第13話 殺意を向けた先
暑くて死んでしまいそう。
夜中にエアコンを付けないで寝ていると
夜間熱中症で死にます。
気をつけましょう。
あー炭酸ジュースが飲みたいのです。
悠介は泣きそうになりながら1人で森を歩いた。
クロ達を待とうとも思わなかった。
ただ、1人で歩いて、歩いて、歩き疲れていた。
「ハァ……」
ため息をついて地面に座ると悠介は水を飲んだ。
ユグドラシルに謝ることができなかった自分が
憎くて仕方がなかった。
「グォォォオオオ…」
唸り声が聞こえた方を見ると
小動物がこちらを見ていた。
姿は小さな犬のようだが、口は裂けていて
ギザギザして鋭い歯が並んでいた。
「なんだよ…俺を食う気か?…」
悠介はそう言うとゆっくりと立ち上がり、
呪いの掛けられた刀を出した。
「刃が錆び付いていて使い物にならないと
クロは言っていたが、お前みたいな雑魚を
ぶち殺すには充分なんだよ。
こいよ。ジェノサイドしてやる…!」
そういうと悠介は鞘から刀を抜いた。
森の動物も口を大きく開いて悠介に襲いかかった。
「ハッ!…遅せぇよ!笑えるぜ…」
悠介はそう言って森の動物の攻撃を躱すと、
両手で刀を握り首に振り下ろした。
「死ねよ!」
だがあまりの遅さに森の動物は驚き、
横にゆっくりと動き回避した。
そして悠介の二の腕に噛み付いた。
「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
あまりの痛さに悠介は狂い悶えてその場で
転げ回った。
「い、今の声は!」
悠介の声をユグドラシルの小屋から聞いた
真由美とクロは急いで木から降りようとした。
「待ちなさい。」
ユグドラシルが2人を止めた。
「彼の危機なら私が手を貸そう。
彼は私を騙しはしたが、おかげで楽しかった。
ずっと暇でしょうがなかったからな。」
そういうとユグドラシルは種を1つ瓶の中から
取り出し息を吹きかけた。
するとその種は大きな木となり真由美とクロを
空高く持ち上げた。
「行ってこい。悠介のところにね。」
木は大きくしなり、真由美とクロをかっとばした。
「うぼぼぼぼぼほぉぉお!」
「んびぎぎぎぃぃ!」
物凄いスピードで空を飛んでいった。
2人はあっという間に悠介のところにつき、
クロは空中で剣を抜き、真由美はそれに魔法を
掛けた。
「属性強化!」
「うぉぉお!」
クロが握っている剣には炎が竜巻のようにして
周りをグルグルと回ってそれに驚いた森の動物は
大急ぎで逃げ出した。
普段見ない火に恐怖を覚えたらしい。
「悠介!勝手に行動するな!」
クロがそういうと悠介は黙って立ち上がり
歩き始めた。
「お兄ちゃん!」
「うるっせぇぇえ↓な↑ぁぁ!!」
おかしなイントネーションで悠介はそういうと
クロは怒った。
「悠介!いいかげんにしろ!お前は子供か!?」
「うるっせぇ!今年で20歳じゃ!」
悠介がそう言うとクロは更に怒った。
「悠介……あまり俺を怒らせるな…」
クロの体が少しずつ大きくなっていく。
「なんだよ?やんのか?かかってこいよ!」
強気な悠介のニヤけた顔は一瞬で
恐怖で引きつった顔になった。
「オレ……をあんまり …オコラセ るな ヨ…」
クロは大きな魔獣となり八つある目は
ギョロギョロと悠介を睨みつけ血管が
浮き出た体は今にも弾け飛びそうなほど
力が入っているのがわかった。
「オマエニハ…ケンカヲウッタノガダレナノカ
チョクセツオシエテヤル……カクゴシロ…!」
悠介は膝から崩れ落ち、
命乞いをする養豚場の豚のように這いつくばった。
悠介は死を間際に感じていた。
不定期でらごめんなさい
なんでも(ry