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ノイローゼ

作者: 柿原 凛

私より先に死んでください。

あなたを看取らせてください。

それであなたが安心できるなら、

私の膝枕で息を引き取ってください。


私より先に死なないでください。

わたしを放っておかないでください。

それで私が安心できるので、

私をずっと膝枕していてください。


どちらも嘘で、どちらも本音。

たまには言わせてこんな事。


思えば色々ありました。

「俺は君には似合わない、

 君を解放してあげたい、

 君は早く、新しい、

 彼氏を作って俺振って」


毎回毎回そんな事、

聞きすぎてもう、聞き飽きた。

似合うかどうかは関係ない、

想ってくれるかどうかだけ。


自信がないのは良いけれど、

好きになったのは私から。

開き直って卑下しても、

私を傷つけるだけなのに。


あなたに自信が戻るまで、

何度も慰めてあげるから。

あなたに自信が戻るまで、

ずっと添い遂げてあげるから。


私より先に死んでください。

そうすれば最後まで安心できるでしょ。

私より先に死なないでください。

そうすれば最後まで安心できるから。


どちらも嘘で、どちらも本音。

たまには言わせてこんな事。

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― 新着の感想 ―
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[良い点] うちのダンナに英訳渡してもいいでしょうか? お互い強がったり弱がったりで、結局、じゃ、一緒に死のうか、その時が来たら、なんて話します。 愛する人を看取るというこの大変な務めを、私は果たせる…
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