まずは少年について説明しようその2
中学生になった少年はもう手が付けられません。
入学式には
金髪にアフリカの部族の様な大きなピアス、
キ●ィちゃんのトランクスにキ●ィちゃんの健康サンダル。
90年代後半に既に絶滅危惧種だった
田舎ヤンキーの完成です。
尾崎豊の歌の様な中学校生活を過ごす少年は
いつも何故か孤独でした。
ヤンキー漫画では仲間達はみんな仲良く青春をしてるのに
少年は心から笑える友人が居ませんでした。
同じ格好の人種の仲間達と常に一緒に居るのに楽しくありません。
でも孤独を感じたくなくてずっと一緒に居ました。
孤独で心が満たされないので
少年はシンナーを吸い始めました。
シンナーやマリファナをしている時だけ孤独を忘れられたので
ずっとシンナーとマリファナを吸い続けました。
そしたら同じ格好の人達も少年から離れていきました。
少年は孤独を感じたく、いや実感したくないので
今度はシンナーとマリファナをずっと吸う歳の離れた人達と一緒に居る様になりました。
常に何人もの人と一緒に行動するのに
どんどん孤独は増していきます。
孤独は嫌。
嫌で嫌で仕方がありませんでした。
だから昼も夜も
歳の離れたシンナーとマリファナを吸う人と過ごしました。
少年はその人達が
自分を大切に思っていない事を知っていました。
その人達も少年と同様
孤独だから誰かと一緒に居たいだけ。
みんな自分と一緒に居てくれたら
誰でも良かったのです。
そんな日々を一年半程過ごした頃、
少年が中学2年生の夏に
少年の家にコーギーがやって来ました。