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奴隷を知りたい

ひょえ~~!いつの間にか異世界転生/転移日間ランキングで16位に!!

どうなってんのさ!?ビビるわ!

読んでくれた皆様に感謝しまくりです!



本編どうぞ!

「ところでなんでお前らは奴隷になったてたんだ?」


 奴隷になった経緯について知りたい。さらっと奴隷商人に聞いてはいるが、やはり本人から聞きたい。

 俺に抱きついているアリスが顔をあげる。

 

 ………………自然と上目遣いに。身長が高くて心から良かったと思ったわ。


「ん? なんか、知らない人にお前は嫌な感じがするってボコられた。

 めちゃくちゃ強かった。子供のときから運動は得意だからなんとか逃げ出せたけど、逃げたあとに怪我で気を失ったら奴隷になってた」


 的なこと言ってくる。アリスの話は辿々しくて説明が下手だったから俺が要点を纏めた。そしたら今みたいな内容になった。


 にしてもアリス? 今も子供だろう?


「ん゛~!」


 膝をガシガシ蹴ってくる。考えがバレたか?



 それにしても、知らない強いやつねえ? アリスが勇者の卵だと知っていたのか?なら何故アリスを殺さなかったんだ?


 

 ………………まあ、そいつにはいずれ死んでもらうとして、アリスはそのゴタゴタで怪我と呪いを受けたのか。


 …………………何故呪いも? 殺すか殺さないか、それで良かったはず。なのに何故態々呪いまでかけた?


 ……………………………………苦しめたかった? 治せない大怪我を負わせて?


 なんてこと、しやがる



 俺がどんどん真相に迫っていき、黒い気持ちに支配されそうになっていくと


「ん! 怖い顔しないで?」


 アリスが顔をムニムニ触ってくる。



 …………………………ふう。何かしらどす黒目の感情が沸き上がりかけた。アリスに心配されるとは。まだまだだな。


 だがいずれアリスを傷付けたやつは地獄を見せる。



 アリスの後はハルネシアの番だ。


「アタシは人族に騙されたの」


 ハルネシアが怒りを滲ませて言う。


「騙された?」


「ええ。天族って珍しいでしょ? それで騙されて捕まったの。

 かなり抵抗して相手側にも被害を与えてやったけどね!

 それに体も綺麗なまま。初めては好きな人って決めてんのよ」


 ハルネシアがどこか自慢げだ。

 ただでは奴隷になってやんなかったぜ! 的なことを言いたいのか?


 アリスとハルネシアはグランデ王国以外の国で捕まって奴隷にされたみたいだ。

 グランデは一応そこまで黒いことはしないみたいだ。

 良かった。グランデ王国は気に入ってたからな。

 この二人を無理矢理奴隷にするような国だったら俺は結構怒ったかもしれん。



「僕は犯罪落ちですね」


 今度はバルザックが言ってくる。


「何やらかしたんだ?」


「詐欺らしいです。まさかあれが犯罪になるとは………………

 ………………騙される方が悪いと思ってました。

 知恵比べに僕が勝ったから僕がお金をもらう、それだけだと……」


 残念そうな、納得いかないという風に言う。

 ちょっと常識が違うのか? 半分悪魔だから?



「俺は強そうなやつに片っ端から勝負挑んでたらいつの間にか」


 俺としたことがやっちまったぜ! って顔してる。

 ラオウは馬鹿か?

 いや戦闘狂ということにしておこう。


「ふむ。大体わかった。本当にヤバそうなやつはいなさそうだな

 極悪非道の犯罪者とか」


 それなら安心して俺の町に連れていける。


「お前らには俺のおさめる町に来てほしい」


「ん! 私行くー!」


 アリスは即答してくれた。


 ………………相変わらずひしっ、と抱き付いたままで。



「………………アタシも行ってあげてもいいわ」


 ハルネシアは少し悩んだあとに頷いてくれた。

 少しは俺のこと信用してくれたのかな? 男嫌いって情報だったけど。

 アリスを助けたのが大きいのかな。


「衣食住は保証してくれるのですよね?

 というか奴隷に拒否権は有りませんよ。

 僕の精神操作の魔法を無視して僕たちを買ったわけですし。貴方に興味も有ります」


 バルザックは俺を再度値踏みしながら頷く。


 ………………俺の部下達が主を値踏みしやがって! と、殺気がもれでかけてる。

 止めろっての。俺は後ろに軽く振り返りニコッと笑う。


「「「「くはっ」」」」


 揃いも揃って心臓を抑える。


 ………………こいつらは俺の容姿に見とれるようなやつらじゃ無いんだけどな。

 俺だからか。


『マスター……………………マスターの部下にマスターの容姿だけが好きな人なんて皆無ですよ』


 いいね。嬉しいよ。ちゃんと俺自身を見てくれてるって気がする。



「俺は強いやつにしか……」


「これでいいか?」



 ラオウが面倒臭いことを言い出しそうだったので俺は一瞬でラオウの背後に回り、ラオウの喉に親指を突き付ける。

 腕を首に軽く回すような体勢だな。


 誰も俺のことを捕捉出来てないのでは無いかな。

 いや、割りとここにいるのは強者が多いからな。どうだろ。

 主に俺の部下。


 少なくともラオウは気付けなかったが。


「…………!! …………くくっ、くはは、くあーっはっはっはっ! いいね! すげえつええ!! 全く見えなかったぜ?」


 ラオウは笑い出した。笑いの三段活用か?

 なんでよ? なんで笑うよ?


「よし! 俺はアンタに従うぜ? 主人よ」


 スッキリした顔でラオウが言う。

 戦闘狂いの奴ってのは性格がさっぱりしてるのが多いね。



「さて、本当はもちっとこの王都を観光したかったけど、もう俺の町に戻…………」


 !? なんだ? 外から怒声が?


「アリシア」


「はい。

 ………………どうやらとても強力な魔物がこの町に近づいてるのが発見されたと騒いでいますね」


 アリシアは情報収集がとても優れている。こういうときはアリシアに聞くのが一番早い。

 アリシアは俺に問われると少し目をつぶって何かを探った後に答えた。

 

 ………………魔物が、ねえ。



「なあ、俺って割りとこの町を気に入ってるんだよ。

 だからさ、ちょっと魔物殲滅しに行くわ」



「「「「お供します」」」」


 すかさず俺の部下が答える。


 奴隷四人は目を丸くしてる。なに軽く殲滅とか言ってんの!?と。



「ついでだ、お前らも付いてこい。

 俺達の正体を教えてやる」


 こいつらなら俺達が魔物って言っても受け入れられるだろう。


 俺には確信があった。


 俺たち9人は奴隷商館から出て現場へと向かう。


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[気になる点] 「なあ、俺って割りとこの町を気に入ってるんだよ。  だからさ、ちょっと魔物殲滅しに行くわ」 王都ついて奴隷商直通でこれって。
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