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2.エッセンス(1)
小説を書いていて、最近、特に思うのは、深みに入り方が違うってことだ。
深くは入って、入り込んでいくのだけれど、それは……どこか、冷めていて……
まるで、動かない水面を最初から知っているみたいに、静かで、そういった心の状態の上に、物語が重なっていく。
次々と、表皮が重なっていって、いつしか厚い厚い、なにか、になるのだけれど、
まるで、動かない水面を最初から知っているみたいな、静かな心の状態は変わらない。
これが、詩や絵、例えばだけれど、エッセイ……(わたしのは、全てモドキだけれども)とは、違うところのように思う。……わたしが、小説を書き始めたばかりで、小説なりの深みを知らないだけなのかもしれないとも思ったりもする。それは、とても繊細で、きっと別次元の表層にしかなくて、それを自らにむき出しにしてみるには、わたしは、まだまだきっと未熟なのだと思う。
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小説の不思議なところは、まだ、かなりある。
その一つを挙げるなら、わたしは、迷わずに、エッセンスというだろうと思う。
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