冬の定番。暖かい『こたつ』で楽しくすごそう。
次の話になります。
読めばわかります。としか書けないです。
でわ。。。
皆さま相変わらず寒い日が続いて、正直やんなっちゃってませんか?
ななこです。
なんかね、この日記に感想書いてくれたり評価をしてくれた可笑しな人もいたようだし、割と読んでる人もコメントくれた有り難い方もいるようだから、あたしからのお礼と云っちゃなんだけど、次はこの日記をのせてあげますね。感謝してくれてもいいのよ。
ブクマも欲しいからね♪
とっても身勝手な言葉を口にしながら、見た目少女のモノはクスクス皆様の方に向いて笑っている。
でね、話は変わるんだけどね。今年の冬はいつもより寒いとか『人間』どもはよく言ってるけど、あれ、なんなのかしらね。
冬が寒いのは当り前じゃない。日本は縦に細長いから地域ごとに違いがあるかも知れないけど、正直この会話には毎回うんざりしちゃうのよね。バカじゃないの?
て、あたし思ってるんだけど皆さまはどう思うかしら?それでもこんな意味ない会話続けるのかしら?
でもでも、そんな話はいまのあたしにはどうでもいいの。だってあたし今、冬の定番『こたつ』に入ってぬっくぬくなんだから♪ でもだからって、みんなの誰も入れたげないんだからね♪
でもね、あんまり温いんだからって『こたつ』に甘やかされるんじゃないわよ。あと、『こたつ』の中に洗濯もの放り込んで乾かしてもダメなんだからね。家、燃えて皆がローストされてもあたし知らないんだから♪
うふふふふ♪っと少女はひとしきり笑い、『こたつ』の上に置かれていた柑橘類を一つ手に取って剥き始めた。
『こたつ』っていったらやっぱこれじゃない?あまーい蜜柑♪
でもね、あたしは普通の温州蜜柑じゃなくてデコポンが大好きなのよ。夏なら冷凍した蜜柑がいいんだけれど、いま冬じゃない。しかも厳冬。だったらやっぱりデコポンの出番じゃないかしら、ちょっと高いけど手で剥けるしとっても甘いのよ♪
そう言って少女はパクリ、ひと房のデコポンの実をポイっと口に放り込んだ。
うーん♪おいしい♪最高よあなた、最高だわ♪♪
廃工場の内部を照らす水銀灯の明かりに剥いたデコポンをかざし、少女はうっとりしている。
あらあらそうそう、剥けてるで思い出したわ。この暖かいあたしの『こたつ』とはチョットだけ違うんだけど、ある可愛い女の子の依頼主から頼まれて、毎年冬になると作ってる『炬燵』があるんだけど、みんな見たくはないかしら。
そう言って彼女は、廃工場の一角に設えられた直敷きの六畳の畳の上で、暖かい『こたつ』に入ったまま寝そべってくるっと転がり、幾つか置かれてあるリモコンスイッチの一つを取り『ON』を押した。
ガラガラガラガラ…。パシャッ!!
廃工場のベニヤ材に囲まれていた端の角、そのベニヤ材が全て捲き上げられ一等明るい照明で照らし出された空間。
あははっ!あはははは♪見て見て♪今年の出来はすっごくイイのよ!!
少女が腹を抱えて爆笑しながら『こたつ』の中で転げまわって指差したあの一角には、首から股間まで完全に皮を裂かれ纏められて上に吊るされ、内臓も落ちないように手術用の糸で固定されて剥き出しにされた太った若い男が、拘束具代わりの木目も鮮やかに美しい四つ足の机上に結び付けられた、丸裸で四つん這いの姿で微動だにせず、すっと佇んでいたのだ。
「あはははは!ああ~ん♪もう見る度に笑いが止まらない♪いやになっちゃうくらいにすっごく滑稽な代物だわ!あははは♪」
再び少女は転がって笑い、ついには『こたつ』から転がり出てしまった。
「あ~ん♪寒いし可笑しい♪ところでみんなどうかしら。あのキモイあたしの傑作は?おかしいでしょ♪それとアレね、みんなには解るかしら?アレの正確な名前がわかったら、あたしにこっそり教えてね♪」
少女は笑い収めて『こたつ』に戻り、そうして皆様に向き直って目を瞑り、聞き耳を立てるそぶりをした。
うふふふ♪解った〝人間〟も、わからなかった〝人間〟もいたようだけど、それはそれとして正解を教えるね♪
そうして少女は手を伸ばし、今度は違うリモコンのスイッチを押した。
バサッ。
上に纏められていた男の皮が、まるで柔らかい布団の様に彼の手足に覆いかぶさって、剥きだされた内臓をも覆い隠した。
「どう分かったかしら?これはね幼いころロリコンに酷い目にあわされた女の子から依頼されてあたしが作った『人間炬燵』っていう完全無電化の製品よ♪どう肉厚で人肌で、とってもあったかそうでしょ♪」
自分が制作した『人間炬燵』の姿にうっとりして眼を細め、ひどく満足げな様子だ。
『あの〝人間〟もね、ロリコンなのよ。でもね、ロリコンてイメージだけど太っててキモくて見た目からヤバそうって思うじゃない?あたしもそう思って探してたんだけど、実際はそうじゃないのよね』
クルっともう一個剥いたデコポンの一片を頬張りながら少女は、自らが体験した皆様に貴重な情報を伝える。
「町に出てあたしの幼力でいろんな〝人間〟に誘いをかけたんだけど、寄ってくんのは所謂〝ご立派な社会人〟ばっかりでね、あたしが欲しかった、やたらめったら太ってキモイ感満載の『逸材』にはなかなか御目にかかれなかったのよ。ホント、苦労するわ、毎年ね♪」
世の中に蔓延する『誤った情報』を発信し終えた少女は、世の中どうなってんのよ!と云った表情で頬杖を付き、溜息交じりにパクリとまたデコポンを頬張った。
まあね、それはそれとして引っかかった連中はそのうち太って貰って〝人間炬燵〟になってもらう予定だからいいんだけどね♪
彼女の目線の先には、十人の男女が〝ピザ人間〟予定者に混じり鉄柱にくくられて蠢いている。
でもね、依頼者が喜んでくれて大金くれるんならあたしは文句言わないんだけどさ。でもあれよあれ、止血のやり方や皮の捌き方、それに痛さを感じさせない催眠術の仕方何て覚えちゃってさ、あたしいったい何者なのって思っちゃうのよね。
でもまあ、すっごい大金が手に入るからやるんだけどね。それにね、あんまりな境遇と恐怖に引きつる〝人間〟の姿も見れるし可笑しいからもあるんだけどね♪
カン☆コーン♪♪
あらあら、おしゃべりしてたら時間だわ。依頼人来ちゃったじゃない。
ぷっくり頬を膨らませた少女は、ちょっと待ってね。と鉄扉の向こう側に声を掛け、そそくさと今は懐かしいドテラを羽織りブーツに足を通す。
しかしわからないモノね。あたしだったら自分に不埒なことをした〝人間〟だったら軽く地獄にご案内するのに、あの子ったら、ぶよぶよの内臓の感触を足で味わいながら、死ぬまで温もりを楽しみたいっていうんだから。どんな神経しているのか是非聞いてみたいものね。
じゃ、今回はここまでね。また反応が良かったらあたしの日記をお聞かせするわ。
バイバイまたね♪
『人体派遣業者 ななこ』の日記より抜粋。
『冬の定番。暖かい〝人間炬燵〟で楽しくすごそう』 おわり。
これを読んで、炬燵で温もっている居るあなた。
それ本当に炬燵ですか?
とっても心配になります。気をつけてくださいね。
それ、犯罪ですからね!
てことで、次回あったらいいなー。てこと想いながら、違う作品を書き進める私です。
でわ♪