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ブルーベリー・ストーリー  作者: oga
トオル編
21/35

覚悟

 どうしたらいい!?

こんな展開になるなんて……

アクセルを踏み込んで逃げるしかないか?

でも、もうガソリンが空だ。

逃げられない。


 パニックに陥っている状態で、もう一人の警察がこちらに向かってきた。

銃を持っている。


「手を上げろっ」


 警察が、窓から銃を向ける。

ガアン、という音。

リボルバーの最後の弾丸を、リザが発射した。


「くっ……」


 警察の左胸辺りに命中し、悶絶。

もう、めちゃくちゃだ。

僕は、車から降りて、ハッチから槍を取り出した。

槍を握り締め、天に掲げる。

そして、


「ウオオオオーーーッ」


 膝を折って、突っ伏している警察に、背後から槍を突き立てた。

警察官の動きが、止まる。

槍を引き抜くと、反動で尻餅を着いた。


「う、うわあああっ」


 思わず、槍を投げ捨てる。

動悸がして、吐きそうだ……

立ち上がるも、その場で嘔吐いた。


「うぷっ……」


 口に手を当てて、吐き気を堪える。

目に涙が溜まった。


「ウォーリー、逃げるのよ」


 リザに手を引かれる。


「ガソリンが、無い」


「アレよ」


 リザは、パトカーを指差した。

……そうか。

この状況で、よくそんな判断が出来るな、と思ったが、僕らはパトカーに乗り込んだ。








 パトカーにはガソリンがたっぷり入っている。

近くの駅までやって来ると、車を乗り捨てた。

リザが近くの店で適当な食料を購入し、その袋を槍の切っ先にかぶせる。


「ここからは、別々に行動した方がいい」


 さっきの警察官は応援を要請する際、カップル、というワードを使っていた。

だから、2人でいるのは危険かも知れない。

それに、別行動にはもう一つ、理由があった。


「リザ、スターって人の所に向かって欲しいんだ」


 おばさん曰く、そのスターって人は、死者を呼び出すことが出来るらしい。

それで、僕の両親を呼び出して、この槍の使い方を聞くことができる。

それを、リザに説明した。

スマホから、スターと連絡を取り、アポを取る。


「行き先は、真逆みたいだ」


「……なら、ここでしばらくお別れね」


 一寸先は、闇だ。

人生、どうなるか分からない。

つい30分前まで、リザと一緒に旅を続けると思っていたのに……

リザは、財布を取り出して、中身を折半した。


「丁度、50マネーずつ。 サンクがリッチで良かったわね」


 確かに、これだけあれば一ヶ月は凌げるだろうか。


「もう後には引けないんだから、覚悟、決めなさいよね」


 リザはそう言って、列車のホームへと向かった。






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