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不幸の檻  作者: みあ
愛された子
31/62

最期

 この最期が良かったか良くなかったかとどうかと聞かれたら、それは全く良くなかった、と断言できる。結局何を成し得ただろうか。


 側から見れば何もしなかったではないのかと思われても仕方ない。だが、それに繋がる策は打ったつもりだ。…それに気づけるかどうかは恵都次第だが。


 我が子ながら随分と賢い子供だった。もしかすると、本当にこの呪いを解けるかもしれないと思った。しかし同時に、普通に親としてこの子に幸せになってほしいと願う自分もいた。それは自分だけではなかったらしく、澪依華も同じことを言っていた。

 もう自分で終わらせるつもりだった血を繋ぐということに最初は抵抗を覚えた。繋いでしまったら死ぬのは自分だけではないから。それを言うと、澪依華は笑って言った。


「どうせいつかは死ぬんだから。それに、私はもともと死にたかったんだから。それが早くなるだけでしょ。…逆手にとってみれば、生きられる時間が短い分、一分一秒を大切にできるはずだよ。私も、それにきっとあの子もそんなことで悲観する人間じゃないよ。」


8歳も下だというのに、そういう面では彼女の方が頼もしかった。あの時出会ったのが彼女でよかった。まったく頭が上がらないと思った。


 一方、娘である恵都は、容姿こそ澪依華に似ているが、人と関わるのが苦手で、あまり喋らず、感情も表に出すような子ではなかった。

要は、自分に似た、ということだろう。同い年の子たちとはあまり上手くやっていなくとも、家族の前ではちゃんと笑うし、よく喋った。それでいいのかもしれない。これから立ちはだかる壁は愛嬌でなんとかなる相手ではないから。


 自身の手で復讐を行えなかったとはいえ、後悔はしていない。恵都次第でまた変わってくるが、確実に次でこの呪いを終わらせられると断言できるから。こちらの意図を賢いあの子ならわかってくれるだろうし、それを利用できるはずだ。


 約束を四つした。人を殺す苦しみを感じるのは一族の中では自分が最後で十分だ。だからといって悲観して自殺に走ってほしくはなかった。それでは意味がないから。三つ目は、恐らく自分から話すことはないだろうと思った。言わなくてもいい気もしたが、もしそれを話した人が三条が都合が悪いとみて、排除してしまったらあの子は傷つくだろう。四つ目が一番大切なことだった。自分が仕組んだ計画が上手くいったとしても、あの子に幸せになることを諦めて欲しくない。



 自分が死んで気掛かりなことはあまりないかもしれない。この世で一番信頼しているのは家族だから。




 疲れた人生だったな。そんな長くは生きていないけど。輪廻転生なんて信じちゃいない。むしろこんな人生を二度も三度も生きたくない。



 上手く生きれたと思う?ねぇ、めぐみ?約束は守ったはずだよ。


 失われていく感覚がわかって、最期をみた。

 最後くらい本人が出てきてもいいかなということで一人称が変わりました。おんなじようなこと二回くらい書いてる気がするけど、いい文章が思いつかなかった…

 しかも、あれ誰だっけ?みたいな名前も出てきましたね!覚えてましたか?詳しいことは12.13あたりを読んでいただければと…

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