第一話 転生…?
みなさんは『第二次世界大戦』を知っていますか?
世界最悪で
何千万人の人が死に
その後の世界に大きな影響をもたらした戦争...
しかしアメリカやイギリス、中国やソ連などの連合国が勝利し、日本やドイツなどの枢軸国が負けたことにより、邪悪なナチズムや軍国主義はこの世から消えました。
それがもし『枢軸国』が勝っていたら世界はどう変わってたのでしょうか...
2024年4月
「こら悠!早く起きなさい!」
鳴り響くアラーム音と同じくらい大きな声で起こされる。
...うちのお母さんは声がでかいな。
そう思いながら俺は起き上がる。
顔を洗いリビングにでると、お母さんがちょうど器に、
味噌の優しい香りがするお味噌汁を注いでいるところだった。
「早く食べなさい!!」
「はいはいわかっているよ」
「なに寝坊してるの!今日は入学式でしょ!」
...そうだった。今日は高校の入学式だ。
急いで朝ご飯を食べ、高校の制服に着替えて、歯を磨いて…
...入学式から遅刻しそうになって何をしているんだ、俺。
そう思いながら準備を終わらせた。
「いってらっしゃい、悠」
「...うん、行ってくるよ」
こうして俺、松前悠の高校生活が始まっ……
「って横からトラックが!」
そう、横からトラックが猛スピードでぶつかってきたのだ。
だいたい20mほどだろうか。
体重が軽いおれは、自分と比べて何倍も重いトラックに
吹き飛ばされた。
...なんでこのときでさえ俺は冷静なのだろうか。
「かっハ……!」
肺が潰れたような感覚。
この感覚は…
そうだ、
小さい頃に誰かに沈めさせられてプールで溺れたときみたいだ。
あのときは確か兄に助けてもらったんだっけ…
それに痛い…てよりあついに近い。
頭がボケーっとなる。
...そうかここで死ぬのか。
こんな死に方で。
まだ夢の高校生活すら始まっていないのに…
あ、待て。
せめて死ぬならパソコンのデータを消してほしい。
パソコンの中にちょっと…
というか絶対に見てほしくないデータがあるからな。
...意識が朦朧とする。
何か声がするな…
こうして俺、松前悠の15年の人生はあっけなく終わったのだ。
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次、目覚めたとき、俺は対して驚かなかった。
病院らしき場所で目覚めたからだ。
天井にはちょっと古そうな蛍光灯。
まわりには無数のカーテン(とは言っても5個ぐらいだか)。
ただ明確に違う点が1つあった。
それは…
「念願の子供だーーー!」
「もうあなたったら、周りに迷惑かけてますよ?」
「おお、そうだった…すみません」
そう、なぜか俺は赤ちゃんだったのだ…
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俺が生まれてから半年がたった。
どうやら俺は転生したらしい。
とは言っても魔法や魔族がいるわけでもなく、
前世と同じような暮らしなので
同じ世界に別の子供として生まれ変わったと思う。
神様が「あまりにもかわいそうな死に方だ」と思って
もう一回チャンスをくれたのかもな。
...転生するなら魔法がなくてもいいから
別の世界が良かったな…なんてね。
まぁこの世界にも疑問点はいくつかあって、
まず生まれた年が2009年…
そう、前世と生まれた年が同じなのだ。
あと妙に日本の軍事系に不可解な点が多いのだ。
日本軍がどうとか、
師団を中国に派遣するとか。
...日本の自衛隊はあくまで自衛のためであって、軍隊とは言わないし
自衛隊が師団規模で海外に送ることはないはず…
まぁでも海外では自衛隊は軍隊として扱われているし、
俺の聞き間違いもあるかもしれないからな…
そういうことは気にしないでいよう。
なにかめんどくさいことになっても困るしな。
そう思った。
あと気になることはアメリカからの観光客が異常に少ないことぐらいか…?
でもこれはまだ2009年。
前世とは生きている時代が違う(とは言っても十年しか変わらないが…)
のもあるし、住んでいる場所も観光地ではないため当然だ。
...もっとも少ないのはアメリカだけじゃなく、
中国やイギリス、フランスから来た観光客も少ない。
一方、韓国から来たと思われる人はなかなかに多い。
今、住んでいる場所でもちょくちょく見かける。
それにこの世界の韓国人は日本人にものすごく似ている気がするが…
...気のせいだろう。
とりあえず俺は転生した。
なら前世では出来なきことをし、
前世より長生きしよう!
それが今の目標だ!
次回 第二話 if
いつ頃になるかはわかりませんが…お楽しみに