表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界からの訪問者  作者: マイティ
一年目 春
4/39

誤解解消

~フィーナ 視点~


頭がぐるぐるして思考が追い付かない。ここはどこなんだろう?あの人たちは?追っ手は?

いろいろなことが起こりすぎて整理が追い付かない。とにかくこの子たちを休ませたら説明しにいかないと。


「お待たせしました」


頭を下げて許しをこう。きっとこの方たちは貴族の方だ。粗相があればわたしだけでなくあの子たちの命まで危ない。


「いえ、構いませんよ。それより先程の続きを」


何とか許しはいただけたようだ。でも気を抜く訳にはいかない、何故ならわたしはこの方々の知りたい情報を持っていない可能性が高い。


「申し訳ありません。覚えのあるかぎりで話致しますが、わたし自身よくわかっていないところがございます。なにとぞ容赦の程をお願い致します」


わたしがそういうと貴族の方々は皆怪訝な顔つきになられた。やはり情報を持っていなかったというのはまずかっただろうか?しかし嘘がばれたときにはより重い罪が待っているに違いない。しかし、この状況どうすれば?


「あ~なんだ?とりあえずその畏まったしゃべり方ヤメてくんねぇかな?」


篠崎卓弥様でしたか?ヤメてくれと言われてヤメてしまえば不敬罪になるのでは?


「申し訳ありません。不快に思われたのなら謝罪致します。ですが貴族の方々に対して言葉遣いを正すのは当たり前のことですので」


何故か貴族の方々が唖然とした顔をしている。エルフだから言葉遣いが悪いとでも思っていたのかしら?そんな豪涯不遜な態度だから一部の種族に嫌われるのだというのに。


「え~とフィーナさんでしたっけ?何か勘違いしているようですけどあたしたちは貴族でも何でもないですよ?」


??貴族ではない?いや、そんなわけがない。人族で名字のある人は全員貴族だと彼が言っていた。目の前にいる方々は確かに名と名字をおっしゃっていた。


「わたしは世の事情に疎いエルフ族ですが、貴族の方には必ず名字と名前があると聞いたことがあります。皆さま方は皆名字をお持ちです」


世間知らずだと罵りたかったのだろうか?もしそうなら意図してないこととはいえまずいことをしたかもしれない。


「?貴方の国がぁどんなだったのかはぁしらないけどぉ、日本では皆が名字を持ってるわよぉ?」


「貴族の皆様が名字をお持ちだということですよね?」


そうでなければおかしい。全員が貴族などあり得ないのだから。


「いえ、そうではなくてですね。先ず、貴族というものはありません。お金持ちの人もそうでない人も皆名字を持っていますよ」


え?あれ?何かがおかしい?貴族は名字を持っていて、お金持ちで...


「もう一回言っておくとだ、この国に貴族なんてものはない。だから俺たちも貴族じゃない」


貴族がない人族の国なんてあるの?でも嘘を言っているようにはみえない...それじゃぁ本当に貴族じゃない?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ