魔術師ヨハンと黒真珠 のおまけ
メインヒロインであるはずのコルネリア成分が足りないので、おまけです。
台詞のみの小話。
「……帰ったので、ヨハンにする」
「人のお風呂に乱入して、いきなり何を言い出すだかコルネリア様!?」
「うん? こういう場合、ご飯にしますか、お風呂にしますか、が定番ではな
いか。そこで第三の選択肢だ。ヨハンを食う」
「いや、あの! このお風呂、そんなに大きくないだ! 入れないだよ!」
「もうちょっと密着すれば何とか二人入るだろう。そして、よりよいヨハン成
分を私は吸収出来るのだ」
「ヨハン成分って何!?」
「私にとって必要不可欠な栄養素だ。演習中はいっさいそれが手に入らず、大
変苦労したぞ。いっそ、付いてきてくれれば私も大助かりだったのに、ヨハン
は薄情だ」
「いや、まあ、その、それはオラにも色々都合があったので……」
「うむ、だから我慢した。私としては、その褒美ぐらいはあってもいいと思う」
「胸、胸胸胸が後頭部に! あと、その前に伸びてきてる手は絶対まずいだ!」
「む? 私では欲情しないか?」
「返答に困る質問だ!」
「実際、かなりヨハン成分が不足していたのでな。自分自身少々暴走気味の気
があるのは分かっている。そんなに慌てず騒がず、大人しくしていろ。多分、
そんなに酷い事にはならないはずだ」
「ぬ……酷い事とは」
「流れのまま、ヨハンを食べてしまうとかな……だから暴れるなと言っている」
「先生、お背中を……」
「あ」
「姫様、お先に失礼しております。あと半刻ほど、ヨハン成分を頂きます」
「ちょっ、フィーネ様、どうして服を脱ぎ始めるだか! この湯船で三人は無
理だよ!」
「では、私の部屋の湯船につかりましょう」
「おお、それは名案」
「ちーがーうーだー!」