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序奏 ~願い~
――つまらない。
そう思い始めたのは、最近ではない。いつも、そう思っている。
毎日同じ場所に行き、同じようなことをし、同じように家に帰る。
ただそれだけの生活に嫌気がさして、いつもと違うことをしようとした。
――星空に願う。
闇夜に映るは星の光。
冷たくなる体を自分の腕で温めて、思う。
――ここでも俺は一人。
違う。俺はいつも孤独を感じて生きてきた。
本当にそばにいてくれる人なんていないのだ。
――誰か、俺を見つけてくれますように。
流れることのない星に、そう願った。