顔合わせ
~山本隆司 視点~
「...で?議案ってなんだ?最近必要なものとかなかったよな?」
「そうよね...あっ!捨てネコを拾ってきたとかだったらダメだからね!いくら隆司の家とはいっても面倒をみる人が居ないんだから」
漫画じゃぁあるまいし捨てネコなんて拾って飼おうとは思わない...まぁそれよりも大きなの連れてきてしまったけど...
「捨てネコはぁ拾ってないよぉ?ヒトなら拾ってきたけどぉ」
爆弾が投下された...ちょっ!春香!?その言い方だとまるで...
「...隆司...」
卓弥、そんな蔑んだ目でみないでくれ!誤解なんだって!
「あんた...それは犯罪よ?あたしも付き合うから出頭しなさい」
「ち、違うって!誘拐とかじゃなくて...」
「そうだよな隆司、俺は信じてるぞ」
その言い方だと絶対に信じてないよな?
「私がぁ、提案したんだけどねぇ」
ダメだすっかり春香のペースになってる...釈然としないけどとにかく話を進めないと。
「どういうこと?」
「実は大学の帰りにヒトが倒れているのを見つけたんだ。最初は焦ったけど呼吸もしっかりしてるし寝てるんじゃないかってことになって...」
「警察やぁ病院に連絡するよりはぁ、家に連れ帰った方がぁいいと思ってぇ」
大雑把に説明する。案の定...
「意味がわからないわ、その成り行きでどうして家に連れ帰ることになるわけ?」
「誘拐とかじゃなかったんだな」
卓弥?いい加減僕を犯罪者扱いするのはヤメてくれないか?
「春香が大事にはならなそうだって」
「ええぇ、大事にはぁならないと思うはぁ。大変なことにはぁなるかもしれないけどぉ」
「大事にならないのに大変なことなるって、やっぱり意味わかんない」
「う~ん、私もぉ」
あ、本日2度目。由希のこめかみがピクッと動いた気がしたけどスルーしよう。
「まぁ春香ちゃんがそういうのなら、多分大丈夫だろ」
「そうね。不思議と人をみる目は外したことがないもんね」
春香のみる目については全員が同じ意見である。
「で、そのまま家に連れてきて今客間にて寝かしてるんだけど、彼女らについてどうしようかなって」
ようやく本来の議題に戻そうとしたとき、由希が大声をあげた。
「ちょっと待って!彼女らって!?」
そういえば説明してなかった。
「連れてきたヒトは18前後の女の子と多分小学生の低学年ぐらいの子供二人」
一応わかる範囲で素性を教える。
「高校生の女の子に子供二人って、絶対に何かあるじゃない!」
「けど放っておくわけにはいかないし...」
連絡を入れない以上、せめて気がつくまでは介護するしかない。何かあるかもしれないって理由だけで放置するのは嫌だった。
「それは...まぁそうだけど...」
「それで?どうしたいって、隆司はどうするつもりなんだ?」
「それは......まだわからない。それも含めて話を聞いてみるべきだと思う」
大事ではないとしても大変なこととはなんなのか判断がつかない。
「じゃぁ起こしてくるねぇ」
春香が立ち上がり客間へと向かう。数分後春香を筆頭に客人3名が向かってくる。
「じゃぁまず自己紹介から、山本隆司、大学2年生です」
「俺は篠崎卓弥、同じく大学2年生」
「あたしは佐藤由希、同じく大学2年生」
「私はぁ、高峰春香ぁ、同じく大学2年生ぃ」
こちらから自己紹介をして続きを促す
「え、と、わたしはフィーナ.リィ.ルーナです。ルイ、エリー挨拶しなさい」
「ルイーグ.リィ.ルーナです」
「エリーゼ.ルゥ.ガイナです」
全員の自己紹介が終わる。やっぱり外国人だったんだな、フィーナとか絶対に日本人じゃないし。
「てはまず、フィーナさん?どうしてあそこで倒れていたんですか?」
「その前にこの子たちを休ましてもいいですか?」
気がついたとはいえまだ病み上がりだもんな。話はフィーナさんに聞けばいいんだし。