女子組に激震が走る?
本編に戻ります!
ーsideウルー
「おや?」
私は立ち止まります。
…………ふんふん。
「どうしましたか? ウル様?」
アリシアが私に尋ねてきます。
今はまだお出かけの途中で、皆でカフェでまったりしてるところです。そろそろ帰ろっかー、みたいな雰囲気ですね。
そのなかでの私の異変です。
「ちょっと、待ってね…………
………………へぇ! ほぉ! おぉ!?」
私はちょっとの間、目を閉じます。
独り言を言ってるみたいですが致し方なしです。
「……すみません。終わりましたよ」
「? どうやら念話をしていたみたいですが」
きょとーん、としてアリシアが再び聞いてきます。
「いえ、マスターから連絡がありまして。
…………どうやら、絶対神様がマスターの恋人になられたみたいです」
マスターからの念話によると、私達が遊びに来ている間に絶対神のアソーティア様から呼び出されて、いろんな話をしたあとにそのようになったらしいです。
…………マスター、ぐっじょぶ。
「「「「「「へ?」」」」」」
ありゃ、流石に皆さん呆然としていますね。
「ん? 神様?」
アリスが首をかしげています。
「ええ。神様です。それもとびきり凄い」
「ん~! お兄ちゃん、すご!」
「そうだね~、マスターは凄いね~」
アリスが手をぶんぶん上下させて、興奮している。
「…………って、はぁっ!? ちょっと、待ちなさいよ! ご主人様が神様と恋人にぃ!?」
ハルが再起動。
「流石主殿」
アリシア再起動。
「ユーヤ様、凄い!」
サクラ、再起動。
「ですぅ!?」
エミリー…………再起動??
「…………先を越されました……」
ソフィアさん、再起動?
「…………」
セレナさん、まだフリーズ?
「というわけです。マスターの恋人は四人になりましたね」
まだまだ予備軍はいますがね。
私は心のなかで付け足します。
「今度アソーティア様とも会いたいものです」
マスターに頼んでアソーティア様の世界に皆を呼んでもらいましょう。
私もアソーティア様と直接会って、見極めたいですし。まあ、話を聞く限りは大丈夫そうですがね。
「ちょっ!? なんで、アンタはそんな冷静なのよ!」
うん? ハルが興奮冷めやらぬ様子で聞いてきますね。
「そりゃもちろん、嬉しいからですよ」
「嬉しい?」
「ええ。マスターの良さが分かる人が増えるのですからね」
「……ちょっと、その考え凄いわね……」
そうでしょうか?
「私も、恋人、なる!」
アリスが片手を挙げて宣言します。
…………アリスって何歳でしたっけ?
マスターのハーレムに、アリスが……?
ちょっと想像できませんね。
私はアリスの肩に手を置き、
「でもアリス? 貴女はマスターの妹みたいなものでしょう?」
問います。
「!?!?」
アリスはショックを受けてるみたいですね。
そういえば! といった風体です。
がっくりと椅子に座ってしょんぼりしています。
と思ったら今度は考え込んでますね。むーっ、とか唸ってます。知恵熱を出さなければいいのですが。
まあ、アリスはこれでもとても頭の良い子。なんとかなるでしょう。
「ユーヤ様の、恋人……」
ソフィアがケーキを、まるで機械のように自分の口に運び続けてます。
さっきまでは美味しいと言いながら食べてたのに。
再現してみせますわ! とか意気込んでたのはどこいったのでしょうか。
セレナさんも再起動して何かを考え込んでますし。
どうやら、この知らせは皆さんに何かしらの刺激を与えたみたいですね。
「さて、それではそろそろ帰りましょう!
マスターにも会いたいですし。
……セレナさん? ここは私が奢っときますね。今日はお出かけ楽しかったですよ!」
私は皆にそう告げます。
「……え? ああ、はい。ありがとうございます」
セレナさんはまだまだ考え込んでるようで。
「それじゃあ、セレナさん、また今度!」
セレナさんと別れ、皆で町を出ます。
出る際には門番さんに、こんな遅い時間に町から出るのかと引き留められましたが、まず前提が違いますしね。
「じゃあ、転移しますね~」
私達は町の外を歩くわけではありませんしね。
「またまた、綺麗に転移成功しましたね」
思わず自画自賛してしまいます。丁度マスターの町の目の前です。
「わふぅ~」
サクラ!?
ちょっとでも面白いと思ってくれたらブクマ、評価をお願いします!
この作品のタイトルがつまらない気がします。「普通で異常な社畜のドラゴン転生記」から変えたいな~




