素材を集めるかね 亀編
「さて、ここらでいいかな」
ここは、町から少し離れた森のなかだ。
俺は背中から翼を出す。
「えーっと、まずは沼地にいる亀型の魔物、
リクオウガメね。甲羅が欲しい、と」
俺は大きく翼を広げて、飛び立つ。
紙に書いてある沼地まですぐに着くだろう。
「あー、もしもし?聞こえてますかー?」
今俺はリクオウガメとの意志疎通をはかっている。
リクオウガメはまるで小さな山のようにデカイ。
「グオオオオ!!!」
「うおっ! 危な!」
空中に停滞している俺に向かって何かを吐き出してきた。
『マスター! それは水魔法と毒魔法の複合された液体です!
凄いスピードで飛ばして来ています!
マスターなら当たっても死ぬことは無いでしょうがお気をつけて!』
「ああっ! わかった!
どうやら、むこうさんはやる気満々らしいな!」
俺は空中を華麗に舞いながら毒水砲 (俺命名)を避けまくる。
「さて、どうしたものか。ステータスを見る限り生半可な攻撃じゃびくともしなさそうだが……」
これがあいつのステータスだ。
種族 リクオウガメ
性別 男
・レベル 58
・HP 3,000,000/3,000,000
・MP 1,498,000/1,500,000
・パワー 300,000
・スピード 100
・ディフェンス 1,000,000
・マジック 500,000
・マインド 700,000
・ラック 500
スキル
・水魔法5
・毒魔法4
・硬化
・再生
見てわかると思うがあいつはステータス値に特化したタイプだな。だが、スキルも有用なものが揃っている。
ああ、そうそう。ステータス値の端数は見やすいように切ってる。
ディフェンス高すぎだよ…………百万って……スキルといい、まるで砲台じゃないか。
「ああ、確かにこいつはすげえな。鈍くなかったら町の一つくらい簡単に滅ぼせそうだ。
うーん、こいつは骨が折れそうだ…………
まず硬すぎて攻撃が通らない。しかも硬化まである。
攻撃が通っても再生で回復される…………
これは大人数で少しずつ削っていくか、
魔法かなんかで状態異常にするかで倒すのが正解なんだろうが…………
………………俺は高火力で一撃で沈める」
ここで、重要なのが俺の竜のブレスだ。
今まで使ったことがなかったからどんなものか分からないが、何故かいける気がする。これはドラゴンの本能か。
「フフフッ。リクオウガメ。
お前に敬意を払い、俺の本気を見せてやる…………
……………………さあ、死合おうか」
俺は竜形態になって宣言する。
リクオウガメは俺が突然、白銀の竜になったことで驚いているようだ。
…………うん。俺も驚いている。
前は人間の大人よりも幾分デカイかなー? 位だったのに今では尻尾を入れたら10メートル超えるのでは?
首も長いし。地球に昔居たというティラノサウルスとか並みにデカイと思う。
…………なんで?
『レベルが上がったからでしょうね』
だよなあ。やっぱそれか。
「想定外のことがあったが、まあ、いい。
今からドラゴンが最強足る所以を見せてやる」
俺は上空高く舞い上がると静止し、ブレスを放つ用意をする。
さて、ドラゴンによってブレスは違うらしいが、俺のブレスはどんなかな。
息を大きく吸い込み、ブレスを吐くイメージで力をこめる。
俺の目の前に大きさの違う魔方陣が3つ、直線上に並ぶ、
更に力をためると、魔方陣が回転しだす。
俺は充分に力が溜まったと直感的に悟ったので、思いっきり吐き出す。
「グオオオオ!!!!」
俺の前の魔方陣を貫き、絶対の破壊の威力が込められた光線がリクオウガメに向かっていく。
ドオオオオン!!!
それは破壊の白銀の光。
流石に光の速度では無いが、生半可な生物、ましては亀が避けられるものではない。
煙が消えると、
頭を貫かれたリクオウガメが倒れていた。
「はははっ、
ドラゴン舐めてたかも…………」
俺の頭にはレベルアップを告げる音が響いていた。
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