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可愛いだけの死神ちゃん  作者: カラスヤマ
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⑥蘇り

神様と二人で寂れた商店街を散歩中、どこからか子犬のような可愛い鳴き声が聞こえた。声がする細い路地をそっと覗くと、各家庭の勝手口に麻袋があり、モゾモゾと何かが袋の中で動いていた。


「えっ? 何だ、これ」


神様は、両手をパンッ! と叩く。すると目の前にあった麻袋が消え、辺りに静けさが戻った。



◆◆◆◆◆◆◆【奇妙な話:蘇り】◆◆◆◆◆◆◆◆◆


飼っていた犬が、死んでしまった。


唯一、私の支えだったのに……。



死を受け入れられない私は、以前怪しいサイトで見た『蘇り』を試してみた。




まずーーー。



夜中の2時に家の玄関に、死んだ犬を置く。犬の血と飼い主である私の血を片手に乗せた砂と良く混ぜ、その砂を大きな袋に入れる。砂袋は、犬の隣に置いた。



1日目は、これで終わり。



朝、起きて見に行くとなぜか犬は消えていた。でも砂袋は、そのまま。


その砂袋を土に埋め、夜まで待つ。



次の日の夜中2時。埋めた砂袋を取り出し、また家の玄関前に置く。



少し、重くなった?



気のせいかも。




でもーーー。





埋めて、出して、埋めて、出して。


何日もそれを繰り返した。ちょうど1週間目。

砂袋は明らかに重く、ずっしりとして。運ぶ度に汗が出た。



もうすぐ………。


もうすぐ会えるからね。



砂袋をいつものように玄関に置き、私は二階の自分の部屋で寝ていた。



すると、微かに聞こえる甘えた声。

私を呼ぶ懐かしい声。私は、飛び起きると玄関扉をゆっくりと開けた。



「あっ!!」



砂袋が、グニグニと動いている。しかも、あの声が聞こえた。私に甘えてくる時の声。




【袋が破れるまで、絶対に袋を開けてはいけない】




その注意を私は無視した。我慢が出来なかった。袋を開けると、2つ。赤目が見え、そして、


そしてーーーー。



私は、目覚まし時計の音で目を覚ました。

ベッドから起き上がると自分の体じゃないみたいに重く、鏡を見るまでもなく、体の異変に気づいた。




お腹が、膨れてる……。



「えっ、えっ、どうして」



なんで!



なんで!




なんでよっ!!!!




私は、もう一度だけ会いたかっただけなのに。




なん…で……………。





私の膨れたお腹から、あの甘えた愛犬の声がした。



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