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第四話:ステータス確認

 次にステータスコマンドを確認する。画面には侵入者ステータスとダンジョン軍ステータスの二つがあった。


 侵入者ステータスに関しては侵入者がいないので確認が取れないが、ダンジョン軍ステータスには二人のステータスが表示されていた。


ダンジョンマスター【マスター】 Lv1

HP 20

STR 2

INT 28

DEX 11

スキル:ドッペルゲンガー(人間を対象とし、直接相手の体に触れ「ドッペルゲンガー」と唱えると、その相手を瓜二つの自分に変化させ、操ることができる。操れる人間は一人だけ。)


眷属【ルナ】 Lv1

HP 14

STR 15

INT 12

DEX 14


 自分たちが強いかどうかはわからないが、ルナはバランスが取れているのに対して、まさか僕のSTRはスライムより弱いとは…。


 これはルナには見せられないな。まぁ、INTは誰よりも高いのだから短所を嘆くよりも長所を伸ばしていこう。


 そして、よくわからないがドッペルゲンガーというスキルを持っていた。どのみち人間がいないと使用できないスキルなので今は確かめようがない。


 とりあえずこれで、すべてのコマンドを確認した。次に本に書いてあった『【No Name】モンスターや施設などの魔方陣の移動は0P消費、魔方陣の還元は召喚ポイントの半分がポイントに還元される。』を試してみることにする。


 1P消費し、スライムを1匹【No Name】で目の前に召喚してみる。


 ルナが召喚された時と同様に魔方陣ができ、その中からスライムが召喚された。


 初めてのモンスターに感動しつつも、モンスター一匹一匹に感情移入していては今後のダンジョン運営の判断に支障をきたしてしまうと考え、すぐに冷静に戻る。


 召喚したモンスターをダンジョン作成コマンドで、モンスター魔方陣の位置を移動できることを確認し、次に魔方陣の還元を試してみた。


 すると還元ポイントは予想通り1P還元されていた。おそらく0.5Pの四捨五入になったのだろう。ちなみに通路の還元もこれと同様だった。


「よし。これでほぼノーリスクの実験ができる。」


 時間経過や人の撃退以外にダンジョンポイントを増やせないかどうかを考えていた時に、モンスターを増殖させることができればそれを還元してポイントを増やせるのではないかという案が浮かんだ。


 さっそくスライム増殖部屋を5×5の空間とドアとで29P消費、【No Name】スライムを12匹と名前付のスライム4匹【スライム1】、【スライム2】、【スライム3】、【スライム4】の計16P消費し召喚した。


 名前付でないと増殖しない可能性もあったので、還元できないが名前付のスライムも4匹召喚してある。


 これで仮にスライムにオスメスがあった場合、最低でも91%以上の確率でオスメスがばらけるはず。


 ちなみに、スライムの名前に数字をふった理由は感情移入にたくなかったからである。


 もしこの増殖計画が失敗した時にはポイント還元する予定だからだ。同じスライム【No Name】と【名前付】を召喚したのだから、二つにどれだけの違いがあるかも調べてみる。


 見た目は透明に近い薄青色のゲル状になっており、動きもゆっくりとプルプルしているだけで違いは見られない。


 次に両者に「3m後ろに下がれ。」と命令を出してみる。


 すると両者とも後ろに下がりだしたが、【名前付】だけは3m下がった後に停止した。


 きっとこれが本に書いてあった高度な命令になるのだろう。スライムに関しての実験はとりあえずここで終了とする。


 本に書いてあったことだが、『モンスターはダンジョン内にいる限り食料が必要ない。』とのことだったので、モンスター増殖実験はもうほっとくだけである。


 よって次の実験に移る。まずは道具召喚により2Pの消費でスコップを召喚する。


 僕には力がないのでスコップをルナに渡し、土の壁や床を掘ってもらうよう依頼した。ルナがさっそく土を掘ろうとすると、スコップが土にはじき返された。


「土が固すぎて掘ることができません。」


 どうやらダンジョン内のものを物理的に破壊することは不可能らしい。実験は失敗に終わったようだ。


 もしダンジョンを掘ることができれば通路ポイントを節約することができると思ったのだが…。


 しかし、このスコップを無駄にするつもりはない。


 先ほどの【名前付】スライムに「このスコップの正しい使い方をしてみろ。」と命令する。


 するとスライムは少しだけ考えたそぶりを見せながら、スコップをゲル状の体で包み込み消化しようとし始めた。


 あわててスコップを回収したが、命令の中でもできることとできないことがあることが分かった。


 ルナが使い方を理解していたところを見ると、INTが関係しているのだろうか。それとも眷属とモンスターの違いなのだろうか。


 どういう計画でダンジョン運営をしていくか考えていると、ルナから


「少し休憩になってはいかがですか?」


 と声をかけられた。気が付けば時間は19時を過ぎている。


 ダンジョンの中では太陽が存在しないので、時間感覚がない。おなかもすいているので晩飯にしよう。


 昼飯と同様、弁当を2つ召喚した。中身は前と同じ、から揚げ弁当だった。味は美味しいが、明日も同じから揚げ弁当なのか?


 高い弁当の方には日替わりと書いてあったので、明日は違っていることを信じたい。


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