先生。またね、
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私は高校二年生。
好きな人は、学校の先生。
その先生は私のことを知らない
「「 あ!山田先生!!おはよう~ 」」
『 あ、こら!なにがおはよう~ですか!ございますですよ? 』
・・
先生は人気者でモテる。先生からも生徒からも
本気で先生に恋して、告白した生徒がいるって前に聞いたことがある。。
ドン
痛い…
誰かとぶつかった…?
「 あ!ごめんなさい!!大丈夫ですか?! …ってあれ?誰もいない? 」
確かにぶつかって相手もこけた気が…
まあ、いっか。
「『 織羽~? 大丈夫?なにしてるの?そんなところに座って 』」
この子は私の親友の 美夏ちゃん
なにしても美しい。とりあえずモテる。以前まで、先生が好きだったって言ってた
諦めてくれてよかった…美夏ちゃんになんか適うわけないもんね…
「 ううん~!! まって~ 」
普通の学校生活
でも、夜は普通の女子高生じゃない私。
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夜の11時
「 そろそろか… いってきます。」
私は一人暮らしで、親の知り合いのいとこのところで働かせてもらってる。
もちろん、心配性の親には内緒で。
カランカラン
[ あ、いつもより早いね。どうして? ]
この綺麗な人が店長の親の知り合いのいとこの真奈美さん。
「 ごめんなさい、ご飯食べさせてもらっていいですか? 」
たまに私はここで食べさせてもらう。
[ いいわよ。まっててね~ ]
ここのお店は、カフェの夜雰囲気みたいなところ。
私が働くのは夜の部。学生ってばれないように、化粧をしてる。
地毛が赤茶色で学校には黒スプレーをかけて行ってるけど、それも洗い落とす。
真奈美さんが言うには、学生には見えないし小悪魔みたいで好きよ。
嬉しくないけど都合がよかった。学校での私は嫌いだから。
このお店で働く理由は、お金がほしいと真奈美さんの手伝いをしたい事と、もう一つある。
先生が通ってること。
先生の仲のいい友達が、真奈美さんを好きで連れてこられるらしい。
それを聞いた私はすぐにこの店で働きたい。と言った
今日ももうすぐ来る時間。
来るのはいつも、12時45~1時の間。その時間から、朝の3時まで。
私は最近まで見てるだけでいい。って言って
お喋りには入らなかったけど
最近は、真奈美さんに連れられて行っている。
先生は全く気づかなくて安心した。
カランカラン
《 真奈美ちゃ~~ん??きたよ!! 》
このテンション高い人が真奈美さんを好きな人、高谷さん。21歳
『 いつもすみません… 』
先生の崩れない敬語が好き。
[ あら、いらっしゃい。 ]
私の夜ご飯をもって出てきた真奈美さん。
「 あ!ごめんなさい。ありがとうございます! 」
私の好きなオムライスだった。
『 オルハ、今から夜飯なんですか? 』
そうだよね、食べてないのおかしく思うよね。19歳って嘘ついてるけど
バイトしてるし、食べてないのは不思議なもの。
[ オルハはバイト長引いて、今なのよ ]
真奈美さんが上手くフォローしてくれた。
『 オルハ、隣いいですか? 』
オルハ。呼ばれる度に胸の鼓動が早くなる。
私の名前は織羽 おるは でも、先生に教えたのは、オルハ。偽者のオルハ...
「 あ、どうぞ 」
なにもないように、冷静に返事をする。
カタン 静かに音を立てて座る先生。
先生の名前をよべる幸せな時間。
「 山田さんは、先生のお仕事してるんですよね? 」
山田先生。先生は、私を知っていますか。織羽を…
『 そうですよ。生徒たちはとても可愛いです 』
そう言って微笑む先生は、とても綺麗で胸が張り裂けそうになった。
先生のその顔は生徒は生徒。そう言っているように見えて。
「 山田… 」
不意に言いかけて私は言葉を止めた。
『 はい?なんでしょうか? 』
不思議そうに首をかしげる。こんなときでも先生はかっこいい。
「 ううん、山田さんじゃなくて。山田織羽って子知ってる? 」
なんで聞いちゃったんだろう。私は慌てて取り消してもらおうと口をあけた瞬間___
『 山田?僕と同じ苗字ですか。それにオルハと同じ名前。 』
もう終わった。バレたかもしれない。
「 う、うん。」
『 知り合いか何かですか?すみません。まだ全員覚えれてなくて… 』
ばれてない?ほっとした。
「 うん。友達の妹と仲良くて、山田先生の学校かなって思いまして。 」
ほっとした一面、寂しかった。
『 オルハ。か… 素敵な名前ですね。』
そう言って微笑む。オルハ?織羽?どちらのことを言ったの?ねぇ、先生…
「 そう…ですね 」
『 オルハ。それ食べ終わったら時間ある?3時まで。』
え?
「 バイトなうですけど?? 」
[ いいわよ。空いてるわよ山田さん。]
「 え??? 」
なにがなんだか…
『 じゃ、借りてきます。』
はい?なにを?
グイ
手を引っ張られ立ち上がる。
『 行きましょうか 』
私の好きな敬語で、好きな笑顔で、私に微笑んでくれている。
嬉しかった。
そのまま手を握られ車に乗せられた。
「 あの…?どこへ行くのですか? 」
ニコニコして運転している先生に尋ねる。
『 秘密。 それと、二人のときくらい敬語やめてくれません? 』
え。
「 山田さんこそ。」
面白くなって二人で笑った。手をつないだまま。
『 ついたよ 』
それからは、好きな敬語が無くなった。でもそれもアリで一人で喜んだ。
ついたのは、海だった。
「 わああああ!!海!夜の海初めて!! 」
すごく綺麗だった。
『 子供かよ 』
クククと笑う先生は始めてで、また大きく胸をうった。
十分はしゃいだ後、二人で並んで座っていた。
『 オルハ? 』
優しく呼ぶ声が好き。
『 僕と付き合ってくれないか? 』
優しく話す先生が好き。…って、
「 え!? 」
『 僕ね、前から気になってて、どうして真奈美さんと一緒に来ないんだろ。って思ってた。
で、それを察してくれたのかわからないけど、真奈美さんが連れてきてくれたんだ。オルハを。
チャンスだって思った。見てのとおり可愛いし、性格も大好きだった。いつもの他人に対する
嘘の大人な性格より僕は、真奈美さんに見せる子供っぽいオルハに
気がつけば、惹かれていた。 』
先生の言っていることがよくわからなかった。
私が望んでいた欲しかった言葉なのに
どうしていいかわからなかった。
「 せ...んせ 山田さん。 ありがとう!!! 」
私は言いそうになった言葉を飲み込んで、立ち上がって大きな声で言った。
『 ほら、そういうところが好きなんだ 』
ビックリした後に 笑いながらそう言う先生。
やめて、笑わないで。付き合えないんだよ。生徒と先生だから。
オルハじゃないから。19歳じゃないから。
たくさん嘘をついてるから...
『 ねえ?他に好きな人いないんなら... ううん、いても僕を好きにさせるから
僕と付き合ってよ... オルハ。 好きなんだ。 』
やめてよ先生... そんなに言われたら...
「 す...き、、、 ずっと前から... ずっと見てた。 ずっと好きだった 」
でも、もうさよなら。ダメ。付き合ったりなんかしたら嘘がばれる...
嫌われたくない。好かれているままで離れたい...
『 やった!!!!! 』
え? なにが?なにに喜んでいるの先生?
『 じゃあ、いいんだね?僕とつきあってくれるんだね?? 』
え??
「 声に... 出てました...? 」
『 うん! 』
そう笑顔でいい私を抱きしめる先生。
やってしまった。そう思いつつこのままでいい。そう思う私もどこかにいた。
それから、バイト以外にも会う日はできた。
先生は学校があるからって土日でいいかと聞かれた
私も学校があるから、OKした。
私もバイトあるから。っと...。
学校では相変わらず普通の毎日だった。
一つを除いて。
それは、先生。
先生が話しかけてくるようになった。
嬉しいけど嬉しくない
ばれないように必死だった。
声でばれないか。顔でばれないか。
不安だったけど、織羽を気にしてくれたのはすごく嬉しかった。
『 織羽さん 』
名前はさん付け。
「 はい。先生? 」
私もばれないように先生。と山田をつけないようにしている。
先生の顔が近づいてきて口元が耳のところへきた。
私は胸の鼓動が早くなるのに気づいてたけど、抑えた。
『 明日。オルハに会うんだ。 』
いつも私に話す内容はオルハのこと。
嬉しそうに。オルハしか見たことない顔で。生徒には見せない顔で。
いつもいつも、胸が張り裂けそうになる。
私なのに私じゃない。
織羽は、オルハに嫉妬して。
オルハは織羽に嫉妬して…
「 そうなんですか!よかったですね。 」
私は一番の笑顔で言った。
そして思った、終わらさなきゃ。
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『 オルハ 』
今日が最後のオルハ。 オルハは織羽には戻れない。だから消えるの。
織羽は一人なの。
「 やまだくん 」
『 久しぶり。会いたかった。 』
そう強く抱きしめてキスをしてくれる先生。
初めての恋もキスも
全部、先生が教えてくれた。。。
できれば、ずっとオルハのままで、
あなたの傍にいたい。あなたの隣で笑っていたい。
「 私もだよ やまだくん 」
今日一日だけ幸せをください____
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『 今日は楽しかった?? 』
いつも聞いてくれる彼。
「 うん。とっても。 」
『 よかった。じゃあ、またね 』
家の前。送ってもらうのもこれが最後。
「 山田くん! 」
最後まで打ち明けない。
『 ん? 』
「 大好き。大好き!! 」
驚く彼。でもすぐ笑顔になって、
『 僕のほうが好きだよ 』
大好きな笑顔でそう言うんだ。
「 だからね... だから、別れよう ! さよならしよう ! 」
泣きながら笑顔な私におどいてるのか
別れようって言われたことにおどろいてるのか
または、両方なのか。
『 え、まって、なんで? 』
降りた階段を上ってくる先生。
「 嘘ついてたの。私、19歳じゃない! 」
『 え。 で、でもそれくらい僕気にしないよ。だから別れるなんて... 』
ごめんね先生。 オルハは織羽を守りたい。今ここで打ち明けたら
オルハが羨む、織羽が消えちゃう。消えるのはオルハだけでいい。
「 ごめん、山田くん... すごく好き。大好き。 」
『 じゃあ、なんでっ... 』
泣きそうな先生。この顔は始めてみたなぁ。
まだまだ見ていたい。なんて...
「 帰って。また会える絶対。会いに行くから。二年。二年待ってて。
全部言うから。 二年後に。 」
二年。二年後に私は卒業する。
その時まで先生がオルハを覚えていてくれたら。
「 山田くん。大好きだったよ。ごめんね。またね___ 」
織羽、がんばってね。
わかりにくい感じになってしまいました。すみません
バリバリの初心者。こてからもがんばります。