表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/15

夏のホラーシリーズ②~仏壇を捨てた祟りなのじゃあ!~

 差別に関する記述があります。ご了承ください。事実を一部、ぼかしたりしてあります。

 サブタイトル最悪。←お前が書いた


 全世界の仏教徒の皆様、今から書くことは事実ではありますが、深ーい事情があるのでどうか、その広い心の目で見て「因果じゃあ……」と手を合わせて下されば、私は、ありがたく思います。


 そもそも私は、仏教県・福井*1)に生まれ育った人間でありまして、父方も母方も双方、先祖代々曹洞宗なのであります。永平寺大好き! 読経を聞くと楽しくなるよ! 


 したがって、私自体は非常に「抹香臭い」人間なのです。しかし、時は現代、世は令和。今や赤ん坊から棺桶に片足突っ込んだ老人まで、全世界の文化を知る事ができる、そんな環境であります。


 というわけで、現代人らしく、今まで何となく「こんなもんだろう」と信じられてきた、俗信や迷信の類を、検証してみようというのが、このエッセイの趣旨なのであります。←てきとう


*1)タウンページデータベース・第61回全国ランキング 寺院の数が多いのは福井県!より

寺院の数一位・福井県(162.78件) 二位・島根県(132.14件) 三位・富山県(125.42件)

*人口約10万人当たりの登録件数


***


 それでですね。何で、仏壇を捨てるに至ったのかですよ。今から明らかにするのは①誰が②何で仏壇を捨てるに至ったのか③そしてその後、の三点です。それでは始めようと思います。


①誰が捨てたか、仏壇を

 これはですね。まず、とても悲しい話をしないといけないのですよ。そのおばあさんは、生まれつき足が悪くて、びっこを引いて歩いていたのです。そして、うちの母親やその友達と同じく、仏教徒であり、迷信深い人たちの仲間でありました。


 まあ、仲間というんだけども、仲間うちではこんな風に言われていたのです。「あの人の足が悪いのは、先祖に、他人を踏みつけにした人がいたのだ」という。普通に考えればそれは、酷い差別なんですが。


 私はそういう「因縁」の話を聞くと、つくづく仏教の信仰(というよりも迷信を口走るおばさんたちの考え)が嫌になったものでした。

 という事でですね。仏壇を捨てたのは、その、足の悪いおばあさんなのでした。確か、親せきと車で山に行き、捨てたのだと聞きました。


②何で捨てたのか

 この話はですね。ちょっと込み入っているので端的に言いますが、おばあさんは、子孫に遺伝してほしくなかったんですね、障害が。だから、一生懸命、お布施をしていたのですよ。ある、仏教系の宗教団体に。おばあさんは、信じていたんですよね、因縁にまつわる迷信を。そんで、教団に言われるまま、仏様(弥勒菩薩)が入った仏壇を、二百万くらいで購入したんですね。


 で、おばあさんはある日、教団からの度重なるお布施の要求に、嫌気がさしてですね。もう、信仰をやめると言って、仏壇を手放すことにしたんだそうで。

 しかし教団の関係者は、おばあさんが脱会しないように引き留めるし、家族が怒るので仏壇は家に置いとけないしで、仕方なく山に捨てたんだそうです。


 ちなみに我が田舎ではむかし、人々は何でも山に捨てていたのです。犬とか猫とか。今だと、犯罪になるんですがね。昔は、田んぼや庭で何でも燃やしてたりしたんですよ。


③おばあさんのその後

 私は当時、中学生だかそんな年齢だったんですが、よく覚えているのです。仏壇を捨てたおばあさんに関して、迷信深いオバちゃんの会のリーダー(便宜上そう呼ぶ)が、こんな風に言っていたのです。


「○○さん(仏壇を捨てたおばあさん)、あんな恐ろしいことしてバチが当たるで。子孫はまちがいなく障害者になるわ」と。


 なんとも凄まじい(のろ)いであります。それを聞いた当時の私は、恐ろしく思ったのです。というのも、ここでは詳細は語らないんですが、迷信深いオバちゃんの会のリーダーは、霊感があることで知られている人だったからで、占いを得意としており、顔もちょっと、怖かったのです。


 ③そして、おばあさんのその後です。

 おばあさんはその後、長年営んでいた商売を畳み、ヒノキの香りがする立派な家を建てました。そして、元気な孫たちと一緒に暮らしたそうです。めでたしめでたし。


 うん。魔女の呪いは届かなかったようですね。


 ちなみに、おばあさんとこの孫と私は一時期、同じバイト先だったのです。そして彼は、穏やかな性格の、いい人でありました。


 私は思いました。迷信というのは、百害あって一利なし、と。

 というわけで、今日のお話はここまで。ちょっと怖い、呪いのお話でした。


 次回は、そうだなあ。幽霊ばなしか、それとも、聖職者を誘惑する母娘の話か。どっちになるのかは、見てのお楽しみという事で。それではみなさま、良い一日を。


 以上の事もあり私は、霊感のような事を言う人や、迷信めいた根拠のない何かを話して他者を惑わせたりする人を見ると、非常に警戒してしまうようになったのです。


 もしもそういう事柄を信じている方で、私の書くものを読んで気分を害されたかたがおられましたら、そっとミュートをする事をお勧めいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
i434807
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ