第7話 死をもたらす鎌
使い方に慣れてきて
やっと誤字を減らせ……てない!?
不意に口から出てしまった言葉。
絶対に言ってはいけない言葉。
言葉とは最強の武器でもあり、同時に自らを
死に追いやる死神の様なものでもある。
つまり、
"奴ら"でもある。
「参リマシタ」
「我々ハ死神。」
「死ヲ与エルモノ。」
「魂ヲ裁ク事ノ出来ル唯一ノ存在。」
「オ前の魂ハ私達グリムリーパー直属ノ、」
「「「「「死神部隊ガ刈リ獲ル!」」」」」
死神達はそういうと真由美に向かって
鎌を振り下ろした。
「させっかよ!」
悠介が珍しく敵の攻撃を受け止め、
そして反撃した。
「へっ!どうよ!」
悠介がいいきになっていると
クロが言った。
「馬鹿!自分の武器を見ろ!」
「へ?」
悠介が自分の片手直剣に目をやるとそこには
ボロボロに刃こぼれし、ちょうど真ん中あたりで
折れている。
「はぁぁぁぁぁああい!?なんです!?これは!?」
悠介が軽くパニックになっていると。
死神達が体勢を立て直し、再び真由美に襲いかかる
真由美は突然現れた死神への恐怖で足が動かなかった
「う…………」
「真由美!よけろ!真由美ぃ!」
悠介が叫んだ時。
「ハァ!」
クロが死神の鎌を止めてその鎌を使い
死神の核とも言える「夢幻の心臓」に突き刺した。
「ガァァァァアアァアァ!」
死神の1人が霧状になって散らばっていく。
「リサ!」
クロが合図をし、リサがそれに答える。
「ええ!」
すると地面に巨大な魔法陣が展開し、
眩い光とともに死神達が逃げて行く。
「ク…撤退スル!行クゾ!!」
全ての死神が空に消えていった後、真由美
ペタンと地面に座り込んだ。
(恐怖で……何も出来なかった…)
(魔王が……いなかったらどうなっいた……?)
そう考えている真由美。
そして剣が折れて死んだふりをしていた悠介。
「よっこらせ……ふぅ…」
「一件落着だな…」キリッ
悠介がそう言うとクロが間も置かずに
「いや、悠介は何もやっていないだろう。」
「一番の手柄はリサの魔法じゃないか?」
真由美がその話を聞いてふと思った。
(まったくその通りだ。私はまだまだ未熟だった。)
(魔王に挑むなんて本当に馬鹿らしかった。)
(あの時魔王に一泡吹かせる事が出来たのはきっと
魔王が油断でしてたからだ。)
「小娘……いや…真由美!」
魔王が声を掛けてきた。
「なぁ、これで自分の無力さが
わかったんじゃないのか?」
悔しいけど、その通りだ。
そう思い真由美は答えようとすると。
「ちなみに、質問の答えだが、
奴は古のドラゴンの力だけを貰うつもりだ。」
「それと……」
「やってほしいなら…魔法を教えてやってもいい…」
クロはそう照れくさそうに言うとリサが言った。
「ほら、教わりなよ!そんで魔王暗殺なんて
考えるんじゃないよ!!」
真由美はハッとし
(そうだ…もうバレてる……バレてたら暗殺じゃない)
(それに、魔王も少しは信用できる人だ。)
真由美はそう思いクロに話をかける。
「私に、魔法を教えて!」
「いいだろう!真由美!」
魔王はそう答えると悠介と少し話をした。
「私が必要だ。勇者としての私がな。
さぁ、冒険者組合に行くぞ!」
次回、最終決戦!フォッサマグナ!