戦闘終了だが、色々起こりすぎだ
避ける、避ける、避ける。
耳元でブオンッと音がする。精神が削られていくようだ。
避ける、避ける、避ける。
爪が時々俺の体をかすめる。あと数十センチずれていたら……いや、考えるのはよそう。
避ける、避ける、懐に突っ込み、思い切り喰らいつく。噛みちぎる。急いで離れる。
世界から音が消えていく。
避ける、避ける……………………
『ーーっ、ーーーーっ』
「ハア、ハア、ハア、ハア…………
……俺は……生きてる…………？」
回りを見てみる。目の前には血だらけの熊。体はボロボロでシルエットを見ても熊とはわからないだろう。
その回りは災害でも起きたのかという位に荒れている。
俺の体は、元の綺麗な白銀色は見えず、赤黒い血に染まっているようだ。
『ーー！、ますたー！』
「ウル、か？
俺は…………勝ったのか？」
『はい！ マスターの勝ちです！
もう！ ほんとにもうっ！ ですよ！
どれだけ私が心配したと思ってるんですか……』
「はははっ、悪い悪い。
だが、あのときはあれが最善手で、俺はそれをやりとげたんだ。仕方なかろ？」
『あー！ そんなこと言って、全然反省して……』
ピロン！
「『うん？』」
ピロン、ピロンピロンピロピロ……………………
…………ピロン！
「…………この音は？」
『えーっと……
どうやらレベルアップの音のようです』
「レベルアップか。そりゃあ、あんだけの強敵を倒したんだ。上がって当たり前か。
それじゃあステータスを見てみようか」
ユーヤ ヤクモ ・種族 ベビードラゴン ※進化が起こります！
性別 男
・レベル ２０ MAX！
・HP ２５０／５０００
・MP ５０0０／５００0
・パワー ３４０0
・スピード ４００0
・ディフェンス ３００0
・マジック ３００0
・マインド error
・ラック ５００
レジェンドスキル
・知恵の天使
・喰らいつくす者
スキル
・人化
「かなり強くなってるな。きっとこの成長率も称号が関係してんだろうな。
いや、生まれたときに、称号で100分の１になってったから、元のステータスの３から５倍になるのか、だったらこれくらい上がって当然なのか？
ウル曰く元々俺のステータスは高いらしいけど。
HPはレベルが上がるとその時の残りHPは割合で上がるのか。ということは元のHPは100ある内の5か。ギリギリだったな。
マインドはつっこまん。何も言うまい。
…………………………ん？ 進化？」
『マスター！ 進化が起こります！ 進化の最中は自動的に睡眠状態になります。
周囲は先の戦闘により魔物は寄り付くことはないでしょう。
安心してお眠りください。
お休みなさい。ますたー』
「えっ！ ちょっ！…………」
そうして俺は眠りについた。
「…………んんっ。うーん……？
俺は………………そっか進化したのか」
そう呟き、俺は横たえていた体を起こした。
……視点が、高い？
進化前は大人の膝ぐらいだった身長が、今は大人よりも優に高いのではないか？
体もでかくなっている。それにベビードラゴンだったときはマルっとしてたのに、今度は少しスマートだ。
人間なら細マッチョだな。
体はやはり綺麗な白銀の鱗に覆われている。翼を広げてみると俺の胴体よりもデカイくらいか。飛びやすそうだ。
見た目は多分西洋竜だろ。
ベビーだったときは四足歩行が楽だったが、今は二足歩行も楽そう。体のバランスが変わったからかな。移動のときは二足で歩くことにする。
「ウル？ いるか？ ウル？」
『はい！ マスター！
進化、おめでとうございます！
とてもかっこよくてなってますよ！』
ウルは俺の見た目がわかるのか。俺まだ鏡とかで見たことないのに。見てみたいな。
「ありがとう。
ステータスも変わったんだろう？ 一緒に見てみよう」
『はい！称号も追加されました。一緒に表示します！』
ユーヤ ヤクモ ・種族 シルバードラゴン
性別 男
・レベル １
・HP １０,０００／１０,０００
・MP １０,０００／１０,０００
・パワー ８０００
・スピード １００００
・ディフェンス ８０００
・マジック ７０００
・マインド error
・ラック ５００
レジェンドスキル
・知恵の天使
・喰らいつくす者
スキル
・人化
・飛翔
・竜のブレス
・轟爪
・威圧
・精神系全耐性
【称号】
・可能性を秘めし者・絶対神に興味を待たれし者・絶対神に名付けられし者・格上殺し・死と踊る者
………………えっ？ 強くない？
主人公はどんどん強くなっていきますよー！
評価、ブクマをお願いします！
