詩って何だろう④
えーっと、なんだっけ。そう、詩について、お話したかったのです。しかし梅酒が効いてきましたね。
本題に入る前に、ストレッチのような事をやってみようと思うんですね。心の準備というか。
ある知り合いが、こんな事を言っていたのです。その知り合いは、ダンスの学校に通っていたのでした。そのダンスの学校の先生が、こんな事を学生に話したそうです。
「一番きつい事を言うのは、先生では無い。同業者でもない。素人が一番、きつい事を言う」と。
つまり、先生が学生に厳しい練習を課している。そして、きついダメ出しを言う。例えば「あなたもうちょっと痩せなさい。ダンサーは美しくないといけないから」とか。そういったときに、学生は文句を言うか泣くかするかもしれない。そこに、先生のひと言。「素人が一番、きつい事を言う」。
詩の話に戻るのです。
私はある日、現代詩というものに初めて触れたのです。ここでは詳細は述べないのですが(別サイトで詳しく書いている)、私はその時ある事を思ったのです。「現代詩ってなんか、きもちわるいなあ」と。
私はそれまで、詩や、詩の朗読というものは、あやしげであり、面白くもあり、かっこ良くもあり、悲しいものだと思っていました。詩を気持ち悪いなどと思ったのは、若かりし頃に出会った「サワケン」さん以来だったのです。(サワケンさんに関しては、「詩って何だろう①」を参照のこと)
そしてあの日私は油断していたのです。「現代詩界のプリンス」とも呼べるであろう方の朗読を聞いたあと、言いようもない違和感を否定したいという気持ちから「現代詩手帖・現代詩年間2021(2860円也)」を購入し、現代詩とはいったい何なのか、自分なりに理解しようと努めたのであります。また、詩の先生に、現代詩ってなんですか、と質問したり。
現代詩が難解で高踏的な何かで、下々(しもじも)には理解しがたい貴人向けの趣味であるのかどうかは、私には分かんないです。ただ一つだけ言えるのは、私には難しかった、という事です。
さて、きもちわるさについてさらに、掘り下げてみようと思うのですよ。何でかと言うと、そこに自分自身の傾向を知るための、手がかりがあるかもしれないので。おそらく、こうなんだと思います。
「学が無いために理解できない事柄にかんして、反発しているのではないか」。
ありていに言えば、仲間はずれにされた気分になり、勝手に怒っていた、という感じでしょうか。それが「きもちわるい」という感情になった。
そしてまた、初めの方の話に戻るのです。「素人が一番、きつい事を言う」という、ダンスの先生の言葉に。
素人というのは、その世界の事を知らない、門外漢の事です。そして私は現代詩の素人として、「きもちわるい」という感想を持った。つまり、仲間内の評価で無い評価を、したとはいえないか。
なんといいますか、私はこんな風に思うのです。偶然通りかかった人から「いいね」と言われるような文章を書いてみたい、と。そしてそれは、容易では無いだろうな、とも思っているのです。
今日は、そんな夢を語って締めくくりたいと思います。
読んでくださって、ありがとうございました。
次回は、前回の「閑話休題」に関連する話をしようかと思うのです。