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至福の紅茶時間  作者: 夏風邪
プロローグ
1/9

日常のはじまり




 暖かな日差しが差し込むウッド調の店内。

 天井から吊るされた暖色照明はどこか懐かしさのある空間をつくり上げる。

 気分によって変える店内BGMだが、今日はジャズピアノの日だ。耳に入ってくる緩いテンポがなんとも心地よい。


 もうそろそろ時間かと時計を確認し、ブラックボードを持って店先に出る。


「うわ、暑っ…」


 そろそろ春も終わり、暖かいから暑いへと移り変わりそうな今日この頃。


 これからの季節には冷たい飲み物もいいけれど、やはりアイスが映える。

 スプーンで掬って口に入れた瞬間のあの冷んやりした優しい甘みと鼻から抜ける豊かな香りがたまらない。


 さて、今年の夏は何で乗り切ろうか。


 梅かミントか柑橘類か。お茶系もいい。

 ミルク感たっぷりな濃厚系も捨てがたい。早速今夜にでも試作してみようか。


「おい、時間だ」

「ああうん。じゃあ開けよっか」


 どうやらアイスの無限大の可能性に思いを馳せ過ぎていたようだ。

 店内から催促の声が掛かったので手早く店構えを整え、プレートを『OPEN』に変える。


「さてさて皆の衆、本日ものんびり頑張りますかね」

「ああ」

「うっす」


 それぞれが持ち場につき、今日も今日とて一日が始まる。



 ───カランカラン。



 軽快なベルの音とともに早速本日一人目のお客様が来店を告げた。


「いらっしゃいませ」


 ようこそ、甘味と至福の空間へ。



 ◇ ◇ ◇



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