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BRAVE HEARTS  作者: 刹那翼
第4章 黄金郷の激闘
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終ノ型・千本桜 11/29

 いよいよ今日が『フォーチュン』とのリベンジマッチであり、俺の『エルドラード』初出陣。持てる力を最大限に発揮しなければ、負ける。メンバーは前に『フォーチュン』と闘った時と同じ俺と氷牙と椿。


「行くぞ、2人共。ブレイヴ・ハーツを胸に」


「おう」「はい」


 いつもとは、雰囲気が全く異なっていた。2人は(勿論、恭介と爽乃もだが)とても静かで落ち着いていたが、心は炎の如くメラメラと燃えていた。2人の目に闘志が滾っていたから、俺にはわかる。勿論、俺にも闘志が満ちている。勝ちたい。いや、勝たなければならない。その一心でここまで突き進んで来た。今の俺達なら、確実に勝てる。




 地形は、海浜。天候は曇り。今回の天気は特に戦闘に影響は無さそうだ。しかし、少し足場が悪い。


「よし、今回も同じ敵と対峙してくれ」


『ああ、勿論だ』『勿論です!』


 どうやら、氷牙は全く別の場所。椿は俺の視界に入っているため、すぐに合流できるだろう。これは都合が良い。しかし、椿がどうやら俺にジェスチャーをしている。後ろ……?

 後ろを振り向いた瞬間に、顔面を強く殴打される。これはかなりダメージを受けた。まさか、背後からスタートされるとは、嫌な立ち上がり。体技と言えば、盾道。椿のジェスチャーがなかったら、一発退場もあり得たかもしれない。


「俺だけじゃねえよ」


 俺は閃光(フラッシュ)で合間を取ろうとするが、目くらましが起きない。まさか、魔法無効化領域を使う無限!

 盾道は腕を振り上げ、俺に向かってゴリラパンチを決めようとする。しかし、相手も1人じゃないように俺も1人ではない。


十六夜イザヨイ吹雪フブキ


「ちぃっ!」


 盾道が氷魔法に右腕を拘束されないように、椿の剣の軌道スレスレで止める。しかし、椿の技はしっかり通っていた。右足を氷で固めていた。

 椿は自身最強の技のモーションに入る。


「月詠・変若水(をちみづ)


『氷刃三日月』で増した氷魔法の力で、更に盾道の両足を強く拘束する。そして、炎と氷の乱撃を浴びせる。変若水、それは若返りの水とされている。この技は、感覚を若返らせたように、攻撃がゆっくりと見える。これは氷魔法の特徴である鈍化を利用し、思考回路を鈍化させることで、動作をスローモーションに見せるという荒技。二刀流で何度も何度も斬りつけ、盾道を再起不能にする。


「さて、お前の方も覚悟は良いか、無限。

 大空流(つい)ノ型・千本桜」


「アンチマジック!!」


『七剣戟』の応用技。今回は九にも及ぶ剣を創出。そして、無限に向かって剣を飛ばす。無限に剣が刺さった瞬間、光剣を回転させる。99回にも及ぶダメージを与え、仕上げとして俺は『双龍円月』を無限の胸に突き刺す。まるで、満開の桜並木の花びらが風で舞うように、刹那に凄まじい攻撃が舞い起こる。


「何度も俺達に同じ手が通じると思ったら、大間違いだ。俺達は成長したんだ」


「そうか……。楽しめたよ、俺も」


 無限の魔法無効化領域に足を踏み入れることなく使用できる『千本桜』。正直な話、俺が苦手とするのは遠距離攻撃だ。特に剣術と体術は初心者で、光魔法と音魔法で間隙を狙って攻撃をしていただけだった。実質的に無限に負けたからこそ、生み出せた技だった。

 お前には感謝しているよ、無限。無限は技を受けているときこそ驚愕の表情を浮かべていたが、ポリゴンが四散するときは穏やかな顔つきをしていた。


「さぁ、油断は大敵ですよ」


「キャプテン!」


 ……何?氷牙が相手を担っていたはずの、十刹!?

 確実にやられる。完全にそう覚悟した。

 だが、俺もその瞬間、何が起こったのかさっぱりわからなかった。

 俺が戦闘不能になることなく、椿が目の前で消えた。椿は俺を守ったことを、数秒後に理解した。


「あら、狙いが外れてしまいましたわ。2度目は外しませんよ」


 俺に目掛けて、十刹が放った、悪魔の銃弾が螺旋を描く。

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