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One day  作者: 羽瀬川まる
3/9

隣の席


エセと会う日、エセは遅刻してきた。

初めて顔を見たが、まあ、タイプではなかった。

遥々時間とお金をかけてやってきた女子大生を待たせるのかと少し好意が薄れた。

が、一件目のお店の代金をエセが全て払ってくれたため、気にしないことにした。


一件目で私は少し酔ってしまったが、普通に歩けていたし頭もはっきりしていた。

二件目、ハイボール飲み放題のお店に行った。そして彼と出会った。


私とエセがお店に着くと、既にお店は賑わっていた。

私たちは奥の席へ案内された。

向かい合わせで座るタイプのお店だった。

その時、人ひとりがぎりぎり通れるくらいの狭い通路を挟んで隣の席に

座っていたのが彼と、彼の先輩だった。

しばらくはエセと二人で飲みながら話していた。

私は二杯目を飲み始めると、しっかりと出来上がってしまった。

そんな時


「おいくつですか」


隣の席にいた彼が私たちに尋ねた。

「ハタチです。二十です。」

私が答えると、彼は少し驚いていた。もう少し上に見えていたようだった。

そして彼も私とおなじハタチだった。ただ、学年は一つ下。

一年浪人して、有名私立大学に入学したらしい。


私はエセとのサシ飲みだったのにも関わらず、彼に一目ぼれをした。

もっと知りたいと思った。彼も同じだったようで、

エセが煙草を吸いに外へ出ると、私のより近くに彼は座った。

「付き合ってどれくらいなの?」

彼は私とエセが恋人関係にあると思ったのだろう。

「付き合ってないですよ。」

私は陽気に答えていた。彼と話せるのが嬉しかった。


もっと話したかったが、エセが戻ってきたため

彼は元の場所に戻ってしまった。そして彼と私の間にエセが座った。

あれだけ、その気になっていた相手だったのに

私は彼と近づきたくて仕方かった。


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