村に帰ろう
「ところで、村長であるあなた様も魔物なのですか?」
紅髪蒼目の美女が聞いてくる。
ふむ? 村長? 俺が? 違うと思うな。柄じゃない。
………………えっ? アリシア達は当たり前みたいな顔をしてる?
腹くくるか…………
「俺か? 俺はユーヤ ヤクモという。そう呼んでくれ」
「これは自己紹介もせずに、申し訳ないです。私はソフィアと申します」
「それで、俺の種族だが、俺は白銀神竜という種族だな」
「「「「「「………………はい?」」」」」」
話を聞いていた人達皆ポカーンだ。
「だから、俺は白銀神竜だ」
「…………………………ちょっと待ってください」
ソフィアが額に手を当てている。
「つまり、ユーヤ様はドラゴンで、しかも神種であると」
「ああ」
「…………」
あっ、ソフィアがふらついている。
ソフィア自身ドラゴンや神には及ばないが、かなりの才能が有るんだけどな。
「信じられないか?」
「ええ、まあ……」
他の人たちも頷いている。
ライナーとガダン、エミリーも驚いてる。ガダンとエミリーは神になったことは教えてなかったな。進化したとは言ったが。
「じゃあ、証拠を見せてやる」
俺は白銀神竜の覇気を使い、神々しさを出した。
「「「「「「!!!!」」」」」」
案の定皆驚いてる。
俺はすぐに覇気をおさめる。
目の前にいたソフィアは、息も出来ないくらいに固まっていたが、覇気をおさめることで治った。
「…………はあはあはあ。
うん……信じるしかないようね…………」
だから言ったのに。
「神様、しかもドラゴンが作った村…………本当に村でいいのかしら?国と言われても信じるわよ…………」
アリシア達は俺の覇気を当てられても動じてない。
…………いや、感動して動けなくなってるだけ?
「まあ、そんな感じだ。取り合えず後は村に移動してからにしよう」
俺達は約40人で村へと移動する。大移動だな。俺が周りに威圧をとばしまくってるから魔物はそうそう近づかない。近くにいても、部下達が即殺してた。
「お待ちしていましたぞ! ユーヤ様! 並びに人間の皆様!」
グレインが出迎えてくれる。
「ああ、今帰った。こちらが移住する方々だ」
俺は人間達に水を向ける。
「はい、私がこの集団のまとめ役をしています。ソフィアと申します。どうぞよろしくお願いいたします」
他の者も揃って挨拶する。
「こいつはグレイン。この村の実質的な村長をしているな。
何かあったらグレインに言うといい」
「それでは皆様、家の方に案内します。皆様は纏まった所に家を建てております。流石に周りに同族がいると安心するでしょうからな」
グレインは気を利かせてくれたみたいだ。
「ああ、ソフィア、後で話が有るんだ。俺の館に来てくれ。グレインに聞けば場所は分かると思う」
「? 分かりましたわ」
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