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異世界の住人が皆チート過ぎてチートがチートになってない件について【リメイク版】  作者: よしみん
第三章 王国建国

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32/61

超鈍器祭り!!

「おらよっ!ハードヒットラッシュ!」


佐藤Bが、即死効果も何もない、ただのガラスの灰皿を振り回した。


ドスッ

ドスッ

ドスッ


メキッ――!?


「「「ギシャーッ!!」」」


魔物が五体、まとめて吹き飛ぶ。


打撃無効のはずの相手が、

物理でぶっ飛んだ。


「マルチバリア!マルチスピードアップ!」


田中の声と同時に、五人の身体を薄い光膜が包む。

動きが明らかに速くなる。


「田中、支援サンキュー!」

「うぉおお!燃えてきた!」

「田中さん毎回助かる!」

「田中先輩ありがとうございます!」


この連携。

迷いがない。


「B先輩!合わせます!ハンマートルネード!」


佐藤Aの巨大ハンマーが唸る。

回転。

衝突。

衝撃波。


魔物の群れが通路ごと押し戻される。


「サウザンドファイヤー!!」


高橋の釘バットが高速で振り抜かれ、

無数の火球(爆弾)が弾丸のように放たれる。


爆発。

爆炎。

吹き飛ぶ影。


――だが。


「チッ!やっぱ決定打にならねぇ!」


削れてはいる。

だが、倒しきれない。


それでも。


彼らはまだ、

チートを一度も使っていない。


普通の武器。

普通の攻撃。

普通の連携。


それだけで、

あの“耐性だらけの魔物”を押している。


「架殿!チート使用許可を!」


許可を出すシロは【沈黙】中だ。


それなら俺が判断するしかない!


「許可する!全力でいけ!」


「おうよ!【土下座フィールド】!」


佐藤Bが、

いきなり地面に額を擦り付けた。


完璧な。

迷いのない。

土下座。


瞬間。

魔物の動きが止まる。


攻撃できない。


ソワソワしている。

困っている。


【土下座フィールド】

“謝罪中の相手には攻撃できない”という、

精神干渉型の最強防御。


前世で理不尽に頭を下げ続けた男の

積み上げられた防御力。



「今だ!全員ゲバ棒を持て!【ゲバ棒召喚】!」


木の角材が、

全員の手に出現する。


ただの木材。

武器ではない。


「民衆よ立ち上がれ!大一大(オールフォーワン)万大吉!(フォーオールワン)【ゲバ棒運動】!」


闘志が走る。

意志が揃う。


「あれ……怖くなくなりましたわっ」

「気力が戻ってきたポン!」

「オールライトにゃ!」


四天王達の震えが止まる。


恐怖が消えたのではない。

上書きされた。


連帯で。


「こーのこのこのだポン!」


タヌーがアメーバを叩く。


バシュッ。


裂けた。


「……倒せるポン!?」


鑑定が走る。


ゲバ棒は武器ではない。

木材扱い。


よって――


防御スキルが“攻撃”と認識できない。


【打撃無効】を素通りしている。


「木材は攻撃じゃない……理屈バグかよ!」


理屈で穴を突く。

チートに対して、

現実で殴る。


「イクぜ!脳汁を搾り取れ!【アドレナリンパーティー】」


鈴木の咆哮。

全員の瞳孔が開く。


スピード上昇。

破壊力上昇。

理性、低下。


「ウヒヒヒヒィィ!!」


エーコが壊れた。


「【愛の鉄槌】百連発!!」


ゲバ棒が振り下ろされる。


バキッ。

折れる。


ゲバ棒召喚

即再生。


また振る。


潰す。

砕く。

叩く。

潰す。


魔物の波が、

逆流を始める。


押している。


Lv80。


それだけの男達が

理屈と経験と泥臭さで。


俺は思わず息を呑んだ。


……これが、

“プロ勇者”か。


数値じゃない。


積み上げてきた、

生き方の差だ。

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