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弱点

 最後の南京錠を外したものの、この槍をどう使えばいいのか、分からない。


「リザと連絡を取りたいけど……」


 リザは無事なのか?

その時だった。

おばさんのスマホに、着信が入った。

慌てて通話に出る。


「リザ?!」


「……よお」


 知らない声だ。

低い、男の声。

もしかしたら、さっきの赤髪の仲間かもだ。

嫌な予感がする。


「お前の相方を捕まえた。 名前は、リザ、だったか。 お前の持っている携帯の番号を吐かせて、今かけている」


 ……連中、催眠で他人を操る鎌を持っている。

それで、聞き出したのかもしれない。


「リザは、どこだ!」


「安心しろ、すぐに会わせてやるさ。 面白いものを見せてやる。 お前が潜んでいる街の中央広場、そこで明日の朝6時に落ち合おう。 ちなみに、前にこちらに乗り込んで来たお前の育ての親の死神には頼らないことだ」


 ブツ、とスマホが切れた。

朝6時とか、起きれるかな……

とか、そんなのはどうでもいい。

育て親の死神には頼らない方がいいだって?

それって、おばさんのことだよな……


「どういうことだよ!」


 相手は、僕を動揺させるために、そんなことを言ったのか?

でも、本当にそうだとしたら、もうおばさんは殺されてるかも……


「槍の封印は解けてんだろ。 だったら、勝てるって」


 トオルさんが余裕余裕とそんなことを言ったが、僕はこの槍の使い方を知らない。


「今からスターさんに会いに行くのだって……」

 

 もう、時間がない。

迂闊に外をうろつけば、警察に捕まる可能性だってある。

何とかして、この槍の使い方を調べないと。


「……ちょっと、寝室借ります」


「え、ちょっ」


 僕は、ロキさんを押しのけ、ベッドインした。

目を閉じる。

布団をかぶると、すぐにウトウトして、僕は夢の中へと誘われた。











 ここは、ロキさんの家だ。

ベッドから起き上がると、椅子にマイクが座っていた。


「賭けだったけど…… 来てくれたね」


 マイクは、夢の中を行き来することができる。


「槍の封印を解いたか。 槍の使い方は、俺がリザに会いに行って、聞き出してくる。 少し、待っていろ」


 マイクが扉から出ていくと、すぐに戻って来た。


「その槍の使い方が分かった」


 ……はやっ!

そんな簡単でいいの、と僕は思った。


「その槍は、相手の苦手なものを具現化する槍。 具現化の条件としては、相手の好きなもの、嫌いなものをこちらが知る必要があるが、俺はそれを知っている。 いいか、ガーゴイルの好物は、カレーだ。 そして、苦手なものはブルーベリー。 前に喫茶店で出した、ブルーベリーカレーがそれだ。 ガーゴイルの奴らは、ロズウェルの名物がそれだと勘違いして、街から出ていったんだ」


 ……そういえば、サンクもカレー好きだったな。

槍のことを聞いて、僕は目を覚ました。


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