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異世界からの訪問者  作者: マイティ
一年目 夏
34/39

病院へ

〜高峰春香 視点〜



「「ただいま」」


「おかえり」


私たちを出迎えたのは隆司だけだった。あれ?いつもならフィオとルイ君とエリーちゃんが来てくれるはずなんだけど…


「フィオちゃんたちは?」


「今部屋にいるよ。ルイとエリーが熱出して、由希と一緒に看病してる」


ルイ君とエリーちゃんが!?


「大丈夫なのぉ?病院に行ったぁ?」


「いや、まだ行ってない。二人ともまだ38℃まではいってないし、様子をみようって事になってる」


どうして!…今の時間は!?


「今何時だっけぇ?」


「何?急に?えっと今は六時半過ぎだけど」


よかった。まだ間に合う。


「隆司、お金おろして来てくれるぅ?」


「え?どうして?」


「お願いぃ」


頭を下げてお願いする。私達がおろして来ても金額はたかが知れてるし、正直どれほどいるか想像もつかない。


「……わかった。いくら?」


「う〜ん。二十万ぐらい…」


絶対に私たちじゃ出せない金額だ。…本当なら隆司一人に負担させる訳にはいかないんだけど。


「春香ちゃん急にどうしたんだ?なんかいるもんとかあったか?」


「おねがいぃ」


「……わかった。直ぐにおろしてくる。ルイとエリーの方よろしく」


まずはルイ君とエリーちゃんの様子を見てみないと。…出来れば熱も治っててくれるといいんだけど。


「いやだからさ、春香ちゃん?」


「由希どう?」


「ああ、帰って来てたの。…正直良くはないわね。夕方からずっと熱出したまま。むしろ少しずつあがってきてるわ。病院に連れてった方がいいかも」


確かにその方がいい。でも隆司が戻ってくるまでは連れてけない。…最悪の場合、隆司を病院に直行させて、ルイ君とエリーちゃんを救急車で運んで貰うっていうのもあるんだけど。


「隆司が帰ってくるまでぇ、少し待っててぇ」


「?隆司は何処行ったのよ」


由希も気づいてない。どうして分からないのかな?そんなに難しい事じゃないのに。


「お金をぉ、おろしに行ってもらったわぁ」


「お金?…ああ、そういう事か。ミスったわね、早く頼んどくんだった」


「だから!どういうことだよ」


卓弥が割り込んで来たんだけど、話の内容がわかってない。由希と顔を見合わせてから話を続ける。


「だからぁ、もう少し待っててぇ」


「そうね。今はルイ君とエリーちゃんの看病して待ってるしかないか。後は?」


「だから…」


「フィオに言ってぇ、ルイ君とエリーちゃんのぉ服を用意しましょうぅ」


「わかった。フィオ!ちょっといい?」


「………」


卓弥が黙り込んで静かになってから、病院へ行く準備をする。といってもそんなに準備する事はないんだけど。後は、隆司を待つだけ。




「戻ったよ」


しばらく経ってようやく隆司が戻って来た。


「直ぐで悪いけどぉ、病院に向かってもらえるぅ?」


「もちろん。……で、なんで卓弥は隅っこにいるの」


さぁ?いつからあそこに居たっけ?


「それで、この金は?」


…まさか隆司もまだ分かってない?

ジト目で隆司を睨めつけてみる。


「うっ、い、いや、ほら。……診察、そう!診察代に使えばいいんだよね。うん」


むしろ、あの流れからどうして急に他の話に繋がるのか。


「お金はぁ、時間がかかるけどぉ少しずつ返すからぁ」


「いや、いいよ。こういう時こそ使う場面だし」


「ほら、早く行きましょ。ルイ君もエリーちゃんも着替えさせたし、後は行くだけなんだから」


今は急がないと。ルイ君とエリーちゃんの熱はまだ下がらなくて、しかもどんどん上がってる。詳しい事はよくわからないけど、解熱剤でも貰えれば少しは楽になると思うし。


「よしそれじゃあ行こうか。卓弥、二人分毛布持って来て」


「おう。わかった」

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