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美味しいねお父さん

数年前に書いてた、私の娘に対しての心のエッセイです。

私には、来年高校受験を控えている娘がいます。

娘が、保育園から小学校低学年の頃まで、お腹がすいたと言っては私が玉子かけご飯を造って、よく一緒に食べていました。

「美味しいね、お父さん。」

娘は私を見ながらいつも微笑んで食べていました。

私も幼少の頃、おばあちゃんが鶏を飼っていて、よく玉子かけご飯を食べさせてくれてました。

産みたての温かい卵の、玉子かけご飯の美味しかった事は今でも覚えています。

娘は小学校高学年・中学生と女性への階段を上っていくにつれて、あまり笑わなくなり・・・それに比例するかのように玉子かけご飯を食べなくなりました。



とある日曜日の昼下がり、妻は所要で出かけて私は居間でゴロゴロ・・・娘は二階で試験勉強をしています。

小腹がすいた私が、久しぶりに玉子かけご飯を造っていると、二階から娘が降りてくる足音が聞こえて来ました。

「食べるか?!」

私が玉子をかき混ぜながら声をかけると。

「・・・いらない。」

娘はそう呟くとお菓子を片手にまた二階へと駆け上がって行きました。

私は一人で玉子かけご飯をほおばりながら何故かセンチメンタルになり・・・昔、娘と良く食べていた玉子かけご飯の事を思い出しました。


休日の昼、娘と二人だけの時間とき!!一緒に食べていた玉子かけご飯。

「美味しいね、お父さん。」



二度と私は、娘の心からの笑顔を見る事は出来ないのでしょうか・・・!?



その娘も高校は推薦入学して大学も去年無事卒業し、今は家を出てA代議士の秘書となっています。


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