第1章 第7話 ファイの村の城塞化
転移8日目 ファイの村
翌日、修理もなんとか終わり、1日をゆっくりした。
村外れのテントは、リョカの家の近くだった事も有り、修理中はリョカが世話をしてくれた。
今日は、ゆっくりする為、ボックス内で、体を洗ったり、硬革鎧の下に着る服を洗濯していると、リョカが来た。
村長が呼んでいるそうで、村長の所に行ってみた。
「セイヤさん、ありがとうございました! お疲れ様でした。」
「こちらも、お買い上げ、ありがとうございました。 こちらが、昨日の装備品で、修理できた物です。」
「おぉ、ありがとう! 助かる!」
「食事の準備をしているので、食べていって下さい。 セイヤさんのお陰で、なんとか村の防衛力を上げる事が出来ました。」
「後は、武器の取り扱いの訓練と、訓練の為の討伐で、村の周りの魔物の数を減らす事になります。 領都に戻ったら、回復ポーション等の仕入をしておきます! 村の周りに壁を建てたいと思いますが、どの辺が良いでしょうか?」
「壁? 城壁みたいな物か? 其は助かる!! 急いで、皆と相談する!」
「周りの畑等は無理でも、人命だけでも守れる様に、どの辺が良いか考えて下さい!」
「ありがたい! 夕方迄に、皆に聞いておく。」
「街道側に、馬車が通れる程の間隔を空け、馬車の向きを変えられる間隔で、道の前に隔壁を設ければ、突撃してきた魔物を止められます。 少し使いづらくなりますが… 門を作ったりすれば、隔壁を外す事も出来ますし」
「先ずは、安全だな! 皆に云っておく。」
セイヤは、テントに戻り、ボックス内に入って、解体した魔物の内臓・食用にならない魔物肉・討伐部位を取った頭等、不要な部分をクラウドに吸収させていった。
其により、クラウドがだんだん大きくなってきた。
ステータス
名前 :クラウド
年齢 :0歳
職業 :スライム
レベル :9(4UP)
種族 :スライム 性別無し
称号 :
HP(体力) :58(32UP)
MP(魔力) :23(12UP)
PW :20(12UP)
ST :20(12UP)
IN :8(4UP)
DEX :9(4UP)
SPE :9(4UP)
VIT :9(4UP)
LUK :5(2UP)
スキル :暴食(固有スキル)
:吸収(B)UP
:消化(B)UP
:打撃耐性
クラウドが、レベル9に上がり、なんとかスライム位とは戦える程に成長してきた。
テントに戻り、少し村の周りを見て歩くと、村長と数人の村人が、村の周りに木の杭で目印を立て始めていた。
夕方になり、またリョカが呼びにきた。
街道側に行くと、村長と数人の村人が待っていた。
「この、目印沿いに、壁を建ててもらえると助かる。」
「高さは、3m位でいいだろう! 村で四隅に5m位の櫓を建てるので、防衛にバッチリだろう!」
セイヤは、5m間隔位の木の杭の外側に、幅1m・高さ3m位の外壁を建てていった。
「はい! わかりました こんな感じの外壁でいいですか?」
村の入口を4ヶ所作り、後は周りを外壁で囲っていく。
入口の内側に、馬車が迂回できる程の間隔を空けて、隔壁を建てておいた。
村は、外壁により防衛力が格段に高くなった。
村長から、お礼として、グレーウルフの牙5・革3・グリーンウルフの革5を戴いた。
「明日から、森に入って、魔物を少し間引いておきます。 僕の、レベル上げと、仕入も兼ねて」
「なんと!! 助かる! 村人の方でも、少し間引きをしようとした所だった。」
村長は、大変喜び、村人の方は、草原側の討伐に出る事に決まった。
村外れのテントに戻ると、リョカが喜んでおり
「セイヤさん、村の為に、いろいろありがとうございました! これ、夕食にどうぞ!!」
リョカは、手料理を運んでくれていて
「ありがとうございます! 遠慮なくいただきます!」
セイヤは食事を受け取り、リョカの手料理を食べてみた。
「これはうまい!!! リョカさん、お料理が上手ですねぇ!」
リョカは、ニコッとして、少し顔を赤らめた。
「明日から少し、森の中で魔物の討伐をしてきます。」
「セイヤさん、気を付けて行ってきて下さい。」
「はい! また、リョカさんの手料理を食べる為に、頑張って沢山討伐してきます!」
「ヤダッ、セイヤさんたら恥ずかしい」
リョカは、さっきより、もっと紅くなって、走って行ってしまった。
食べ終わった後、ボックス内で器を洗い、テントの外に置いておいた。
ボックス内に入り、ウルフの革鎧・兜・靴のセットを2組程作り、体を洗って、魔法の練習をし、寝る事にした。
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転移9日目 ファイの村
翌朝、テントから出ると、器は片付けられていた。
テントを畳んでいると、リョカさんが顔を出した。
「リョカさん、おはようございます!」
「セイヤさん、おはようございます! 気を付けて行ってきて下さい!」
「ありがとう! 気を付けて、頑張ってきます!
村に戻る迄が、討伐ですので」
「森の中の洞窟を、中心に、少し長く討伐してきますので、心配しないで下さい。」
村に心配させない様に、長く討伐に出る事を伝えた。
テントを畳み終わったセイヤは、背負い袋にテントを入れ、背負って村を出ていった。
セイヤは、森の洞窟を起点として、周りの魔物を討伐していこうと考えていた。
途中、ホーンラビット3・ゴブリン5・コボルト2を狩り、有用な植物を採取しながら洞窟迄着いた。
洞窟の前に、前回の様に穴を掘り、洞窟の入口を塞いでいた岩を退かし、入れる状態にした。
ゴブリン・コボルト・ホーンラビットは、魔法を使わず倒せる様になっていた。
洞窟内を拡張し、村人が森の討伐の拠点に出来る様に整備した。
奥に薪置き場、手前に6人位寝る為のスペース、入口の近くの右に竈門、左に火を焚くスペース、火を炊くスペースの左に通路を作り、奥に穴を掘りトイレスペースにし、臭いが来ない様に空気穴を開けた。
薪置き場、寝るスペースにも、空気穴を開け、充分な酸素を取り込める様にしておいた。
入口に、扉を付けられる様に改造し、前に岩を置いて外に出た。
森を探索しながら、魔物避けになる植物を探しながら、討伐を進めると、2本見つけた所で、根ごとボックス内に入れておいた。
夕方、洞窟に戻り、洞窟の左右に魔物避けの植物を植えて、洞窟前の岩をボックス内に撤去した。
採取した野菜や、ホーンラビットの肉で、炒め物を作り、ホーンラビットでステーキの様な物を作り、果物をデザートにした食事で、夕食にした。
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ステータス
名前 :東村聖夜 (セイヤ)
年齢 :15
職業 :召喚士・魔術士
レベル :6(2UP)
種族 :人間 ♂
称号 :
HP(体力) :115(40UP)
MP(魔力) :125(44UP)
PW(力) :90(30UP)
ST (スタミナ):90(30UP)
IN(知恵) :115(40UP)
DEX(器用さ) :115(40UP)
SPE(素早さ) :90(30UP)
VIT(耐久力) :115(40UP)
LUK(運) :Max(限界突破)
SP :20(20UP)
スキル :アイテムボックス(固有スキル)
:召喚術(固有スキル)(隠)
:鑑定眼(固有スキル)(隠)
:経験値倍加(隠)
:成長率倍加(隠)
:経験値共有化(隠)
:スキルポイント倍加(隠)
:地図(C) UP
:健康(C) UP
:隠蔽(A)(隠) UP
:使役(D)(隠) UP
:目利き(E) NEW・UP
:鍛造(D) NEW・2UP
:剣術(B) 2UP
:杖・棒術(D) UP
:解体(C) UP
:闇魔法(C) UP
:土魔法(C) UP
:水魔法(E) NEW・UP
加護 :■□◆▶◇○
装備 :頭 :ウルフの硬革兜(D)
:上着 :ウルフの硬革鎧(上)(D)
:下履 :ウルフの硬革鎧(下)(D)
:靴 :ウルフの硬革ブーツ(D)
:マント:闇夜のマント(D)
:手 :ショートソード(D)
: :トレントの杖(D)
: :硬い木棒(D)
: :普通の槍(D)
セイヤは、レベルが2上がり、《気配察知》・《隠密》・《木魔法》・《危険察知》を取得した。
次に必要なスキルを、《風魔法》・《火魔法》・《雷魔法》・《薬学》として計画した。
ボックス内に入り、ウルフの革鎧・兜・靴を作っていくと、ランクが上がり、(D)の物が出来る様になった。
この晩は2組づつ作り、体を洗い、魔法の練習をしていった。
そして、洞窟の方に戻り、《木魔法》で扉を作り、洞窟の入口に扉を付けた。
《木魔法》で作った木は、薪にする為、洞窟の前に出し、乾燥させていった。
全てを終わらせ、寝る事にした。