予想できる言葉
「もう気にならない?アサヒ君のこと。」
「うん。気にしない。でさ、悠鈴は私のこと好きなの?」
「、、、は?どうした、お前話変える天才だよな。」
「そうなの、よく言われる。で、どうなの。」
エセから再度連絡が来る心配がなくなったと思えば、
先ほど見た、悠鈴の先輩からのメッセージを思い出した。
もう少し時間をかけて気持ちを確認するのが
一般的なのかもしれない。
けれど、私は今日一時間と二千円をかけてここまで来ている。
今このタイミングを逃せば
もう、私が思う関係に悠鈴となるのは無理だと思った。
すると悠鈴は私の目を見て言った。
「濁しても意味ないと思うから言うけど、
結叶のこと気になってるよ。一目ぼれ。
あわよくば恋愛的な関係にしたいとも思ってる。」
期待していた以上の言葉だった。悠鈴は続けて言った。
「結叶はどう。今の聞いて。」
「、、、うん。」
私の目線は悠鈴の目から、手元に下がってしまった。
悠鈴の目が見れなくなった。
「じゃあ、聞き方変える。
俺がここで付き合ってって言ったら断る?」
「、、、ううん。断らない。」
「そっか、じゃあさ、顔上げれる?」
「、、、うん。」
そう言ってから、どれくらい黙っていただろうか。
悠鈴がこれから言おうとしている言葉が
私でも容易に想像ができたから
悠鈴の顔を見るのに時間がかかった。
心の準備が必要だった。
悠鈴はずっと待ってくれていた。