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普通で異常な社畜のドラゴン転生記  作者: 狼猫 ゆ狐
三章・多種族国家都市フォーレン
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ギルドマスターからの依頼、か

 ガダンから依頼を受けて魔物を狩ってから一週間が経った。


 この一週間は町で買い物をしたり、アリシアとウルとまったりして過ごした。


 たまには休暇も必要だ。


 …………社畜だった頃の俺が、今の俺を見たらどういう風に思うだろう?


 …………この考えは止めよう。不毛だ……



「さて、ガダンはもっと時間がかかるって言ってたし、冒険者ギルドにでも行くか?」


「主殿の行きたいところへ。私は何処へでも付いていきますので」



 よし! 久々にギルドに行こう!



 



 ギルドに入る。

 喧騒が静まり返る。


 なんでだ。



「あっ!ユーヤ様にアリシア様!

 捜していましたよ!」


 えっーと……そうだ。セレナだ。美人エルフ受付嬢の。


「ああ、捜させてしまったか。

 この一週間は休暇にあてていたのでな」


「そうですか。よく、休めたのなら幸いです。

 ギルドマスターから面談が来ています。

 今すぐにでもギルドマスターと話していただくことは可能ですか?」


「? ああ、可能だ」


「そうですか。よかった…………

 えー、それでは私が案内させていただきますので着いてきてください」




 セレナさんに付いていくとギルドの3階にある一室の前に着いた。


「それでは私の案内はここまでです。

 失礼します」


 セレナさんが深々とお辞儀をして去っていく。



 さて、入るか。


 コンコン、ガチャ


「失礼します」

 

 俺はなるべく礼節を配慮して入室する。


 アリシアは俺の後に続いて部屋に入る。


 アリシアはウルに、この一週間で礼儀について教わっていたので完璧な所作だ。

 かなり様になっている。是非とも俺の部下に欲しい。


 …………あっ、既に俺の配下だったわ。



 俺たちが部屋に入ると、部屋のなかには目を丸くしているエルフの優男の姿が。


「あなたがギルドマスターだな?

 俺達は先日Aランク冒険者になったユーヤ・ヤクモと、」


「アリシアと申します」


 「本日は俺達と面談がしたいと言うことで参上させてもらった、のだが…………

…………何故動かない?」


 ギルドマスターとおぼしき優男は固まっている。


「…………あっ、ああ、すまないね。

 こんなに礼儀正しい冒険者ってのも中々いなくてね。少し感動していた」


 冒険者ってのは乱暴な者も多いらしいからな。仕方無いのか。


 …………俺? 俺は元社畜だぞ? 礼儀位弁えている。

 ただ、今回の人生では誰彼構わず媚びへつらう気は無い。ドラゴンになった影響が精神面に出ているのかもな。


 このギルドマスターは中々出来た人物だと俺は判断している。

 なので、俺も相応の態度で示すのさ。


 だが、敬語はそんなに使う気はない。やっぱり俺ってドラゴンだし? アリシアの主でもあるからな。


「そうか、それは仕方無いのかな。

 それよりも、用件の方を聞いても良いだろうか」


「ああ、そうだったね。

 まずは自己紹介から、僕はこのフォーレン支部のギルドマスター、テールと言う。


 今回二人を呼んだのは僕が二人の人となりを見たかったのと、もし出来るならある依頼をしたいと思ったからなんだ」



「そうか。それで俺達の評価は?」



「はははっ、文句なしだね。

 それに、白銀(シルバー)全能(オールマイト)の名に相応しい美貌と実力を持っているみたいだ。

…………正直目の前に立っていても冷や汗が止まらないよ。

 これでも、怪我で引退したとはいえ、元Sランク冒険者なんだけどな……」


 むっ?俺の実力に気づいたか。


 ちなみに俺は自分のステータスを見せないように隠蔽している。

 自分の手札を態々見せるようなもんだからな。



「それで? 依頼の方は?

 内容によるが受けても良いと思っている」


「本当かい!?

 いやー、助かるよ。この町で一番実力があるのは恐らく君たち二人だからね」


 アリシアが、「私が主殿と同列など……」とか言っているが気にしない。


「それで依頼というのはだね。

 最近この町の近くで謎の魔物が目撃された。

 魔物は真っ黒な見た目をしていて、今までのどの魔物にも当てはまりそうに無いんだ。

 ただ、目撃者はその魔物の戦闘を偶然見たが、異様な強さだったと言っている。

 二人にはこの魔物の調査、報告をしてもらいたい」



 …………謎の魔物か、少し気になるな。


 …………よし。


「ああ、わかった。

 その依頼を受けよう。報酬などはそちらで纏めておいてくれ。文句があったら容赦なく言わせてもらうが。

 それと、目撃された場所を教えてくれ」



 そうして、俺とアリシアはギルドマスターの部屋を後にした。


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― 新着の感想 ―
[気になる点]  このギルドマスターは中々出来た人物だと俺は判断している。  なので、俺も相応の態度で示すのさ。 会話も一切していないし相手はただ固まってるだけなのに判断するの早すぎィ
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