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不幸の檻  作者: みあ
お伽話とすべてのはじまり
19/62

番外・友人

「おい!いつまで洗面所占領してんだよ!誰もみてねーよ。姉ちゃんの頭なんか!」


「あぁ?自己満の何が悪い!」


梅雨で雨が多いせいで、髪が全然まとまらないのでつい、時間がかかってしまう。


「うーわ、ないわ。歯ブラシとって。」


「ほい。とっとと学校行って勉強しろ。馬鹿なんだから。」


「一言余計だよ。んなんだから、彼氏できねーんじゃね?」


「は?別にいらんわ。」



学校はいつも1番に行くのだが、今日は先客がいた。


「おはよ〜、佳澄ちゃん。」


高校から出会ったのに、親友となった澪依華。なんでいつもこんなに可愛いんだか。


「おはよ、澪依華。早いね、珍しく。あ、そうだ、今日バイトある?」


「ないよ〜!あ、さてはどっかいく!?」


興味津々というかのような顔はなかなか見せないのでこっちも嬉しくなる。


「この前食べ行ったオムライス屋さん、午後はパンケーキがあるみたいなんだ!行かない?」


「おお〜!行きたい行きたい!よ〜し!1日頑張るぞー!」



「何か、隠してない?」


こう言うと、親友はふっと困ったように笑った。初めて見る表情だった。


「あ、いや、別にね、友達だからって全部話さなきゃいけないなんてことではないんだけど、…なんていうか、何か大変なことがあるんだったら頼ってよって意味。ごめん、変な言い方して。」


柄にもなく、変なことを言ってしまって気まずいのに、それを親友はあはは、と笑った。


「あー。そんなに心配してくれる友達がいるなんて私は幸せだねぇ。でも、大丈夫。今んとこ平和に暮らしてるかなぁ。」


「よかった…。てか、笑うなんて酷いな。」


「あはは。嬉しかったよ〜。…でもさ、」


「ん?」


「もし、何か大変なことに巻き込まれているとして、それを周りに隠してるとした時、同じ言葉をかけられても、言いたくないなぁ。」


意を決して言ったのに、本当にそういう時が来ても頼ってもらえないことに少しだけど腹が立った。


「なんでよ。私くらい頼ってよ。あ、私じゃ頼りないってこと!?」


「うーん。そういうわけではないんだけど。なんていうか、大事な友達だから、巻き込みたくないなぁって。」


そう言いながら、照れ隠しなのか、窓の外を見つめる親友は、今まで見たことないくらい綺麗だった。



「どうしたの?佳澄ちゃん?おーい!」


目の前で手をひらひら振ってくる。少しぼーっとしていたらしい。


「んあ?なに?」


「いやぁ、うわの空だなぁって。大丈夫?」


心配そうに聞いてくるのが、いつも通りで安心する。


「うん。あ、そうだ、昨日塾行ってわかんない問題あったんだけど、澪依華解けそう?」


「塾行ってるのえらいよぉ〜。解けるかわかんないけど見せて!」


「いや、私としては、塾行ってないでその成績キープしてる方がやばいと思うんだけど。」


ほんとに、変な子だなぁ。ほんとになんもないといいけど。

サブタイめっちゃ迷って割と無難な感じにしてしまいました…

気がついた方もいるかもですが、サブタイは漢字だけにしています…平仮名が一切ないですね

今回の序盤は少女漫画でよくある感じの会話をちょっと私だったらみたいな返し方をしてみました…


2022年7月31日編集

口悪い女の子は好きです…みあも口悪いんですけど…

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