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こいつを俺のパーティからさっさと追放したいのだが

作者: メリン
掲載日:2022/01/26

「お前、今日からパーティからいらないから出てって」

俺はそう彼女に伝えた、俺のパーティは強さを求めている、強さに直結するのは冷酷な判断だ、伝えた彼女は黙り込んで下を向いた

「私が・・・追放ってことですか?」

彼女はもう一度俺に聞いてきた、1度でわかれよ

「そうだ、お前はもうこの勇者のパーティから追放する、じゃあな」

「そ・・・そ・・・そ・・・」

なんにも言えないようだ、さすがに冷酷で真面目に追放を言えば"今日"こそはこいつを追放できる

「じゃあな」

そういうと俺は彼女に背を向けて歩き去った、やっとだ、やっと俺の冒険は始まるのだ

「そ"ん"な"の"い"や"て"す"ぅ"ぅ"ぅ"」

後ろを向いた瞬間、足にすがりつくように泣いて止めた

「ああぁ!どけぇ!お前!俺は行くんだよ!強くなるんだよ!だからその手をどけろよ!」

俺は彼女のすがりつく手を引きずりながら歩いて行く、

歩けば歩くほど地面が擦れ俺が歩いたところが土のあとがくっきりついている、

「おい、メルドこの手を退けてくれないか」

「い"や"て"す"絶対離しません!」

「お前追放されたならしょぼくれて突っ立ってろよ!くそがァァ!重い!」

「ひどい!」

「ちょっとドラルドくん、女の子に重いだなんて、酷いと思いわおばさん」

「えぇ?!」

「そーだ!そーだ!撤回しろ!」

「この野郎おばさんを味方につけるとすぐこれだ、わかったよ撤回する撤回」

そう言った途端メルドが顔色を変えた

「あ!言ったな撤回って!追放撤回ね!」

「あ!」

はめられた、こいつ最初からこれが目的で・・・

「ちげーし!この撤回は重たいの方の撤回だ!」

「勇者に二言はないんでしょ!撤回は撤回だよ!私がどっちの方が撤回するのは自由なのだよ!」

こいつ、これがなにか約束する時に使う二言は無いを使いやがって

「ぜったいゆるさねぇいいぜここでお前を殺してやるよ・・・待ちやがれ!」

俺は剣を抜き即座に逃げたメルドを追いかけた

「え・・・すみませんなんですかあれ」

通りかかった冒険者が周りにいた人に聞くと

「あぁ、あれかい?聞いたことない?勇者の末裔と勇者と共に冒険者をしていた大賢者の末裔よ、たーだ、ドラルドの方はメルドちゃんを追放したいみたいなのよ、この町に来てからあのやり取りもう30回も見たんだから」

「はぁ・・・追放ですか・・・なんだか騒がしいですね」

「そうなのよあの子たち毎日あんなことしてるからね、最初は騒がしいなと思ったんだけど見てるとなんだか元気が貰えるのよね」

「でも、そこまで追放したいですかね」

「それはね、ドラルドくんは魔王様を倒したいんだって」

「えぇ!?魔王ですか?だって今の時代は・・・」

「そうなのよ、今の時代、王様と魔王様がお互いを尊重しあったことで、かつて魔物と呼ばれているものは魔族って部類になり、今じゃ魔族が暮らしにいるのが当たり前になっている時代なのよね」

「それなのに彼は魔王を倒しがっているんですね、そこまでの魔王への執着すごいですね」

「まあ、ドラルドくんは勇者の血筋だからねどれだけ時が経っても血は争えないのよ」

「ということはあの追われている子はそれを止めるために?」

「いやメルドちゃんはメルドちゃんで大賢者の血じゃない?メルドちゃんも昔の大賢者が勇者の隣にいたように、隣にいたいのよ」

「血筋ですか・・・でもやっぱり、平和な世界なんですからもっと仲良くして欲しいですね」

「ほんとにその通りよね、血筋とか運命とか関係なく、2人には仲良くして欲しいわ。あ、捕まってる」




「で、なんで俺はこいつと飯を食ってんだ?」

俺は不満を垂れながら食事をしている

「それはあなたが撤回したからでしょ」

「おっ、なんだやるか?」

俺は持っていたフォークをメルドの方に向けた、メルドもこちらを見ながらスプーンを見せてきた

「ほら、ご飯時なんだから喧嘩しない!」

俺とメルドが睨み合っていると、おばさんが横に入り止めてきた

「「はーい」」

「ねぇ、ドラルド、なんで私を追放するの?不満なところがあったら直すからさ」

「直すところ?そんなの言いきれないよ」

「そんなの言われなきゃどこ直せばいいか分からないじゃん!」

「仕方ないな、言ってしょげるなよ、まず別にしなくていいことを率先してやる、いつも不利益な方へ仕事へ行く、方向オンチ、すぐに泣く、すぐに騙す、・・・・・」

と俺はこいつに向けてダメだと思う所を何個もあげた、こんなの俺が言われたら軽く寝込むレベルだなと思いながら、俺じゃないからいいやという結論で思う限り言っていった

「・・・・・ってとこだな」

言い終わった時にはメルドは地面にめり込んでいたさすがにしょげたかと思ったが、顔をあげた

「・・・多いねでも頑張るよ」

だがメルドはしょげたままじゃなかった

「あーあと、お前呪文を」


お前賢者の癖に呪文を1つしか覚えてない所、しかも呪文があれ」

それを言った瞬間俺の胸ぐらを掴んだ

「あれをバカにしないでくれる?」

「お前あれにプライド持ってんの?頭のベクトルどうなってんだよ、逆にあんなネタ呪文誰も使わないぜ?」

「だからバカにすんなよ」

「じゃあ今唱えてみろよ今ここで、使えない呪文をよぉ!」

「わかったわ、その代わり使えたらこれからバカにするのはやめて」

「わかったよ、どうせ使えない効果だろ」

そういうとメルドは立ち上がり唱えた

「〈運命(ラッキーディスティニー) 〉」

・・・・・

「何が起きた?」

そう言って歩こうとしたらその効果がわかった、今回の効果は重力低下の効果だ

「ほら!こんな能力魔王との戦いで使えやしない!もしも使えたとしても、そんな"唱える度に効果が変わる"呪文なんて使えないんだよ!全ての呪文を従えていた大賢者様が聞いて呆れるわ」

「あんただって!勇者は数億の型を持っていると言われてるのに、あんた、なーーーーんにもおぼえてないじゃない、勇者と一緒に眠ったら?」

「それは言わない約束だろ!」

「あんたに言われたくないよ!」

「もう知らね」

「こっちこそ」

そう言うと俺は外に出て行き、メルドは宿の部屋の方へ行った



外はもう夜で風に寒気が走る程度だ、さすがに夜なのであれだけいた住民達ももう今は誰もいない、

「・・・さすがに言い過ぎたか、けど使えないのは事実だしな、うーん」

さすがの俺も人に言われて嫌な事を言っなと後悔している、この状況を利用してさっさと逃げればメルドを追放できるかもしれない、でもそれをした場合、冒険に支障が出る気がする

そんな、謝ればいい話を自身のプライドのせいでうんうんと悩みながらこの町を歩いていった

「うーんどうすべきか」

「君がドラルドくんだね」

歩いていると目の前には1人の男性が立っていた

「なんで俺の名を!?ってあの時の冒険者さん!?」

その目の前にたっていたのは俺がメルドを追いかけている時におばさんと話していた冒険者だ、

「いやぁ、魔王を倒すねぇ・・・ねぇ君、僕と手を組まない?」

「手を組む・・・?どうゆう事だ」

「簡単な話さ君と僕が手を組んで魔王を倒そうってことだよ、僕は魔王城までの行き道も知ってる、君にはとてもいい提案だろ」

「簡単か・・・」

俺はそう呟いた途端に剣を抜き冒険者に剣を振り落とした、

俺の剣は冒険者を切れなかったいいや、避けられた方がわかりやすいだろう、

「くっくっくっ・・・突然剣を向けてくるとはやるじゃないか、いつ正体に気づいた」

そう言うと冒険者は姿を変え魔族の姿に変貌した、

「ふんっ、簡単な話だ、そんな俺に利益しかない話なんてある訳が無いだろう!」

俺は振り落とした剣をもう一度上げ戦闘態勢に入った

「さあ、勇者様よ、楽しもうじゃないか、死ぬまでよぉ!!」

さっきまでの優しそうな風貌からは真逆の風貌だ、

奴は背中から翼を生やし空から魔の力を溜めた魔弾を何個も何個も放ってきた、俺はそれを一つ一つ見ながら避けることしたできない、剣を届きたくとも俺の身体能力では届きもしない、

卑怯な戦法だ、こんな卑怯な戦法あいつだったら、これも戦略の1つだよって言うだろうな、

「くっ、避けることしかできないのか、こんな時魔法が使えたら・・・」

俺はさっきまでの来た宿の方に目をやったが、そこには暗闇が広がっており、人の気配の光の気配もなかった

「やっぱり来ないか・・・」

「どこを見てやがる勇者様ァ!」

「うっ!クソッ!」

一瞬のよそ見が避けれた魔弾をもろに食らう羽目になった、魔弾を食らった俺は木箱の方に吹き飛び倒れ込んでしまった

「おいおいおいおい勇者様ァ!!もう終わりカァ?世界を守った英雄も時間がたてばこんなもんかよ!英雄が聞いて呆れる」

魔族の男は下に降り魔弾を手に貯めこちらに寄り歩いてきた、

逃げなくてはしかし衝撃により、すぐには動けない、動けたとしてもあんな魔弾避けられるわけない、こんなとこで終わるのか?俺は俺は俺は俺は・・・

「あああああああああぁ!」

「じゃあな」

魔族の男は魔弾を俺に投げようとした瞬間だった

「〈運命(ラッキーディスティニー) 〉」

死んだと思って目をつぶった時、聞き覚えがある声と共に雷鳴が走った

「あれは・・・」

何十年聞いている声、俺が初めて出来た友達で、俺と1番一緒にいて、そして俺が初めて本気で守りたいと思った俺の友達

「ほらドラルド、私の魔法使えたでしょ、撤回しなさいよ」

そう言うとメルドはこちらに手を伸ばした

「運だけの奴がなんかいってらぁ」

俺はその手を掴み立ち上がった

「で、何あれ」

「簡単な話ぶっ飛ばせばいい」

「OK、私をそう言うと得意よ」

「1人が2人に増えただけでなんにもできないだろ!」

そう言うと魔族の男は翼で上に飛んだ

「おいメルド、運命打てるか?」

「もちろん!」

「じゃあ頼む」

「ほいよ〈 運命(ラッキーディスティニー)〉」

「どうやっても終わりなんだよ!」

呪文の唱えたの同時に魔族の男はさっきのとは比にならない魔弾を溜め込んだ、こっちだってでかさじゃ負けてないんだよ!

「今なら行けそうだ」

ー空の型ー

俺は突如として地面を蹴り、上に高くあがった、その高さは男の上を取るほどだ、

「なっ・・・」

空の型、地面しか戦闘出来なかった勇者が編み出した、型の1つ、この型はただ空に高く飛び上がるだけじゃなく、空をも蹴るとこで空中で莫大なスピードの斬撃を叩き出すことだ、

「全ての突き破れ!」

急な奇襲で男は魔弾の貯めが最後まで出来ず不完全な状態で放ってきた、そんな不完全な物俺にとっては脅威じゃない!

俺はその魔弾をも切り裂きそのまま男を切り上げた

切り上げた瞬間男と俺は共に地面に足をつけた

男は切りつけたことで倒れ込んでいる

「おい、メルド、誰がなーーんもおぼえてないだ、使っただろ」

「まあ・・・うん」

メルドはなにか言いたそうに口がもごもごしている

「バカが!まだやられてないぜ、そういう爪の甘さが死に繋がるんだよバーカ!」

男はまだ生きていた、俺が殺したと思っていたが、爪が甘かった、がメルドは驚きより顔が青くなっていた、なにかされたらやばいみたいな、そう言えばさっきの運命の呪文ってなんなんだったっけ?

「待って!魔弾だけは!」

メルドが立ち上がった男に魔弾をやめるように言った

「そうやってはいはい聞いているかよぉ!」

次の瞬間俺はさっき立っていた場所から遠く離れた場所に飛ばされていた、この吹き飛びと魔弾で全てを俺は理解した、これはさっきの運命、トラップ系の魔法だ、しかもだいぶ強力な爆発系のやつ、俺が歩いていたのが空き家住宅街で良かったのが幸いか・・・俺は受身を取っていたこともありすぐに立ち上がり、元の場所に向かった、行ってみたところまあ、そうなるよねって言うのは理解ができていたが、その数倍は酷い状況であった、周りの家は半壊し、真ん中に立っていた男は翼の先の方しか残っていなかった、が冒険者手帳だけは残っていた、冒険者手帳は何をしても壊れないのが売り文句だ、ここまで壊れない子はさすがとしか言いようがないな、俺は冒険者手帳を拾うと、メルドを探しに行った、探しに行くほどの場所じゃなかった、俺の倒れていたところのもう少し奥にいただけだった、メルドは話しかけても返事はないが息はあるので多分生きているのだろう、

「・・・・・仕方ないな」

そう言うと俺はメルドをおんぶし、歩いていった

「今日は正直お前がいなかったら死んでいた、お前のおかげだ・・・って聞こえないな」

こうおんぶするのは何年ぶりだろう、昔は俺がメルドをおんぶし、はしゃぐ、それが当たり前だったな・・・

俺はすぐさま宿に帰りメルドをベットに横たわらせて

俺も寝ることにした、ここも明日には出てく、追放か・・・




「はっ!」

私は気づいたらベットで寝ていた、

「確か私はドラルドを助けに行って、そしてたしか爆風に巻き込まれて・・・」

私はそんな頭の整理をしながら服を着替えていくことにした

「なんな、懐かしい夢を見たな、ドラルドが私をおんぶしている夢・・・懐かしいな、でもなんか言ってたような・・・ってドラルドは?!」

そうだ、私は追放されかけているんだ、早く見つけてすがりつかなきゃ、本当に追放されてスローライフをしなければならない!私は手荷物を即座に済ませ、宿を出た

「おばちゃん!どっどっどっどっ」

急ぎすぎて声が上手く出なかった

「ちょちょっメルドちゃん落ち着いて」

「ドラルドは?!」

「まあそれよね、ドラルドくんね行っちゃったよ」

「え・・・行った?ということは本格的な追放・・・?」

私の頭は真っ白になった、やっぱりあの魔法がダメなの?頭の中の後悔を考えながら外にでて、この町の入口まで来た、途中にいるっていうサプライズも期待したがそれもなかった、ほんとに私はいらない子なんだ・・・

「何泣いてんだ?お前」

あの声だ、あの私の勇者の声

「あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"」

涙がと止まらなかった、 いてくれた、やっぱりドラルドはドラルドだ

「おい、そんなに泣くなよ!俺が泣かせたみたいじゃねーか」

「で"も"だ"っ"て"ぇ"追放やめたんでしょ」

「え?追放はいつかするよ?お前使えないし」

「え?」

「とりあえずはお前以上の相棒が来るまでだな」

「ぜっっったいやだ!」

「ならさっさと方向オンチやその率先してやる不利益なことをやめろ!」

「むーー!!」

「ほら、行くぞ」

そう言うとドラルドは私に手を伸ばした

「うん!」

私はその手をとり馬車に乗った、この手は離したくない、離してたまるか

「行ってらっしゃい、メルド、ドラルド、仲良くね」

おばさんが宿の窓から馬車を見送りながら

2人を乗せた馬車は新しい冒険へ進めて行くのであった・・・




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