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普通で異常な社畜のドラゴン転生記  作者: 狼猫 ゆ狐
四章・村をつくる
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巨神と戦うぞ 後編

 俺とガラームは互いに距離をとって構えている。

 

 お互いに素手だ。俺は武器がまだないってのが理由だがな。

 その点ガラームは、はなから素手専門みたいだ。


 やはりこれは遠距離から攻めないと不利になるな。



「なら………………っと!」


 俺は空高くに舞い上がる。

 あいつに近距離を挑むとか馬鹿すぎる。

 俺は空から安全にいかせてもらおう。

 


 そもそも、俺とガラームとじゃ、身長も違いすぎるし。俺はガラームの膝くらいまでしかない。


 だからそもそも飛ばなければ脛位にしか攻撃を与えにくい。



「ふむ。それもまた手よ。卑怯とは言わん。

 戦いに卑怯なんて言葉は存在しない。わざわざ相手の得意分野で挑むことも無かろう。



…………だが、私相手にもそう簡単に通ずるとは思うなよ」



 ガラームが中々まともなことを言っているな。全く同意見だ。


 だが、何を言っている? 空にいる以上、俺に圧倒的なアドバンテージがあるはず…………



「!!!」


 おいおい! 嘘だろ!? 跳びやがったぞ? ここはどんだけの高さだと思ってやがる!?

 しかも、捉えきれない位速い!?


 避けられない!


「グッ…………!!」


ドカッ!!!…………………………ダーン!!


 俺は地面に叩き落とされた。


 いってーなあ………………。竜装甲ドラグアーマーしてなかったら今ので致命傷じゃないか?


 竜の目で見切って、竜燐で防いで、それでもこのダメージか。



「チィ、やるなあ。

スキルの、小が大をかねるの効果もあるだろ?それ」


「ああ。スキルで身体能力を上げて、尚且つ俺のユニークでの補整があってやっと出来る芸当だ」


 

 だよなあ。あの俊敏性はあのステータス値のスピードじゃ出せない。スキルで身体能力をあげて、ユニークスキルの補整と、それにさりげなく迷彩も使ったな?


 最初に一度見た以上、俺とウルが迷彩を見逃しはしないが、あの瞬間に使われると対応しきれない。姿を見失ってしまう。



「ったく。面倒な技をしやがる。

 飛びすぎると叩き落とされるってか。

 もっかいやったら避けれそうな気はするんだがな」


 

………………だが、俺がやられっぱなしだとでも?

 ただで攻撃を食らうとでも?




「ふむ?なぜ笑って…………!!!??」



 俺が何故避けられなかったと思う?

 避けることだけに集中すれば避けられたさ。流石にな。


 だが、ダメージ覚悟で仕込みをさせてもらった。

 

………………思ってたよりもダメージがあったが。



 俺がしたこと、それはブレスの溜め、そしてガラームの体に的を付けること。


 俺と接触することで特別な魔力を付けておいた。

 その魔力に向かってブレスは進む。ホーミング弾のように。


 合成魔法とか白銀竜とかのスキルの実験で生み出した魔力の使い方だ。魔力は特性を変えると、磁石のように引き寄せられる。


 俺が空中に舞い上がった時からブレスの準備をしていた。

 奴が不信な動きを見せた瞬間から体で魔力を練っておいた。

 あいつの攻撃に合わせて魔力を付着させた。


 あいつはもう避けられない。



 俺の両腕に光輝く魔方陣が付いている。この距離では俺のブレスの方が確実に速い。

 それも考えて、大きく吹っ飛ばされたんだし。





 状況を完璧に察したらしいガラームが顔を少し青ざめさせて、尚笑う。


「おいおい、そこまで機転を利かせるか? 普通。

 





 認めよう。お前は強者だよ」



「ありがとよ」


 俺が右手を突きだし、左手を右腕に添える。魔方陣が二つ重なる。


「それじゃあ、あばよ」


 俺の腕から銀の光が放出され、魔法陣を貫き、ガラームの巨体をも貫く。










「ああ、楽しかったぜ?」


 そんな声を聞いた気がした。

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