夏のホラーシリーズ①~序章・呪いとは何ぞや~
夏休みが近づいてきたので、怖い物語でもやろうと、思いついたのです。
いーひっひっひっひ! あたしゃ呪いが得意な魔女、佐々木のオババだよ!
嘘です。私は単なる中年です。
さて皆さんは、呪いというものをご存じでしょうか。まず、辞書を引いて、共通認識を確認しておこうと思うのですよ。なぜなら、それぞれの定義で「呪い」を理解しながら話を進めると、ちょっとわけ分かんない事になりそうだから。
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weblio辞書より
まじ‐ない〔‐なひ〕【▽呪い】
神仏その他不可思議なものの威力を借りて、災いや病気などを起こしたり、また除いたりする術。「呪いをかける」「人前でもあがらないお呪い」
のろい〔のろひ〕【呪い/×詛い】
のろうこと。呪詛。「—をかける」「—をとく」
(2021/07/18閲覧)
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呪いというのは、単純に分けると、二種類あるようですね。①災いを起こす②災いを除く
どうやら、呪いをかける場合もあれば、呪いを解く場合もあるようです。
しかし、ここで素朴な疑問が湧いてくるのです。そもそも、他人に対し「呪う」事で実際に、いわゆる災いをもたらすことが可能なのか。あるいは、ある災いがあった際に、それを「呪い」だとみなす事はできるのか。第一が、世にある災いのうち、どれが呪いであり、どれが単なる災難であるのか、どうやったら判断できるのか。
という事でですね。私は一つの、仮説を立てようと思うのですよ。それは……
「他人の不幸を予測するのは、呪いである」説です。それは、どーいう事かといいますとですね。具体例を出して、どういう発言が「呪い」であるのか、示してみようと思うのですよ。
(呪いA,B)
A)奥さんと子供たちを家から追い出した数か月後に、別の女性と結婚した人に対し「あの人、前の奥さんと三人の子供を追い出して新しいの連れてきたけど、きっと今にバチ(天罰のような意味合い)が当たるに違いない」と噂する事。
B)某有名占い師が某番組内で、占いの結果(悲惨な運命)と対策法を提示しながら「あんた、あたしのいう事聞かなかったら、地獄に落ちるわよ!」という発言を、売れないタレントに向かって、おこなった。
それでですね。上記の呪いに対する「呪い返し(これも一種の呪いである)」も、考えてみたのです。
(呪い返しA'=呪いAに対応,B'=呪いBに対応)
A')バチなんてものは無い! 抹香臭い*1)ことを言うんじゃないよ、ババアどもめ! 好きな人が出来たんだから、しょうがないだろ!
*1)抹香臭い……お線香臭い、仏教の説教臭い、という意味。
B')占いなんか当てにしないよ! 自分の人生の事くらい、自分で決める!
なんか、呪いって結局、喧嘩の事なのかなあ、と思えてきました。そういえば、悪口を言われっぱなしでいると、どんどん不幸になる気がします。そんな風に思うのは私だけでしょうか。
という事でですね。一つの結論を出そうと思うのですよ。
まず、とりあえず幸せになりたい人は以下の通り。
・呪われたら呪い返す。なぜなら、呪われっぱなしでいると、気分が落ち込む傾向があると思われるため
・呪ってくる人物とはできるだけ、距離を置く。少なくともその人物の声さえ聞かなければ、呪いは届かない
そして、できる限り不幸になりたい、という上級者はこちら。
・呪いを受けたら、その内容を全て肯定する。そうすれば呪いの言葉は、何の障害物も無くあなたの心を刺すでしょう(ただしメンタルは危機に陥る可能性大)
・呪ってくる人の近くに行く
・呪ってくる人ばかりを選んで、周囲に配置する(仲良くする)
以上で、呪いの話の導入部分はおしまいなのですよ。次回からは、実際にあった、呪いにまつわる出来事と、顛末をお話するのですよ。怖いお話が好きな方は、しばらくおつきあいください。
それでは次回まで、ごきげんよう。




