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It's "only one" time of bliss in my world.
彼女と距離を置かなければ。そう考えることがよくある。
なぜなら彼女は高嶺の花。あまりにも知りうる情報が素敵過ぎて冷静ではいられなくなりそうで恐い。
それ以上に見込みのなさそうな恋愛に嵌りそうで恐いのだ。彼女に不快な思いをさせたり、迷惑をかけそうで。
しかしながら彼女はあまりにも魅力的過ぎて、見かければ必ず声をかけてしまう。
彼女が忙しそうであれば待ち続ける。なんたる自分の行動の青いことか。
最早約束事のように、彼女と距離を置こうという考えは、守れないことを前提として頭に浮かぶようになった。
自分に嘘はつけないもんだな。と心の中で自分の姿を苦笑しながらも、今日も彼女と言葉を交わす。
それは何物にも変えがたい至福の時間。近づき過ぎないように許される限りの時間、彼女といたい。彼女に飽きられることのない程度に。