#32
彼女の両親がいろいろと落ち着くまでは友梨奈さんはリハビリや勉学に励んでいる。
ある日、彼女が国語の教科書と思われる本を読んでいる時に父親から「退院は明後日。その翌日から学校に行っていい」と告げられたのだ。
「ついに、友梨奈さんは退院するのですね……」
僕が友梨奈さんを前世に戻してからあまり時間が経っていないはずだ。
僕と彼女ががはじめて出会った頃から、なんだかんだ言って、あっという間だったような気がする。
「確か、病院を退院したあとは友梨奈さんの自宅から彼女が通っていた私立花咲大学付属中等学校へ通わせてほしいといった要望だったはず……」
僕は事前に友梨奈さんに書いてもらった「要望書」をチラッと見る。
そう。そのあとは彼女が通っていた中学校に通うことになるのだ。
時期が時期のため、「今頃になって、転校生?」と思われるかもしれないが、こればかりは仕方がない。
「今回で友梨奈さん自身はもちろん、クラスメイトも何か感じることができたらいいのにな……」
それは僕の理想。
しかし、どんなに「きれいごと」や「理想論」を口にしたとしても、すべて上手くいくという保証はほぼないに等しいのだ。
友梨奈さんはそのようなリスクを負いながらも前世で「やり直し」を始めようとしている。
彼女は身支度などの学校に行く準備を終え、周りからの視線に釘付けにさせながら当時通っていた中学校へ行き、そこの担任教師らしき女性と一緒に教室前にいた。
そして、友梨奈さんはいじめられてきたクラスメイトと再会することとなる。
これからどうなるかが楽しみだ。
2017/08/04 本投稿
※ Next 2017/08/05 0時頃予約更新にて更新予定。




