3.エッセンス(2)
essence
バニラエッセンス、って知ってるかな?知ってるよね。あの、バニラの香りを抽出したもの。ちなみに、バニラの香りをアルコールに溶かしたものが、バニラエッセンスで、バニラの香りをオイルに溶かしたものが、バニラオイル。バニラオイルの方が、香りが飛びにくいって言われていて。
エッセンスは、香りを溶かした精油や香油を指したりもするけれど、もう一つの意味もあるんだ。
今回は、そちらの意味。
そう、哲学用語で、物事の本質という意味であったり、最も大切な要素、精髄、を指したりする。……無学なわたしが態々こんな風に解説しなくとも、目の前のあなたなら、知っているのだろうな、ふふ。わたしは、つい最近まで知らなかったから、こんな解説をしてしまっているよ。恥ずかしいな。
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物事の本質、essence を挙げてくるなんて、なにをとっちらかっているんだ?……とうとう、頭がおかしくなったのか、藤 菊、……可哀想に。
と、思われたかもしれないそこの目の前のあなた。心配してくれて嬉しいです。有難う。
えっ、可哀想は言葉のあやだった?
う、まあ、それでも良いよ。話を続けるね。
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もしかしたら、別の目の前のあなたは、本質ならどちらかというと、エッセイや、詩、絵、を挙げる方も多いのでは?と思われるかもしれない。
そうなんだ。わたしも、そこが、とても、不思議で、小説を書いていて、最大の不思議と思えるところなんだよ。
……正確には。小説を書いていると、”浮遊感”を感じ取ることがあるんだ。
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