最後の頂・ラグナロク 1/17
……運命のこの日が来た。全ての人の思いを繋がなければならない。これが失敗すると、少なくとも世界の秩序が乱れ、最悪の場合としては混沌に包まれる可能性すらある。今防がなければならないのだ。
「皆、NOAHは頼むね。私達はなんとかしてNOAHをそっちの世界に具現化させるから」
「駿河先輩もそちらは任せましたよ。メンバー的にこっちの方が心配ですけど」
NOAHを召喚するメンバーは考える中でも最良のメンバー。蘇芳先輩のこの学園一の技術力と恭介のサポートがあれば少なくとも問題ない。
問題は俺達だ。NOAHが召喚されるまでに生き延び、倒さなければならない。
「行くぞ、最後だ。気を引き締めて行こう。
ブレイヴ・ハーツを胸に!」
「「「「おう!」」」」
最後の戦いのフィールドはラグナロク。崩れゆく世界の中でのバトルロワイヤルとなる。ルールは簡単。最後まで生き残ったチームが優勝。他のチームが全滅するまでバトルは終わらない。
今回の最大の難関はやはりフィールド。過去のラグナロク決勝の闘いを見ても、崩壊する地形のせいで相対していたはずの敵が急に変わる。地面が崩れ落ちたり、隆起したりして何が起こるか全くわからない。
そのために組んだ作戦は、俺達と真霧達が手を組むことで成り立つものだ。紫ノ宮が使う空間操作魔法を生かし、相性の良い者を『インフェルノ』に当てる。玄野先輩には氷牙と対戦させて、檜皮先輩には真霧と対峙させる。そのためには、まずは紫ノ宮の魔法発生条件を満たさなければならない。その条件は半径20メートル以内に入ることか紫ノ宮に触れること。触れていればどこからでも魔法が使用できる。だから紫ノ宮と接触する必要がある。
更にもう1つの重要条件がある。城ヶ峰とサシで対決しない。もしそうなれば、確実に負ける。例え真霧であっても、何の情報もないこちら側に勝算があるとは思えない。絶対に2人以上で向かわなければならない。そこさえなんとかなればNOAH破壊作戦は実行できる。
やるしかない。
電脳世界潜行開始。
まず俺達がしなければならないのは、『ブレイヴ・ハーツ』と『ダーククルセイダーズ』が接触することだ。他チームとの連絡手段はないため、誰かが接触を図らなければならない。いつもならオペライターとして恭介が居座っているが、今日は誰もいない。今はきっと蘇芳先輩と共に作戦を実行に移しているはずだ。
『こちら、『ブレイヴ・ハーツ』オペレーター。キャプテン応答求む』
俺が無線をオンにしていると、いないはずのオペレーターから話しかけられる。どういうことだ?
「こちら、大空正義。その声は恭介じゃない。……まさか、斎藤!?」
『そうだ。DBG同盟を組んでいたんだ。俺らに役目がないなんていう野暮はないだろ?
さぁ、登場人物は出揃った。鳳が一番速水と近い。鳳はそのまま直進だ』
『ラジャー。斎藤君のことを信じる!』
ここに来て、また最高の頼もしい仲間が1人加わった。これなら、いける!




