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ラスト人類私understand世界の危機


 あまりに長くなりすぎたのですいません、ダンジョン作成は次回に持ち越しです。



「では、この世界についてお話いたしましょうか」


 ナビ君から話を聞いて頭が痛くなった私が少し休憩したいと言って爆睡。


 ナビ君に拳骨げんこつで起こされて今に至る。


「乙女を殴るなんてひどいと思わないの?」

「……ぐ……っ! こんな時だけ可愛い顔をしてもボクは怯みませんよ」

「……チッ」

「その舌打ちはわざと聞こえるようにやってるんですね? そうですね?」

「で、何の話だっけ。さっきの説明と拳骨で私はもう頭が痛いんだけど」

「ええ、もうスルーしますね。

 まずこの世界ですが、かなりピンチです」

「うん、なんとなくわかるよ。人間が絶滅しかけてるから」

「はい、そのせいで、今、この世界を守る生命体はいませんね? 地上に生命体が存在しませんので」

「私は?」

「あなたは不死身の身体を手に入れた時点で生命体ではありません。人間よりも少し神に近い存在、それがあなたです」

「うん、それで?」


 なんか私が大変なことになっているのはわかったので、話の続きを促す。


「もしあなたがどこかの国の王様で、自分の領土をもっと広げたいとき、同じ環境なら防御が手薄な国と防御が万全な国と、どちらを侵略しますか?」

「もちろん、防御が万全な国でしょ」

「いやいや。普通は手薄な方を狙うでしょう」

「だってさー、燃えるじゃん」


 そう、まるで――


          ☆☆☆


 私が高校の時に行っていた全校生徒(共学だけど対象は女の子のみ)百合っ娘化計画が終盤へと近づいていたときのことだ。私の学校に、證道寺光莉とうどうじひかりという女の子が転校してきた。

 ハーフで金髪碧眼巨乳、さらに顔の造作も完璧とあらば、私が狙わないわけがない。

 当時着手していた残り二割の地味生徒たちを華々しく高校生デビューさせてから百合の道へ叩き込む作戦はとりあえずほっぽっておいて、光莉を攻略することにした。


 しかし、光莉のガードは固かった。

 彼女は常に周りに男をはべらせていて、私が近寄るスキがなかったのだ。

 しかも、家が金持ち、勉強も運動もでき、見目麗しいとかいうなんて八方美人! な感じだったので、私の攻略は頓挫しかけた。

 しかし、簡単な地味っ娘改造計画に逃げ帰らず光莉攻略を続けたのには理由がある。


 そう、燃えるから、だ。


          ☆☆☆


「あなたの過去はよくわかりましたが、今の話に関係はないので、とりあえずスルーしますね」

「今光莉はどこら辺の空を飛んでるんだろう」


 あ、別に死んでないよ?

 ちゃんと逃げ延びてD.F.S.の船で空を飛んでるだけだから。


「で、異なる空間軸にある世界――異世界は、この世界に目を付け、この世界を我が物にせんと躍起になっています」

「大変だね」

「ええ、大変です。が、他人事ではありませんよ。あなたには、この世界を守ってもらうのですから」

「あー、話の流れからそうなんじゃないかなとは思ってたものの、やっぱりかー」

「そうです」


 でも、世界を守るっていったって、どうしたら守れて、どうしたら守れないの?


「ええ、まず各世界には“核”と呼ばれる何かがあります。ある世界では宝石だったり、ある世界では人間だったり、またある世界ではハサミだったり、またある世界では拳銃だったり」


 最初から思ってたけど、私の心の中を読むなら、私しゃべる必要なくない?


「ええ、大して言葉に意味はありません。

 で、世界の“核”は、壊せばその世界は崩壊し、所持すればその世界は自分の所有物になり、つまり“核”を持っていればその“核”がある世界の“神”になれます。

 ここまではいいですか?」

「OKでーす」


 つまり、この世界の“核”とやらを異世界の侵略者から守ればいいわけだ。


「そういうことです。

 で、この世界の核ですが、ボクです」

「は?」

「ボクが、この世界の“核”です」


 おおぅ、ナビくんが私の中で“核”くんにグレードアップ(?)した。


「じゃあさ、私が“核”くんを、今ここで殺せば、この世界は壊れるの?」

「壊れる、というよりは崩壊します。“核”が壊れた瞬間にこの世界は何もない“無”に帰るのです」

「じゃー、私は“核”くんを守ればいいわけだね」

「そうです、ボクを守ってください」


 守ってもらう立場なのに、偉そうだね、とは思うものの、口には出さない。


「あの、心の声は全部聞こえるんですけど」

「乙女の敵っ!」


 とりあえず『建造物創造ダンジョンクリエイト』で作った落とし穴に落としておいた。


          ☆☆☆


「さて、では、ダンジョンを作りたいと思います」

「いえー!」

「いや、合いの手はいいので」

「うん? うん」

「まずは、異世界から敵が攻めてくると説明しましたね?」

「うん」

「そして、あなたは侵略者から“核”であるボクを守らなければならない。そのためには、どうするのが一番良いと思いますか」

「“核”くんを要塞の中に幽閉する!」

「言い方はアレですけど、大体あってます」

「やたっ!」

「どうしたんですか、さっきからハイテンションで」

「説明が終わったし、今から実践っぽいし。ならテンションは上がるでしょう!」

「はぁ、まあ今から実践ですけどね」


 私は実践の方が好きだ。

 高校で女の子を囲ったあとも、ずっと実践ばっかしてたし。やだこれ卑猥!


「だから、心の声は聞こえてるんですって」

「乙女の敵っ!」

「二度と同じ手は――」


 金ダライを頭上に落としておいた。

 このあたりはもうダンジョン化してあるのさ。つまり私の手のひらの中!


「ん、ん。では、実際にダンジョンを作ってみましょうか。

 まず、拠点となる家を作ります。『建造物創造ダンジョンクリエイト・拠点』と宣言してください」

「もうできてるよ。『建造物創造』はもともと私のだし」

「では、そこを拠点としてダンジョンを作りますので、とりあえず中に移動しましょう」


          ☆☆☆


「あれ? なんかいつもと違うね」

「それは、魔王化して建造物がダンジョンとしての役割を得たからでしょう」


 そこそこな値段のお金を出してやっと借りることができるような家を作った。

 なぜか二階が作れなかったので、平屋だけど。

 外観は超日本家屋。もうそれこそ頭に定冠詞『ザ』ってつくくらいの典型的な日本家屋。作った理由は、畳が好きだから。フローリングだと、ベッドじゃないとできないし……。おっと、口(?)を滑らした。案の定、“核”くんは私をジト目で見ている。う、うむ。

 中に入ると、部屋が三つ。

 一つは寝室。

 もう一つはなんだろう、リビング兼ダイニング兼キッチン? ここだけはちみつ色の木の板が美しいフローリング。

 もう一つはなんだろう、書斎? なんかそんな感じ。違い棚にふすまに障子に……。あ、あれだ、書院造! かっけー!


「ここで、主にダンジョンを作ることができます。『生物創造モンスタークリエイト』もここで行います。なお、創造クリエイト系スキルは、拠点の中でしか使用できませんので気をつけてください」

「うん、じゃあ、ここで『建造物創造』したらいいんだよね?」

「はい」

「『建造物創造』」


 後ろに入口(襖)があって、正面に違い棚、障子、右手に押入れ、そして左手の壁に方眼紙みたいなのが出現する。当然浮いてる。本気でやるときの『建造物創造』でも似たようなのが出るので、あまり驚かない。

 ただ、私の出す方眼紙とは違い、とにかく大きい。

 壁一面が方眼で埋まっている。私の出すのの800倍位ある気がする。ひええ。

 左上端には『第一階層』の文字。それ以外は真っ白、何も書いていない。


「方眼に触れてください」


 言われるままに、触る。

 すると、眼前に『情報閲覧パラメータメニュー』で表示されたのと似たような表示枠が出現する。

 うん、なんかあんまり驚かなくなったぞ。


「で、これをどうしたらいいの?」


 表示枠は上から、

 ・モンスター作成

 ・ダンジョン作成

 ・ダンジョン部屋編集

 ・トラップ作成・配置

 ・休憩所編集・設定

 ・モンスター情報

 ・ダンジョン情報

 となっている。


「まずは、ダンジョンを作成しましょうか」


==========


 菱川ひしかわ夏希なつき 19 ♀ 『高貴なる百合の女王』Lv1


HP1690/1690

MP1920/1920

AP1450/1450

 

筋力    72

器用度   29

素早さ   91 

知力    89

精神力  172

運気    16


アクティブスキル(任意で発動)

建造物創造ダンジョンクリエイト』『生物創造モンスタークリエイト』『道具創造アイテムクリエイト』『情報閲覧パラメータメニュー

パッシブスキル(常に発動)

『魔王化』

固有スキル(本人が編み出したスキル)

『女の子スカウター』


【称号】

《魔王》NEW《世界の守護者》NEW《日本家屋の主》NEW《建造物主ダンジョンマスター

【二つ名】

現在二つ名はありません


==========


 こっから先は定期的に更新は無理……っぽいです。


 だから、投稿したら活動報告に書き込みます。

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