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七夜月の神様

「ご主人様!起きて下さいませ!」


朝。

卯月のメイド神様が起こしてくれる。


「…今何時…?」


「朝5時半です!」


「早い…。寝かせて…」


「…ご主人様!起きて下さい!」


「…。後で…」


「仕方ないですね…」


「…?」


「最・終・魔・砲!-13等級の煌き!」


強烈なフラッシュ。-13等級(満月の明るさ)よりはるかに強い光。

と、全身への痛み。


「ぐああ!いたたたたた!何!?何!?」


朝5時半からパニック状態。


「今何したの!?いたたた…」


布団被ってて見てなかった…。


「ご主人様が起きないので、ちょっとレーザーを…」


「起きないからレーザーを!?」


「でも…目が覚めたかと…」


「痛みでね…」


布団から出てみると、布団の上の方が焦げている。


「ちょっ!焦げてる…!」


「あ…!も、申し訳ございません!」


「優しく起こして…」


「ご主人様が起きないのがいけないんです」


「ああ…そうか。明日からちゃんと起きるよ…。え?」


「はい。そうして下さい。はい?なんですか?」


「起こす時間が早いのでは…?」


「早起きは三文の徳ですよ!」


「三途の川すら渡れない…」


「良いじゃないですか!ちょっと得するんですから!」


「『得』じゃなくて『徳』…」


「ま、そんなに変わらないじゃないですか!起きて下さい!」


すっかり目が覚めてしまった。


順番に卯月が他の神様を起こした。


みんなどうして目覚めいいの?と思ってたら…。後に解決するこの謎。


「睦月さん!睦月さん!朝ですよ!」


「眠い…。いいじゃん…。寝てる!」


「仕方ないですねぇ…。最・終・魔・砲!-27等級の閃光!」


物凄い光。確かに-27等級(太陽の明るさ)くらいありそう。


その時俺は初めてその技の実態を見た。


以上に太いレーザー光線を出している。


卯月は目をつむって両手を広げて胸を張っている。


「うわああああああ!」


睦月起床。


「琴ちゃん!ちょっと!何するの!?」


「起きて下さいね」


「優しく起こしてよ…」



「おはようございます。現人神様!気持ちの良い朝ですね!」


「そうでもないよ…」


水無月には悪いが、朝からレーザー喰らっていい気分な訳がない。


「朝ごはん!できておりますよ!」


一体何時から起きているのだろう?


そう考えると卯月のことは憎めない。


只今居間で朝飯食ってます。


「朝琴ちゃんの最終魔砲喰らったんだって?」


笑いながら弥生が聞いてきた。


「あ~…。あれは絶対起きますよね…」


如月が言った。


「喰らったことあんの!?二人とも…。あれは…何?」


「起こすのにレーザー放たなくてもいいじゃん!」


俺と睦月で抗議。


「あれは私の神業です。ご主人様を起こすのに使います」

「私にも使ったじゃないの!」


「あれは、ご主人様に使ったやつの強化版ですよ。同じじゃありません!」


「強化しないで!すごい熱かった!」


「俺は痛かったよ…」


「私も前に喰らったけど…あれは起きるよね」


と、弥生。


「確かにあれは…。その辺の神業よりも堪えますね…。精神的にも…」


そう言ったのは如月。


「私も喰らったことある!だからみんな素直に起きるんだよね。攻撃受けないように!」


水無月が言った。

みんな素直に起きる理由がわったよ…。


「で、何で最終魔砲なの?」


俺が卯月に聞いた。


「なんとなくかっこよくないですか?最終って!」


「うん。まぁ…」


「別に最後ではないです」


「そうですか…。一切の攻撃を禁じてるんじゃなかったっけ?」


「あれは攻撃ではありませんよ!そうでないと昨日のように起こすしか…」


「昨日…?あっ!あれはダメ!」


「昨日?昨日は何したの?」


弥生が反応した。マズイ!


「何でも無いよ!普通だよ…」


「普通…?」


疑ってる…。


「琴ちゃん!昨日は何やって起こしたの?」


「えっと…。その…あの…。あっ!パンが焼けました!」


逃げた。


「さて、誠!話してもらおうか!」


睦月が迫ってきた。


「もう!どうでもいいじゃん!起こし方なんて!」


「それが良くないの!私たちの方でも対策を打っておかないといけないのよ」


弥生が変わって答えた。


「毎回変わるの!?」


「そうなの!だから!ね!?どう起こされたの!?」


「えっと…。その…」


「何!?言えないような起こされかたなの!?」


「いや…。だから…」


「どんだけ凄い起こされ方を!?」


「いや…あの…。スカートを…」


「スカート!?」


「顔にガバッて…」


「あの…。現人神様…?それはどういう…」


水無月が入ってきた!怒ってる…?


「え?だから…。顔にスカートをガバッてかけられたの!」


「ガバッて…?まさか…。履いてるものをですか…?」


「そう…。卯月のメイド服だよ…」


「それで…起床された…と…?」


「はい…(ヤバい!また攻撃が飛んでくる!)」


「ん~…。新しい手ですね」


如月が言った。


「確かに新しいね。どうすればいいんだろ…?」


水無月も考え中。


「それは…誠にとってはレーザー以上に効果あるかもね」


睦月が言った。


「私はそれじゃ起きないかも」


弥生がキッパリ言った。


案外攻撃は飛んで来なかった。


「良かった…。攻撃が来るかと…」


本音を言ってみた。


「?何で?起こしたのは琴ちゃんだよ?誠に罪はないよ!」


睦月が言った。


「でも…。許せませんけど…!そのような行為は!」


水無月が言った。


「だって起きたんですよね!?現人神様は!」


「え?うん…」


「許せません!」


「はい…?」


即座に剣を抜いた水無月。

ヤベッ!


究極断罪輪廻転生剣きゅうきょくだんざいりんねてんせいけん!」


一回転してからの縦振り。


でもやっぱりギリギリ当たらない。それでも怖いけど…。


床が…。


音を聞いて卯月が戻ってきた。




「ふあ!?ご主人様!何ですか?今の音は!?」


「け、剣が…」


「また剣ですか?水無子さん!ご主人様に攻撃はいけません!」


「だって…琴ちゃんがあんな起こし方するから…」


その言葉を聞いて顔が赤くなる卯月。


「ご、ご主人様?まさか…は、話したのですか…?」


「うん…。逃げ道が無くなって…」


「琴ちゃんも大胆ね~」


弥生が言った。


「昨日のお風呂でももっと深いことしてたんじゃないですか~?」


如月の攻撃。


「そ、そ、そんなことっ、す、する筈ないじゃないですか!」


顔真っ赤。リンゴ並みに赤い卯月。


「そんなことってどんなこと?」


弥生の攻撃激化。


「……っ!もう知りません!」


部屋を飛び出した卯月。


「あらら…逃げちゃった…」


睦月が言った。


「じゃあ次は誠だな!」


「そうですね」


「そうね」


「現人神様…!」


「何をする気だ…!?」


「神様に手を出した罪は重いですよ!」


「だな!」


「誠め!私以外を見て!天罰だ!」


「現人神様!許しません!」



「睦月スパイラルトラップ!」


「如月オブ御柱!」


「弥生時代偏西風!」


「封魔海塵大柳旋風剣術(ふうまかいじんおおやなぎせんぷうけんじゅつ)!」


弁解する時間すら与えられず攻撃が飛んできた!


「睦月スパイラルトラップ」

七色の光の環が回転しながら飛んでくる。

トラップじゃない。



「如月オブ御柱」

巨大な御柱を高速で投げつけてくる。

ネーミングセンスが凄まじい。

威力が半端じゃない。



「弥生時代偏西風」

強烈な風に乗せて様々な物体が飛んでくる。飛んでくるものはその場次第。

部屋の中ぐちゃぐちゃ…。

弥生時代関係無い。

偏西風も謎。



「封魔海塵大柳旋風剣術」

剣でカマイタチを作り出す。

それが飛んでくる。

当たれば強いが水無月は当ててこない。

つまり全部脅し。

というか部屋中にカマイタチが当たって大変なことに…。


技紹介も済んだ頃には俺は倒れていた。


「流石にやりすぎたのでは…?御柱直撃しましたし…」


心配する如月。


「ん~?治療しとく?」


病気治癒の神でもある弥生が言った。


「した方がいいね…」


睦月も珍しく反省。


「じゃあやるか!傷口の消毒するから水無子~!熱湯沸かして持ってきて!」


「あいよ~!」


4分後…


本当に沸かして持ってきた。


「はい、お湯!現人神様がこれで元気になるのならば!」


マジで言ってるのだろうか…?


「傷口を消毒する!熱湯消毒が一番効くに決まってる!」


弥生の根拠はどこにある?


しかも傷口って…。

アザだぞ!? 皮膚の内側でも傷口って言うの?


なんかこう…神の能力で治すのかと思ったら全然違ったよ…。


「まずは熱湯を~」


ノリノリで俺に熱湯をかけようとする弥生。


その前に全力で飛び上がった俺。


「何で熱湯消毒なんだよ!?聞いたことないよ?アザに熱湯消毒なんてよ!」


「あ、起きた」


「つまんないの…」


残念そうな弥生。恐ろしい少女だよ…。


「うるさい!学校行ってくる!」


逃げるように学校に行った。




学校。


「お前さ、そのアザどうしたんだよ?」


聞いてきたのは神保進。


「うるさいな。なんでもいいだろ」


「喧嘩したのか?」


「喧嘩というか…。一方的だけどな…」


「お前が喧嘩とは珍しいな。相手は…?」


「神様」


「は?喧嘩の神様?お前それは勝てるわけねーじゃん!誰だか知らないけどさ」


「神社だといろいろあるんだよ!」


「神社だと神様と喧嘩すんのか!凄いな」


「勝てるわけ無いけどな…。なんか神業とか使ってくる」


「神業の意味違くない?」


「明らかに違う…」




帰宅。


「お帰りなさいませ、ご主人様」


いつも通りの卯月の声。


「誠ー!誠ー!大変だ!」


睦月が叫んでる。


「何が?どうせ大したことないだろ?」


「今回はヤバいぞ!」


「何が?」


「いいから来て!」


行って見る。



端っこで水無月が泣いている。


「おっ?水無月どうした…?」


「あ~…。現人神様~!」


そう言って抱きついてくる水無月。


「え?え?まず…どうしたの…?」


「あの…誠さん…?」


改まって話しかけてくる如月。


「怒らないで聞いて頂けますか?」


「え?内容によるけど…うん」


一呼吸空けて水無月が泣きながら話した。


「あの…今朝、私は封魔海塵大柳旋風剣術を使いました…」


「ああ…あれは当たんなかったし…。別にいいよ」


「違うんです!当たってたんです!」


「え?俺は打撲しか受けてないよ?カマイタチが当たると切り傷ができるんでしょ?」


「現人神様にではありません!」


「へ?じゃあ何に…?」


「その…御神体です…」


…。



「え?」


「ごめんなさい…」


うちの御神体は謎の木像である。


出っ歯でおちょぼ口。以上に縁が太いメガネをかけていてハゲている。

特におでこ当たりのハゲは酷い。

おまけに白目むき出し。 黒目の存在を確認できない。

手でハゲを隠そうとしているようなポーズである。

そして何故が顔だけリアルにテカっている。

触りたくない。気持ち悪い。


正直、御神体の意味が分からない。



俺はその御神体をよく見てみた。


目のところに縦に傷がついている。


しかも絶妙な感じで入っているため第一印象としてはガラの悪いおっさんである。


ダメだ!見れば見る程笑ってしまう!


「ぷっ!ぶはっ!」


吹いてしまった…。


「あの…現人神様…?」


「え?あっ!そうか…えっと…。水無月は大切な御神体に傷を付けた。と?」


笑いをこらえて水無月に話しかけた。俺にとってはこの御神体はそんなに大切でもない。


「はい。カマイタチが当たってしまったようです…。申し訳ございませんでした!!私を天界追放でも何でもしてください!」


「ちょっと!天界追放は厳しすぎ!こんなちょっとの傷で…!マッコウ!それやったら私たちが許さないよ!」


ずっと黙っていた弥生が喋った。


「え?何それ?俺が決めるの?マッコウ言うな!」


「はい。御神体を損傷した場合に、私を召喚した現人神様が処分を決めるのです。天界追放は最も重い罪です。私は大切な御神体に傷を…。そのくらい当然です!」


「俺が決めるのか~。そうか~…」


「はい。どんな罪でも構いません!」


攻撃体制を取る弥生。


固唾を飲む如月と睦月。


お掃除中の卯月。


「判決を下す前に聞いておこう。俺の判決が絶対なんだな?」


「はい…!」


「弥生が攻撃してきてもだな!」


「はい…!」


「んじゃ、判決を言い渡す!」


目を瞑っている水無月。

あの覚悟は本物だろう。


「判決は……」


わざと間を開けて緊張感をあおってみる。


「無罪でいいや」


「え?」


「お!?優しいな、誠…?」


かなり意外そうな睦月。


「え…?それは…え?前代未聞ですよ!?」


驚く如月。


「無罪は…軽すぎない…?」


弥生ですらためらう。


「え~?だってさ…。この顔面白くない?」


「顔が面白くても御神体ですよ!?大事なものなんじゃ…?」


「ん~…。正直価値がわからん。これは誰?」


「あんた本当に神主なの!?」


「うるさいな弥生!べつに重要文化財とかじゃないんだからさ。これだったら沖縄の骨壷とかの方がよっぽどいいよ!」


「そっちを知らない…。第一神に対して仏的なものを御神体にするの止めて…」



「現人神様、これは…校長です!」


「はっ!?え?校長?」


「詳しいことは知りませんが、校長と聞いてます」


「校長…。見えない!どこの学校のだろうか…。少なくとも俺の学校がこれだったら全力で拒否したい…」





「お掃除が終わりましたよ!あれ?水無子さん、どんな罪になりました?」


卯月登場。

そんな楽しそうに聞くことじゃない。


「琴ちゃん!私…」


「…。どうしたんですか?」


「無罪だったの!」


「え?ご主人様!?」


「軽いって言いたいんでしょ?別にいいじゃん!木像の一個に傷が入ったくらいさ!」


「さすがです!ご主人様!」


飛びついてくる卯月。


「うわっ!うん。天界追放がどれだけの罪だかは知らないけどさ~。別にいいじゃないの~」


「天界追放は極刑です。二度と天界には戻れず神業も使えなくなります。ただの神社から出れない人になってしまうのです」


「可哀想じゃん…」


「はい。本来御神体に傷つけるというのはそれだけの事なのです」


「へ~。まぁ、水無月!今後気を付けるように!」


「はい!現人神様!」




「じゃ、7月の神様でも呼ぼうかね?」


「7月…文月ですから…文子さんですね」




「文月か…」


「はい、いい方ですよ」


「まあ、文子はね、バカだけど…」


弥生が言った。


「確かに…。多少性格に癖がありますね…」


と、如月。


「そうかな?私はいいと思うけどな?バカだけどね」


水無月が言った。


「誠!早く召喚しろ!な?」


睦月が急かす。


「はいはい…」


御神体に向き合った。


「ぷっ!あははは!」


「!?どうした誠?」


「いや、顔が面白いなって…」


「いいから呼びなさいよ!」



怒られた…。


「えっと…。7月出てこい!」


「命令しましたよ!?」


思わず突っ込んだ如月。





それでも少女が現れた。

頭のそれはネコミミだろうか…?

二本の尻尾。色的に黒猫。

二本の尻尾は神様ではなく妖獣なのでは?


「あんな適当な呼び出し方でもいいんですね…」


「えっと…誰…?」


聞いてみた。


「ちょっと!みんな何やらかしたの?何か上から私が怒られたんだけど!下界から帰るんだったら最低1ヶ月現人神と生活してからにしろ!だと。私までとばっちり受けたわよ!」


無視された。


「あ~…。見られてましたね…」


「延びた…」


「ご主人様!私は長くご主人様と一緒にいられて嬉しく思います!」


「…現人神様…。あの…ごめんなさい…」


涙目の水無月。


「あ、別にいいよ。気にしないで!というか俺の判決が絶対なんじゃないの!?」


「基本的には…。ただ、軽すぎたんでしょうね。だから私たちより位が上の神様がちょっと反省しろとの意味で処分を…。御神体に傷つけて無罪は普通あり得ませんからね」


「そう?何か腑に落ちない…。結局上かよ~…」


「ちょっと!そろそろ私に喋らせなさいよ!わざわざ召喚されてやったんだから!」


「え?ああ…。うん。誰?」


「ちょっと!そこの現人神!初対面で誰?はないでしょ?」


「へ?あ、ごめん。で、誰?」


「もう!私は文月ふみづき 天音あまね。文月の天の川のように雄大に流れてくのよ!」


「天の川…流れない…。実際川じゃないし…」


「うるさいわね!私は最強なの!逆らうと痛い目みるよ!」


「文子なら、マッコウでも勝てるんじゃない?


弥生が言った。


「ちょっと弥生!バカにしないでよ!じゃあ勝負してやるわよ!かかってきなさい!」


「え~…?女の子に暴力はよくないって…」


「来ないなら行くわよ!我流神業!五月雨ミッドナイト天の川!」


「五月雨ミッドナイト天の川」

もはやネーミングは不明。

ラメの様な小さな光る粒子を空気中に漂わせる技。

食べても吸っても問題ないらしい。

見た目綺麗。


「五月雨…。あんた7月担当じゃ…」


「担当とか言うな!それより喰らえ!私の神業!」


「はいはい。じゃあこっちから行くぜ!」


「喰らってない…。人間のくせして…!」


「人間術!神力吸収レーザー!」


笑ってるその他の神様たち。


「なっ!私の…光が消えた…」


「んじゃ俺の勝ちね!」


「そんな…人間のくせして…!現人神は神業使えないんじゃ!?」


「使ってないよ?」


「じゃああの私の光を消したレーザーは…?」


「あ?レーザー…。信じたんだ…」


「へ?」


「懐中電灯!ピカーン!」


「私の光を消したのは…?」


「あんなラメ程度の光、懐中電灯で消せるよ」


「文子…。気付かなかったの…?」


笑いながら弥生が聞いた。


「あははは!文子バカだねぇ!」


睦月が追い打ち。


「普通分かりますよ!あれくらい…!」


如月も爆笑中。


「ご主人様…!あれは…!あははは!懐中電灯だけで…!レーザーは私の神業ですよ…!」


卯月笑いすぎ…。


「現人神様にすら負けるって!…文子あんた弱すぎ…!」


笑いながら俺にも失礼なことを言っている水無月。


「…。違うの!私の神業は攻撃には向かないの!」


必死の言い訳をする文月。


しかし誰も聞いていない。


「文月…。我流止めたら?」


とまで弥生に言われる始末。


「ふんだ!私の我流は人を喜ばせるためにあるの!戦闘向きじゃないの!」


「確かに綺麗でしたよね」


卯月がかばう。


「懐中電灯でやられたけどね!」


水無月が笑いながら言った。


「もういいよ!」


いじけた文月。


「そろそろ夕飯の準備をしてまいりますね!」


卯月がキッチンへ。


「琴ちゃんはこっちでも仕事してんの?」


文月が聞いた。


「そうだよ。卯月はよく働いてくれるよ」


俺が答えた。


「全く。たまには琴ちゃんを休ませてあげなさいよ!」


「ん~。それもそうだな。明日は俺が料理を作ろう」


「え?誠!作れるの?」


睦月が聞いた。


「うん。家庭科で習った!」


「ダメそうですね…」


如月が言った。


「ばれたか…」


「私が手伝いましょうか?」


水無月が言った。


「え?水無子が!?」


驚く弥生。


「うん。現人神様がやるのであれば…」


「やったことあるの?」


「無い…」


「不安だ…」


「いいわよ!私もやるから」


そう言ったのは文月。


「じゃあいいか。任せたよ!」


弥生が言った。人任せである。


「そう考えると琴ちゃんって偉大だねぇ」


睦月が言った。


「確かにそうですね。私は料理しませんもの!」


胸張って言う如月。

威張れることではない。



結局明日は俺と文月と水無月で料理することになった。






「ご飯できましたよ!」


卯月が呼んだ。


「ほーい!」


みんなで食卓につく。

そろそろ狭いこの机。


飯を食べながら話を切り出した。


「あのさ卯月」


「はい、何でしょう?」


「えっと…明日はご飯作らなくていいよ」


「え!?も、申し訳ございません!お口に合いませんでしたか!?」


「え?あ、違う違う!卯月の飯は何でも美味いよ!」


「では…何故…?」


「ほら、毎日卯月だけが頑張って色々やってくれてるじゃん!だからさ、たまには少し休んでもらいたいな~って。明日の晩飯は俺と水無月と文月が作るから。ね、少しの時間だけど、ゆっくりできたほうがいいでしょ?」


「そんな…お気遣いだけでも十分ですよ」


「まあいいから!たまには俺がやるからさ!」


「はい…」


「俺がって…。私もやるわよ!?」


文月が言った。


「私も!現人神様のために頑張ります!」


気合い十分な水無月。


「食べれる物作ってよね!」


さじを飛ばす弥生。

「誠料理できるのか?」


睦月が聞いてきた。


「いや、だから家庭科で…」


「何作るんですか?」


「ん~…。スパゲティのオーロラソース掛けを予定してます」


「オーロラソース?何ですか?それ?」


「明日のお楽しみ!」




その後風呂に入った。


今日は弥生から。


水無月は最後。


卯月と俺は一緒に入った。(卯月はメイド服、俺は水着)




で、いざ就寝。


「今日はご主人様だけ隣の部屋です」


「おー!サンキュー!」


やっと一人で寝れる!

嬉しい。



しかし…。


隣がうるさい。


「だから!誠あれは絶対琴ちゃんの事好きだよ!」


睦月の声が聞こえる。


聞こえないフリをしよう。


「足元の橋元さんが味の素につまずいて転んだ!」


「じゃあ味の素は恥の元ですね!」


また睦月。

そしてまたあの話。

如月上手いこと言ったつもりだろうがつまらんぞ!


おいこらみんなで爆笑してんじゃないよ!


第一味の素につまずかないし!



聞こえないフリをするんだった…。


「誠でダジャレを考えよー!」


弥生うるさいよ!


「じゃあ私から!誠はまことにバカだ!」


バカはお前だ文月!


「現人神様はバカじゃないよ!」


言ってやれ!水無月!


「ちょっと頭が弱いだけだよ!」


あ~?天界追放にすべきだったか?


「えっと…ご主人様は…ごちそうさま」

はいー? 卯月のそれダジャレじゃない!


意味わからないし!


「じゃあ私がとっておきの聞かせてやる!」


弥生が言っている。


「おー!さすが言い出しっぺ!さぞかし面白いの用意してるんだろうねぇ」


睦月が言っている。


「よし!聞かせてやる!モーターを飲んでしモーター」


俺要素どこいったんだよ!?


モーター飲んだらヤバいよ!?


飲んでしモーターとか言ってないで病院行け!


というか何で爆笑してるんだお前ら!


「モーターって…。いかにも誠っ!って感じですよね」


何で!?如月意味わからないこと言うな!


「あの現人神顔がモーターに似てるもん!」


文月黙れ!


モーターって種類豊富だよ!?

どれに似てるんだよ!?


「え?それはないよ。全く、文子はバカねぇ」


弥生ひどっ!いや、発言内容は構わないが取りあえず乗ってやれよ!


「…」


ほら!みんな黙っちゃったじゃねーかよ!


そうだ、聞こえないフリだ…。


心の中で必死になって突っ込んでしまったじゃないか!


疲れた…。


さて、電気消して寝るかな…。


ガシャ


電気消した。


「誠ってさ~」


ガシャ


電気付けた。


「何であんななの?」


この時点で俺は布団から出て隣の部屋へ。


「うるさいよ!?」


「ご主人様!?まだ起きていらしたんですか?」


「うるさくて寝れないの!」


「気にしなきゃ寝れるよ。どうせ授業中とか寝てるんでしょ?」


「うっ…」


弥生の言葉にたじろぐ。


「俺の話するなよ!気になるだろ!」


「体育の時間に寝てんのにこれくらいで寝れないとか言われてもねぇ…」


「体育の時間は寝てない!どう寝るんだよ…?」


「え?寝るのは布団に入って目を閉じれば自然に…」


「体育の授業中の話!今じゃない!」



結局俺が寝たのはそれから二時間後のことだった。

暦通信~えくすとら・すて~じ~



文月 天音

フミヅキ アマネ


ネコミミ装備。

尻尾は二本。

運動神経は良いが、作戦を立てられると勝てない。

おバカさん。



文月の言われ~


7月7日の七夕。

この日に、詩歌を牽牛と織女の二つの星に献じたり、本を夜の空気に当てる風習があったため、文月となった。




ふ:どこでその風習がどうなって「文月」なのよ?


ま:知らないよ…。


ふ:私はバカじゃないわよ!


ま:そういうやつは決まってみんなバカなんだよ!


ふ:うるさいわね!私はバカどころか寧ろ…


ま:文月好きな食べ物は?


ふ:酒まんじゅう…って人の話し聞け!

今関係無いし!


ま:ちっ…。


ふ:舌打ちした!?

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