さんに妹さんを殺されなきゃならなかったの?てか、そもそも妹さんがいたこと自体初耳なんだけど。…ねぇ?あなた達はだぁれ?何の説明もなしに、話を進めないでくれる?」


最初は、顔が青ざめていた。恐怖、不安、というところか。声が震えていた。次第に、何故か、苛立ち、怒りというように、口調が強くなっていった。


「本当にそっくりじゃないか。そうやって首を突っ込むから、こいつの妹も殺されたんだぞ。知らなければいいものを。こいつが、人を殺してるなんてことを知らなければ。知っていても言わなければいいものを。まあ、妹と違うところは、お前が馬鹿なところか。」


話さなくてはいけないのか。できれば話したくないし、それ以上に澪依華をこれ以上巻き込みたくない。


「は?なにそれ、秀が人殺しの仕事してるのもあんた達のせいなの?」


「そうだ。名誉ある仕事だぞ。三条の邪魔となる存在を抹消する仕事だ。この男には勿体無いくらいだ。」


「ふぅん。で?私に何の用?用があるから私をここに連れてきたんでしょ?あと、私が馬鹿だという証明をして。」


 そこで気づいた。でも、気づかないフリをしていた方が都合がいいととった。


「馬鹿そのものじゃないか。私にそんな口を聞いているあたり。私が誰か知っているかね。」


「知らない。だってこの人たちも話してくれなかったんだもん。誰?あんた。」


「三条宗太郎。三条財閥のトップ。三条というと、日本の経済を回していると言っても過言ではない家。この人は現在の当主で3代目。澪依華はそれにタメで喋ってたの。」


はぁ、と溜息が出る。暫く喋っていなかったからか。澪依華は、今まで黙っていた俺が一気に喋ったことに驚いていた。


「ふぅん。…ん?…さんじょう?あー、マジか。まぁー、別にいっか。そんなことよりさ、なんで秀はそんな人に脅されてんの?」


これは、俺に向けられた言葉だ。


「それは、…」


「それより、本題に入ろうではないか。そんなまどろっこしいやりとりも飽きてきただろう?園田澪依華?」


この男…!言わせないつもりか。話した方がこの後のことについてはやりやすいはずなのに。


「確かにそうかもね。本題って何?私は殺されるの?」


三条がにやりと笑う。想像がついている。


「勘がいいな。しかし、それを決めるのは私ではない。こいつだ。」


といって俺に目が向けられる。澪依華はなんで?というような顔でこちらを見てくる。


「なんで秀?」


「こいつに選ばせてやるんだ。今ここで園田澪依華を殺すか、お前の妻にして、子を成してから殺すか、選べ。」

語彙力って肝心な時に機能しない…?それは語彙力がないってことでしょうか…?


2022年7月29日編集

実は、地味にサブタイが納得いってないんですよ…


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ