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Introduction


◇ ◆ ◆ ◇


人間はどうして勉強するのだろうか。

自分はどうして勉強するのだろうか。

誰しもきっと、そんな疑問を胸の内に抱いたことがあるに違いないだろう。

勉強とはこの世で最も面倒くさいもので、鬱陶しいもので、ウザいもので、そして不平等極まりないものでさえあるのだから。でも、不条理であるという絶対的事実が判明しているのにも関わらず、では(なに)(ゆえ)に勉強という行為を続けるのだろうか?

その問に対する答えはこうだ。

生きるため。

たったこの五文字の解に(じゅん)じて、人という生物は勉強をし続けるのだ。

それに、どうして勉強が『生きるため』に連繋するのかについての証明もある。

三次元という空間に存する限り、我々は方程式という見えない数式に支配されており、その式の解を紐解(ひもと)くことで、我々は生きながらえている。例えばの話、家族と団欒をしたり、友達を作ったり、恋をしたり、そうして生きるという行為をする――計算しながら――決して見えない方程式の解を解きながら、毎日を生きる続ける。

それは有体に言えば――勉強をしているということにもなるだろう。

金銭目当てで勉強するではなく、学力で他人を圧倒したり誇張したりするでもなく――人間として生きる為に人間の勉強をするのだと。国語も数学も社会も理科も英語も、それ自体に意味があるのではなく、生きる為に、生き延びる為に、きっと意味があるのかもしれない――頭脳を鍛えるでもなく、習った知識をヒントとして応用し、自分だけに宿る特異の方程式を勉強していかなくてはいけないのだと――……


だから、ボクはボクという物語を勉強する義務がある――現に生きているのだから。

二次元アニメで登場するような魔法や魔法少女だとか、ゲーム世界、幽霊、アイドル、若手ラノベ作家などなど……近年人気の高まっている異世界の物語ではなく、二次元らしい二次元が一切ない、だけど二次元にも似たような三次元世界における、ボクという人間がいる世界で、人間という勉強を、女子(メス)という勉強を、物語を、死ぬまで――語ろう。

自分を自分で殺せるまで語り、自分の解いた方程式の解が正しいか間違っているかを、証明しよう。

人間、生きるのが当たり前であるのと同様に、勉強するのも当たり前だと――


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