2.この世界のこと
「痛ったぁ…」
あれ、なんか言うほど痛くないんだけど……自分の感覚大丈夫かな?…あ、防御力謎に高いからか?
金貨っていうくらいだから、お金の値段高いと思ってたけど、兵士に金貨で笑われたからそんな大した額じゃないのかな?この世界のこと知りたいな。なんにも知らないもん。スキルもわかんないの多いから知りたいし。確認するか。
「ステータス 一覧 対象者アカツキ」
ー
<名前> 嘉藤暁_カトウアカツキ_
<Lv> Lv1
<齢> 18
<称号> ここに居るはずのない異世界召喚人
<称号> 偽善者嫌い
<種族> 人間
<職業> 元 正義の象徴
<体力> 150
<魔力> 200
<攻撃力> 73
<防御力> 200
<俊敏> 98
<スキル> 異空間収納 重力軽減
<固有スキル> ステータス鑑定 熟語生成
<隠しスキル> 【暁様にのみ見えております】反英雄
ー
あれ、なんか増えてない?…重力軽減って何これ…
この文字触れるのかな?
知りたいし、触って見よう。
まるでスクリーンの画面のようなステータス表示に、人差し指を滑らせる。重力軽減の文字に触れる。と、
「うわっ」
もう一個画面出てきた。あれ、文字?
ー
重力軽減とは文字通り、スキル使用時に重力による身体への負担を軽減するものです。暁様が城から落とされている際に創らせて頂きました。邪魔になっておりましたら、誠に申し訳ありません。
ー
画面上に突然出てきた言葉に、暁は驚きながらもこう言葉を紡いだ。
「邪魔だなんてとんでもない。そんなことないよ。教えてくれてありがとう。スキルって創れるんだね。凄い…」
ー
もったいなきお言葉。ありがとうございます。
ー
これって別の文字触ったら触った文字の説明されるのかな?じゃあ、異空間収納にしよう。でもこれ、実はもう予想ついてるんだ!アイテムボックス的な感じかな。
ー
ご名答。流石暁様でございます、異空間収納は、アイテムボックスの数段上のスキルとなっております。とても特殊で希少ですが王族が気づくことはまずありません。ほとんどが無能なので。それにあまり知られておりません故。
ー
「ふふ、最後毒吐いたね。でもそれは同意かな。説明ありがとう。次は熟語生成でお願いします。」
ー
これくらい、毒にすら入りません。熟語生成は熟語の意味や漢字で自分や相手にバフ、デバフ効果を付与できます。攻撃する事や、回復する事も出来ます。あと何Lvかで言葉遊戯に進化します。
ー
「スキルも進化とかあるんだね。じゃあ次は反英雄をお願い。」
『長文になりますので、読み上げさせて頂きます。反英雄は英雄と対であり正反対で、敵のスキルです。この世界の人間は何故か皆、英雄に憧れます。だから反英雄というスキルは存在しなかった、否、存在出来ませんでした。ですが、暁様が来てくださったおかげで反英雄が存在できるようになりました。ありがとうございます。これは暁様が、
英雄=偽善者
という考えにあるからです。』
そうなんだね。でも自分にお礼を言われる筋合いはないから、気にしなくていいよ。それに綺麗な声だね。自分、なんで若返ってるのかな。あ、あと君のこと、なんて呼べばいい?
本当に綺麗な声だね。いつまでも聴いていたいくらい。
と、暁は付け足す。
『そんな事はございません。お褒めいただき、ありがとうございます。若返りの件については、私にも分かりません。すみません。それに、呼び名をつけてくださるのですか。ありがとうございます。なんでも構いません。ですが、私には名前などもったいないです。』
「もったいなくなんてないよ。うーん…じゃあ、アンチヒーローから取って、チヒーロー、チヒロで!センスないのは知ってるから触れないで…」
『今まで、名前などありませんでしたから新鮮です。名前をつけてくださり、ありがとうございます。センスなど関係なく、名前をつけていただいて光栄です。それに、センスもあるかと。』
「いえいえ。ありがとうね。」
ー
…、おこがましいのは承知の上ですが、あの、もう一度名前を呼んでくださいませんか?
ー
「ふふ、いいよ。……チヒロ。」
ー
自分から言ってはなんですが、恥ずかしいです。
ー
"プシュー"といって文字から順に画面まで全部消える。恥ずかしかったのかな?ふふ、可愛い。
さて、これからどうしようか。歩く?うーん、でも歩いてればきっと誰かに会うでしょ。街に行くにしても、寝間着だから悪目立ちしちゃうし、まず街どっちからわからんしな。
仕方ない…とりあえず、歩くか。
…
日が落ちて来たな…寒いし。うわ今思ったけど寝間着だから余計寒いんだ…
どうしよう。何も知らずに一日が終わっていく気しかしないんだが。
あ、そうだ!!チヒロに聞こう。とりあえずお金の事にしよっと。
「チヒロ、聞きたいことあるんだけど今大丈夫?」
ー
はい。構いません。聞きたいこととは何ですか?お教えください。
ー
「お金の価値なんだけど…お願い出来る?」
ー
大丈夫です。…暁様の元いた世界の単位での表示にしますか?
ー
お願い。
ー
おまかせください。…では、こちらからお選びください。
ー
ん?選ぶ?ってどういう事?
「っうお。選択肢出てきた。」
ー
暁様の住んでいらした国のお金の単位をタップしてください。
ドル
ユーロ
円
ポンド
ルピー
ー
「おぉ、すごい…でもやっぱりナチュラルに円でいっかな。逆にルピーとか選んだら知らないこっちが困るし、、」
円、と出ている表示をタップする。
ー
了解致しました。円単位ですね。詳細はこちらです。
鉄貨 一円
小銅貨 十円
銅貨 百円
銀貨 千円
金貨 一万円
大金貨 十万円
白金貨 百万円
ー
「ありがとうね、チヒロ。」
『は、はい』
お?まだ照れてるのかな?
ていうかさぁ、
あんのクソハゲ上司(国王)!!異世界人でわかんねぇからって騙しやがったな!!
とりあえず今言いたい事は以上だわ。次会ったら無視してやろ。マジでありえん。あんなに贅沢三昧出来るくらいなら1ヶ月頑張って極貧生活して暮らせるか暮らせないかの瀬戸際の金寄越すなよ…20万て…
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
はぁ、さっむ…とりあえずちゃんとした服着たいな。このままここで1泊するにしてもさ、寒いったらありゃしない。テントも無いから嫌だけどな。お腹も空いたし…
…光も見えない。城があるってことはここ、都会みたいなもんじゃないの?東京みたいな。こっちの言い方で言うと王都みたいな感じかな?
あ、そういやチヒロって、地図表示出来るかな?街まで案内して欲しい…
「チヒロ、何回も呼んじゃってごめんね。今大丈夫?」
すると、さっきの様に画面が表示され、タイピングのように打たれた文字が次々と現れる。
タイピングはっや。
ー
少々お待ちください。
ー
との文字が現れた後、大きな文字で【準備中】と書き換えられた。
準備中ね。あとどのくらいかな?
ー
お待たせ致しました。遅れた理由については後ほど説明させていただきます。地図の表示の件でしたね。地図の表示は出来ますが、暁様には音声案内の方が良いかと。
ー
「うん、やっぱりそうだよね…音声案内の方が良いと思う。あと、ここの国の名前はなんて言うの?」
『地図を表示し、説明させていただきます。』
チヒロがそう言うと文字の画面が消え、地図が現れた。
「わお…凄いはっきりしててわかりやすいね。」
『ありがとうございます。この地図は、こちらの世の情報を集め、私自ら作成させて頂きました。ここの王国は名をミセラル。こちらの世でトップ5に入る程度には栄えている国でございます。まぁ、無能な王が統べている地ですが…ですが、ミセラルの国民は良い人が多いようです。王があんなのにも関わらず、治安は良い方です。主に服飾が有名です。一方でセクシャルによる差別が酷い国であるようです。』
うわっ最悪。一刻も早くこの国から出たい。服飾が有名って事なら、ここで服買ってさっさとこの国から出ていこう。
「じゃあ、チヒロ。ここから1番近い服屋まで案内してくれるかな?」
『了解致しました。…自動に設定しますか?』
「自動って何?」
ー
自動とは、暁様の身体による行動を一旦私に預けて頂き、暁様が解除と願う、もしくは言うまで私による意思、または暁様のやりたい動き、事前に願った行動を暁様の身体を使用し、行う事です。こちらの世では知っている人は0と言っても過言ではないでしょう。ちなみにこちらは、反英雄のおまけのようなものの1つです。
ー
説明ありがとう。こんな森じゃ迷いそうだし、自動に設定してくれると助かるかな。
『了解。自動に設定します。少々お待ちください。』
うーん、身体が勝手に動くってどんな感じだろ。
『暁様。暁様の今回の目的は、【ここから1番近い服屋まで進む】で合っていますでしょうか。』
「うん。OKだよ。」
『設定完了。』
うおっ…自分意志と関係なく進むって変な感じだな。
身、任せてみよっかね。
うーん…こっちの方向で合ってるのかな?
どんどん暗くなって言ってる気がするけど?深い森の奥って感じ。
『もうそろそろ到着します。』
え、マジで?こんな森の奥に?
あ、なんか暖かい色の光が…
『目的地に到着致しました。自動の設定を解除しますか?』
ー
お選びください。
YES / NO
ー
YESをタップっと。
お、なんか一気に身体重くなったな。
ていうかこの店なんとまぁ、趣ある…
とりあえず入ってみるしかない、か。
おかしな所で切りますが、今回はここまで。
次回の更新をなるべく早めにしたいと思っていますので、どうかご容赦を。
それでは、またいつか。




